挙式の前に、初めて東北を訪れる弟たちと一緒に少しだけ「みちのく」の旅をすることになっていました。私にも今回が最後の東北になると思うので、気兼ねなく助けが求められる機会に便乗することにしました。
松島へ
仙台空港到着後、レンターカー2台に分乗して出発です。津波の爪痕は際立ったものはもう見られませんでしたが、車を借りるとき、この辺りは4mの水没で、信号機も使って新しくなっていると聞きました。、市内を走り、青葉城跡にあがりました。政宗公に敬意を表し市内を一望したのち、東北大学の構内を抜けて、政宗公霊屋随鳳殿に回りました。ひっそりとした境内に驚きの標識「熊目撃情報があり、立ち入り禁止」が出ていて、御子様御廟への道は立ち入り禁止でした。1週間ほど前のことだそうです。
仙台 政宗公のゆかり
夕刻松島入りです。弟が予約した宿は、「松島一の坊」でした。松島湾に面した新しいホテルで、設備も整っていて、島々を一望する9階の部屋も、展望の浴室、料理、地酒のもてなしもいうことなしで寛ぎました。殊に活け花は趣向を凝らした見応えのある花が各所に展開されていました。
松島一の坊
300余の大小の島々は「負(おえ)るあり抱(いだけ)るあり、児孫愛すがごとし。松の緑こまやかに、枝葉(しよう)汐風に吹たはめて、屈曲おのづからためたるがごとし。その気色(けしき)えん然として美人の顔(かんばせ)を粧(よそお)ふ。」と記した芭蕉も、ついに句は断念。写真でもその雰囲気を表現するのはむつかしいようです。
九州にも長崎の九十九島などこうした多島海はあるものの、やはり日本三景の貫禄はゆったりとした気品と変化に富み、津波の災害も島々が防波堤となってほとんどなかったようです。