
「世人皆直行 我獨横行」とばかり時に時流に流されることなくゆったりと、時にはすばやく走る姿は見ていて飽きることがありません。
夏の季語として俳句に登場する蟹は、タラバや、ズアイ蟹、松葉蟹といった大型の海の蟹ではなく、主として淡水に棲む蟹です。

夕雨やをかに出揃ふ蟹の穴 暁台
紺青の蟹のさみしき泉かな 青畝
沢蟹のあらがふことを愛しとす 風生
蟹曼荼羅の蟹の俳人、今村俊三の句 蟹暮れてひたすらしぼむ盆の空
蟹を追ふ躓かざるも手を前に
などの句に共感します。
条福に漢詩を書いている夫の練習用の料紙を失敬して、興の赴くままに蟹、また蟹です。
これなら物議をかもすこともありますまいから、四畳半襖の下張りにでもしますか。 3枚です。
残暑と呼ぶには厳しすぎる酷暑の日々、どうぞお大事にお過ごしください。

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泣いているのでも、宿題に追われ泡を食っているのでもありませんね。猛暑にめげず雀さんは余裕があって。軽妙な筆捌きは生命のかがやきを伝えます。
長い額絵は左から順に描いているのですね。だんだん伸びやか、
せり上がり、ぶつかり合い、うごめく蟹
沢蟹のあらがふことを愛しとす 風生
のとおり。蕪村の蛙と応挙の蟹も思い出しながら、蟹たちの、にぎやかな争いを楽しみました。さまざまな芸術に昇華されるのをうらやましく拝見しました。ますます筆が冴える雀さん 会心作をありがとうございます。
いつも思いっきりがない。行儀がよすぎるの評をいただくので、汗が落ちた滲みをいいことに、それならばと意図して雫を散らしてみました。
遊び心の「蟹とたわむる」は内面を見つめる苦い涙もなく、ただひたすらの梁塵秘抄並みの遊びでした。