わてが丁稚の定吉だす。
3月10日先行公開されたアカデミー賞長編アニメ賞の「ハッピーフィート」を見てきました。
タップミュージカルとは思わなかった!
ミュージカルが2年連続受賞している「輝け!丁稚が選ぶ映画大賞」の最有力候補に
踊り出た時期もありました。
アニメで最初から作り物、と分かっている点や、歌で表現することはあっても歌で話すことがないためミュージカルとしての敷居は相当低い部類に入るでしょう。
また映像が、直前の予告編で流れたコナンのような塗り絵ではなく、実物をそのままトレースしたような出来ばえ。絵だけではなく行動もリアルに徹していて、ドキュメンタリーで見かけるペンギンや南極の生き物そのものの動きです。
それでいてペンギンの社会は人間の社会さながらに迷信に基づく保守思想あり、マイノリティへの迫害あり、社会への同化の強制あり、強がる男あり、なんだかよくわかんない女あり、ストーリーが進むに連れ環境問題が浮彫りになってきて、さまざまな問題提起の側面をもっていて、見応えを感じ…る部分はあったのですが。
前半の名作の予感が急に失速した原因は、問題提起のしっ放しにあると思います。あるいはなんのために問題提起をしたかといえば、生活の中で蓋をしがちな部分にちくりと針刺す刺激を与えるだめだけなんじゃないかとさえ思えます。
そう思うとさまざま映像も驚きやスリルを与えるために強調する部分があざとくすら思えてきます。
挙句の果てに「魚が減っているのは魚を大量に取る人がいるからです。だからやめましょう」でハッピーハッピー。実にアメリカ的な短絡ですな。なんだこりゃ。
この映像クオリティで一つのテーマをもっと掘り下げていけば、求める人には生涯心に残る作品ともなりえたでしょうが、あちこちの問題意識を刺激しまくって一時的な評判とゼニを効率よく得ようとする姿勢は、効率よく目先の利益だけを求めて根こそぎ魚を獲りまくり乱獲を正当化しようとする悪役の姿勢と大差ないように思えます。
結局前半をあれだけ大人を取りこめるように作り込んでおいて、後半は完全に子供向け。それも子供にトラウマを与えます。わて、悲しくてもう動物園でペンギンを見れません。って、わて、子供か?
3月10日先行公開されたアカデミー賞長編アニメ賞の「ハッピーフィート」を見てきました。
タップミュージカルとは思わなかった!
ミュージカルが2年連続受賞している「輝け!丁稚が選ぶ映画大賞」の最有力候補に
踊り出た時期もありました。
アニメで最初から作り物、と分かっている点や、歌で表現することはあっても歌で話すことがないためミュージカルとしての敷居は相当低い部類に入るでしょう。
また映像が、直前の予告編で流れたコナンのような塗り絵ではなく、実物をそのままトレースしたような出来ばえ。絵だけではなく行動もリアルに徹していて、ドキュメンタリーで見かけるペンギンや南極の生き物そのものの動きです。
それでいてペンギンの社会は人間の社会さながらに迷信に基づく保守思想あり、マイノリティへの迫害あり、社会への同化の強制あり、強がる男あり、なんだかよくわかんない女あり、ストーリーが進むに連れ環境問題が浮彫りになってきて、さまざまな問題提起の側面をもっていて、見応えを感じ…る部分はあったのですが。
前半の名作の予感が急に失速した原因は、問題提起のしっ放しにあると思います。あるいはなんのために問題提起をしたかといえば、生活の中で蓋をしがちな部分にちくりと針刺す刺激を与えるだめだけなんじゃないかとさえ思えます。
そう思うとさまざま映像も驚きやスリルを与えるために強調する部分があざとくすら思えてきます。
挙句の果てに「魚が減っているのは魚を大量に取る人がいるからです。だからやめましょう」でハッピーハッピー。実にアメリカ的な短絡ですな。なんだこりゃ。
この映像クオリティで一つのテーマをもっと掘り下げていけば、求める人には生涯心に残る作品ともなりえたでしょうが、あちこちの問題意識を刺激しまくって一時的な評判とゼニを効率よく得ようとする姿勢は、効率よく目先の利益だけを求めて根こそぎ魚を獲りまくり乱獲を正当化しようとする悪役の姿勢と大差ないように思えます。
結局前半をあれだけ大人を取りこめるように作り込んでおいて、後半は完全に子供向け。それも子供にトラウマを与えます。わて、悲しくてもう動物園でペンギンを見れません。って、わて、子供か?