有卯の星占い

78枚のタロットカード、シャッフルがだんだん面倒になってきたこの頃。

昭和恐慌 

2020-05-13 23:22:54 | 雑記

有卯です。


総会の議決書を受け取りに2ヶ月半ぶりにボランティア仲間と会った。
公民館は閉鎖中だから建物の前に集合して路上で受け渡し。
総会に始まり夏祭りも秋のフェスティバルも日帰りバスツアーもお餅つきも
諸々中止になるだろう。
今年は感染症から逃げ通せるか、貧困から生き残れるかの年になる。



役所のボランティアをやってると様々な資料を渡され眼にする事がある。
「昭和恐慌」と呼ばれる時代があった。
あの頃を写した写真を見るたびに胸が詰まる。
農村の疲弊がすさまじく、牛馬の小屋のような場所で汚れた薄い布団をかぶる
人達。今の貧しさとはまるで質が違っていて人はここまで苦しまなくては死ね
ないのかと暗澹とした気持ちになる。
追い詰められ娘を売ろうとしている人に向けて、思い留まるよう相談してくだ
さい、の張り紙。
でも自分も家族もこのままでは飢え死にするから娘らの選択肢は一つしか無い。

 

先日タレントの岡本隆史氏が大層な失言をしたようだ。
男仲間内でそんな話になり、そうだそうだ、これこそ我が意を得たり
その時が
楽しみだと盛り上がったんだろう。
で、うっかり電波に乗せて放言してしまった。

バブルの頃のブランドバッグ欲しさの援助交際ではない。
学費がない食べる物が無い、そうなった女性達が転落するのを下で笑いながら
待っている低級な男たち。女性への尊厳やいたわりが微塵も感じられない。
昭和恐慌から100年後の今もなお存在するのだ。
彼をかばう人間は同じ男か、危ない息子を持って先々を危惧する親だけだろう。

人には妻や娘がいなくても母親は必ずいる。自分の母が生活のために身を売った
りその金で子供らが飢えずにいられたとしたらどうだろう。
路上でわずかな金で母を買った男たちに感謝するのだろうか、あなたのおかげで
自分は飢えずにすみましたと。
反省とか謝罪とかの言葉ではまだ足りない。
発言の奥にかつてあった社会の深い闇が育ちつつあるのを感じ取った人達はどれ
ほどいるのだろう。

 

第一次世界大戦で日本は戦場から遠く離れていたおかげで軍需景気に沸いた。
だが戦争が終結し世界の経済活動が戻るにつれ、日本の経済は悪化しそこへ関東
大震災が起こった。
その後アメリカの世界恐慌に巻き込まれ経済が立て直されず、
欧米から経済封鎖され、東北の冷害・凶作で農村部が疲弊し尽くし、それが昭和
恐慌となり、資源と土地
を求めて中国や東南アジアに出兵し遂に太平洋戦争へと
向かってしまう。
日本史のこの部分は時間が足りないと授業でカットされ、サザンオールスターズが
『そこが一番知りたいところ』と強い抗議で歌っている。

女性と子供が不幸になる時代はいっそう大きな
不幸を招くのだ。
性差別、蔑視、軽々に命を扱う事、複数の糸がやがて恐ろしい暗雲の時代に繋がる。
今の星並びを見ていると、善良な人も大勢いるけれど、その人たちも踏み潰される
時が来るかもしれない。とてもとても怖い。









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