「ごめん、つらいことを思い出させて。でもみんな、どうしてにげ出さないのだい」
テミーはサマナの口をおさえて、ささやくようにいった。
「逃げ出しても、ここは島国だからどこへも行くところがないのよ。それに、このほおのしるしがある限り、どこへいっても、つかまるとひどい目にあわされるの。ほら、あの男の人が足を引きずっているのも、それが原因なの」
「そんなことって‥‥」
「しかたないのよ。それがいくさに負けた国の者の運命なのだから。でも、ここのご主人はまだやさしいほうよ。ほかの家の奴隷はもっとひどい仕打ちをされているっていうわ」
テミーはむりに明るくいった。
テミーはサマナの口をおさえて、ささやくようにいった。
「逃げ出しても、ここは島国だからどこへも行くところがないのよ。それに、このほおのしるしがある限り、どこへいっても、つかまるとひどい目にあわされるの。ほら、あの男の人が足を引きずっているのも、それが原因なの」
「そんなことって‥‥」
「しかたないのよ。それがいくさに負けた国の者の運命なのだから。でも、ここのご主人はまだやさしいほうよ。ほかの家の奴隷はもっとひどい仕打ちをされているっていうわ」
テミーはむりに明るくいった。
(星のしるしの勇者…9)に続く…