「さあて、それはどうですかね。サガメ様がおられない間にクワガタ界のみんなは私に忠誠をちかっております。今さらあなた様がかしらになるといっても、みんなが承知しないでしょう」
「ふん、どうせそんなことだろう。おまえはかしらの座を返す気なんぞないのよ」
ガシイは何もいわずにふてきな笑いを浮かべているだけだ。
「よし、それならおれともう一度たたかって、どちらがクワガタ界の真の支配者なのか決着をつけようじゃないか。おまえは忘れてしまったわけではないだろう。やっと暑い夏になって、くさった木の中の長い生活から、ようやくはい出てきた日のことを。そしておきてに従って、クワガタ界のかしらの座を争ってたたかい、おまえはおれに敗れたことを」
「ふん、どうせそんなことだろう。おまえはかしらの座を返す気なんぞないのよ」
ガシイは何もいわずにふてきな笑いを浮かべているだけだ。
「よし、それならおれともう一度たたかって、どちらがクワガタ界の真の支配者なのか決着をつけようじゃないか。おまえは忘れてしまったわけではないだろう。やっと暑い夏になって、くさった木の中の長い生活から、ようやくはい出てきた日のことを。そしておきてに従って、クワガタ界のかしらの座を争ってたたかい、おまえはおれに敗れたことを」
(クワガタムシのかしらとスイカ…18)に続く…