練馬の『世界』を読む会・4月例会の報告
練馬の『世界』を読む会・4月例会が、4月17日(木)、午後1時より、光が丘図書館第二会議室で、7名の参加で行われました。
いつものスイーツは、鯛焼きの予定でしたが、餡の鍋の火を消し忘れ火災報知器が鳴るという恐ろしい事件で、届けられず、東久留米自由学園製のクッキーとチョコ菓子、コーヒーというメニューでした。
■ 今月のテーマは
・「学校依存社会」 内田 良
・「不登校をきちんと迷う」 貴戸理恵
・「いじめ後遺症 第2回」 斎藤 環
・「「新自由主義+教育」の現在地を知る」斎藤貴男
の4本でした。
◎ 第1テーマ・「学校依存社会」内田 良
確かに学校が出しゃばりすぎたり、学校に任せすぎたりする実態を感じる。根本的解決は、教員定数の改善だろう。課題を学校から家庭に返す、というだけでは、どうなのか。社会と学校の関係には、重要な繋がりがあるべきだし、学校を単なる学力養成の場とするのはどうか。地域との繋がりを失って、教育が分断を加速させるような現状の方が問題だ。学校が担ってきたものをきちんと評価すべきではないか。
◎ 第2テーマ・「不登校をきちんと迷う」貴戸理恵
「学校に行かなくてもよい」が当然の対応になってきて救われるケースもある。でも、「社会への復帰」という課題は残る、という「両義性」について考えさせられる。「正解をさしだす知」よりも深い「知」を。当事者にとって、非常に悩ましい問題があるのだから、それを無いように片づけることはできない。要は、個々の当事者の「幸せ」を目指すということを外さないことだ。
◎ 第3テーマ・「いじめ後遺症 第2回」斎藤 環
旭川の問題のように、自閉症スペクトラム症など、精神的な問題を持つことが、「いじめ」の対象になりやすい。強い者に媚びへつらおうとする人間の弱さが原因の「いじめ」は、国際政治でも大手を振っている。かつての地域での異年齢集団の「遊び」の場の存在など、子供時代をどう過ごさせるべきか、というプログラムが欠けている。
(第4テーマは、時間切れで割愛)
などと、話し合いましたが、練馬の特徴で、様々な方向に議論が広がった時間でした。
■4月号のその他のお勧めは
・野口 「彼女たちの戦後 第7回 角野栄子」 山本昭宏
「トランプ2・0の気候変動対策」 高村ゆかり
・須山 「「民主韓国」と日本」 権容奭
「ファシズムは読書で、レイシズムは旅で治る」前川仁之
でした。
◎ 練馬の『世界』を読む会、5月例会 の予定
●日 時 5月22日(木) 午後1時~4時
※ 第三木曜日が定例です。
●場 所 光が丘図書館・第二会議室
●持ち物 雑誌『世界』5月号
○共通テーマ
・「脅かされる公民館と集会の自由」 田島泰彦
・「「大東亜共栄圏」から捉え直す日本の戦争」
内海愛子×後藤乾一×成田龍一
・「テック起業家たちのイデオロギー」 橋本 努
・「いじめ後遺症 第3回」 斎藤 環
● 連絡先 須山 suyaman50@gmail.com
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