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SuperDryな一徹の徒然草

自称・アサヒビール・スーパードライのアンバサダー 見たり、聴いたり、触ったり、歩いたり、走ったり。呑む他に暇なしの徒然草

感謝の言葉

2010-09-24 17:36:00 | 文化
50代の人は「社会の役に立てることが嬉しい」が10代の人は「ありがとうの一言がうれしい」他人や社会のために役立つ行動をしたときの自分の気持ちに、世代間で差異があることを電通総研の調査(本年6月)で発表された。

20代以降の回答トップは「困っている人が助かることがうれしい」だったが、10代だけは、これを上回って「ありがとうの一言」のほうがトップに。20代でもトップと僅差。若い世代ほど“感謝の言葉”を求めていることが判明している。

「どうも」ではなく「ありがとう」。そこには“相手のことを認める”意識を伴う。たとえば昨日、「ありがとう」と何度口にしただろう。人にしてもらったことを“当たり前”として済ませていた場面もあるのでは。特に家族や、職場の後輩などに対して。

歴史の先人たちは「感謝する人」であった。「ありがたい」と思う心が、自身を強くし高揚する。感謝すべきことを一つ一つ“思い出す”ためのものかもしれない。人間は言葉の動物。硬直しかかっていた人間関係も、感謝の言葉によって新たな絆が紡ぎだせる。それに気づいた自身でもありたいと願う。

本日の読書:1/897冊目 佐川光晴著 おれのおばさん 集英社文芸編集部


森毅のメッセージ

2010-09-17 17:47:00 | 文化
数学者の故・森毅氏。評論家としても活躍し、特に教育問題に関心が深く、青少年に多大なエールを送り続けた人である。中学生に、こう。語る「過去にこだわって、これからもダメだと思い込んでしまっては、確実に未来はダメになる」「たしかに、人間の現在があるのは、過去の自分の上にのっかっている・・・しかし、いま考えることは、現在の自分をのせている過去ではなくて、その自分が、未来へ向かって動き出すことである」(「まちがっていいじゃないか」ちくま文庫)

“今までダメだったから、どうせこれからも・・・”とあきらめ、挑戦の心をなくす。反対に、これまでの成功に安住して、地道な努力を忘れる。どちらも「過去に負けた姿」といえる。過去を変えることは、誰にも出来ない。だが、今をどう生きるかによって、“過去の意味”はいかようにも変わってくる。失敗しても、それをバネにして頑張り、目標を達成すれば、過去の失敗は“勝利の1ページ”と輝いてくる。過去の遺産は遺産として、それをどう未来の価値創造に向けるか。その知恵と生命力の日々の生活で鍛えるしか方途はないように思える。

本日の読書:1/890冊目 北尾トロ著 「全力でスローボールを投げる」 文芸春秋


清潔な言葉

2010-08-23 17:33:00 | 文化
アメリカのキング博士の盟友で、人権の闘士であるハーディング博士が、十数年前、社会変革に携わる人々を招いて、夏のセミナーを主催した時のこと。誰が、あなたを励まし、信じ、正しい道に導いてくれたかと、参加者に尋ねた。すると、返ってきた答えは、ほとんどが、「おばあさん」だった。ハーディング博士は、例外はあるけれども、社会主義に立ち上がった人たちにとって「おばあさん」が「励まし役」だったと語る。未来を生きる子供たちが、祖母や祖父から人生の貴重な知恵を学ぶことの大切さを、改めて実感させられた。孫たちにはかけがえのない宝になっていく。

黒人女性文学の先駆的詩人マーガレット・ウォーカーの素敵な詩がある。
おばあちゃんたちには思い出が一杯
石鹸の匂いやたまねぎ湿った土
静脈が浮き出ている働き者の手
たくさんの清潔な言葉
おばあちゃんたちは強かった
おばあちゃんのようになりたいわ
「現代アメリカ黒人女性詩集」(水崎野里子訳・土曜美術社)
「清潔な言葉」というのは生まれて初めて聞いた言葉。この言葉に畏敬の念が沸いてきます。私はどれだけ不潔な言葉で生活してきたのかと思うと恥ずかしい限りです。いい言葉です。
世代から世代へ、生々世々。心が伝わる絆を築きたいと思う。

本日の読書:1/865冊目 譚 路美著 中国共産党を作った13人 新潮新書


夢をかなえた婦人

2010-08-20 17:44:00 | 文化
夢を追いかける人は美しい。人のために生きる人はもっと美しい。そう実感する話を聞いた。今春から、あるラジオ番組でパーソナリティを務める婦人。高校時代、「声で希望を伝える仕事がしたい」と声優を志したが、就職先がなく、断念せざるを得なかった。55歳の時、有志で絵本の読み聞かせサークルを設立。地域の子供たちのために10年間、心を込めて朗読を続けた。その味のある声を偶然、会場に居合わせた番組関係者が耳にし、彼女に白羽の矢が立った。

放送では、彼女が多彩なボランティア活動を通じて見聞きした、地域性豊かな話題が評判に。「夢を実現するのに50年近くかかりましたが、そんなことよりも、皆さんに喜んでもらえることが、なによりもうれしい」と。夢と希望を紡ぐ映像文化の先駆者、ウォルト・ディズニーは生前、「他人を楽しませることが好きな人は、やはり同じように自分自身の喜びと満足を得ている」と語っている。「ウォルト・ディズニーがくれた夢と勇気の言葉160」(ぴあ 高橋康子訳)目の前にいる他人の幸福のため、地域の発展のために、日々、たゆみなく奮闘する婦人の生き方にこそ、最高の喜びと充実を強く感じる。

本日の読書:1/862冊目 渡辺 芳著 自立の呪縛 新潮社


書道ガールズ

2010-06-07 17:37:00 | 文化

ウォーターボーイ・スウィングガールズに続く高校生を主人公にした映画・書道ガールズをココエ尼崎MOVIXで鑑賞しました。劇場はメンズデーで¥1,000というありがたい入場料で鑑賞できました。

舞台は四国中央市(旧伊予三島市)ドラマでは四国中央高校書道部ですが実際は三島高校書道部です。古くからこの街は紙が地場産業で栄えてきましたが時代と共に商店街も地域も不況で寂れてきています。私の仕事が紙関係なのでこの地域への特別な思い入れがあります。劇中に出てくる風景や町並みにため息が出ます。

廃部寸前に近い書道部に臨時教師が赴任してきて書道パフォーマンスに出会い複雑な事情を抱えた部員同士の葛藤を交えながら周囲の大人と地域を動かしていくストーリーです。

私の時代はカリスマ的な教師がスポーツを通じて高校生ドラマを筋立てることが多かった。主人公は教師であって高校生が主役じゃなかった。ウォーターボーイ・スウィングガールズでは高校生自らが夢を実現していく筋書きがとても新鮮でした。今、TBS系でタンブリングという男子新体操のドラマがテレビ放映されていますがやはり同じような手法です。

高校時代は自身の一番輝いている貴重な時間です。この3年間で人生の方向が決まると言っても過言じゃないように思えます。私は4年もかかって卒業しただけにこの時代の大切さを強く思うのです。日本には素晴らしい若い力がみなぎっています。高校生諸君に時間を大切に、寸暇を惜しんで夢を掴み取ってください!

本日の読書:1/788冊目 小泉武夫著 これがC級グルメのありったけ 新潮文庫