今年もすでに 24日となり、残り341日となった。「ドッグイヤー」という言葉がある。犬は人の7倍の速さで成長することから、1年が7年分の速さで進むような、現代社会の変化の激しさを例えたもの。この「変化」について「二つの、似て非なる側面」があると、東京大学社会科学研究所の玄田有史教授は言う(『希望のつくり方』岩波新書)それは「変わる」変化と。「変える」変化。前者が、変化を待つ姿勢なのに対して、後者は、自らの行動を通して変化を起こそうとする。長引くデフレ、人口の減少などで、閉塞感が漂う今、多くの人が「変化」を期待している。だが、「変わる」変化を求めがちになっていないか、と玄田教授は指摘する。仏典は、躍動する生命を「歓喜踊躍かんきゆやく)」と説く。“何があっても私は前進する!”このはずむ心で、目の前の「壁」を打ち破る挑戦が必要。“何とかなるだろう”“誰かがしてくれるだろう”という、他を頼る受け身の姿勢のままでは何も開けない。時代の変化には、間断ない自己変革で応戦していきたい。漂流の人生に陥らないための「軸」に「歓喜踊躍(かんきゆやく)」を据える。
アジア各地で、風土や風習に合わせた韓国企業の家電製品が売れている。とのニュースを見た。蚊取りエアコンは、蚊が媒介するデング熱の感染が多いインドネシアで、ヒット商品に。長時間の停電でも保冷能力を維持できる冷蔵庫、カレーのメニューボタンのある電子レンジは、インドで好評。どこにいてもイスラムの聖地の方角が分かる羅針盤付携帯電話は、中東で販売される。これらの地域限定製品は、現地の生活実感に応えたことで、消費者の心をつかんでいる。携帯オーディオやスマートフォンのように、新しい生活スタイルを訴え、世界中の暮らしの風景を塗り替えるタイプのヒット商品もある。一方、それぞれの地域の要望、小さな声に耳を傾けることによっても、チャンスは大きく広がる。「一方通行」から「双方向」へ。ハンバーガー業界の熾烈な価格戦争に巻き込まれないでユニークな独自路線で高収益を上げているモスバーガーは地域密着を優先している。エリアマネージャーの了解があれば店長以下スタッフらが編み出したサービスを提供していると聞く。単なるファストフード店ではなくレストラン店の気概さえある。ここに働く人は80歳を超える年齢層もいる。ここに成功のヒントがある。数々の企業や団体の大発展も、ただ方針を伝えるのではなく、「一人の声」を大切にしてきたところに基盤があるのだ。真心で一人一人と語る。この苦労でつくった一波こそが万波に広がっている。大いに語らい、自在の「現場の知恵」を発揮していきたい。
本日の読書:1/1,014冊目 みるみる貯まる/カンタン家計ノート ベネッセコーポレーション
高い山に白雪の冠がかかった。この季節、時代を超えて人気のある服に、フィッシャーマン(漁師)セーターがある。アイルランドのアラン諸島が発祥の地だ。特徴は縄を編んだような柄。模様は各家庭で異なる。母から娘、嫁へ編め継がれてきた。北の海での漁は、死と隣り合わせ。万が一の海難事故の時に、身元判別になったともいわれている(野沢弥市朗著「アイルランド/アランセーターの伝説」繊研新聞社)夫や息子らの無事と豊漁への願いを編みこむ女性たちの思いは、どれほど深かったことだろう。
もう着ることがありませんが家宝の衣服を持っています。アツシです。木の皮を原料としたアイヌ伝統の織物のことです。幼少期に北海道で過ごしました。母が習って父に着せた織物です。大学生活で家族と離れて暮らすようになったとき母が渡してくれました。「どんな苦しいことがあっても、これを着て働けば、何でもできるよ」の言葉が添えられていました。地球は、母たちの祈りの声に満ちている。母を大切にする社会は、必ず勝ち栄えていく。母への感謝こそ日本社会を転換する原動力になる出発点と思う。
本日の読書:1/1,000冊目 三宅久之の書けなかった特ダネ 三宅久之著 青春出版社
お陰様で2年半で1,000冊余りの図書を通読できました。内容の記憶はともかくとして日々に読書を通じて文字の刷り込み作業はやがて役に立つ日が来ることを楽しみにしています。
もう着ることがありませんが家宝の衣服を持っています。アツシです。木の皮を原料としたアイヌ伝統の織物のことです。幼少期に北海道で過ごしました。母が習って父に着せた織物です。大学生活で家族と離れて暮らすようになったとき母が渡してくれました。「どんな苦しいことがあっても、これを着て働けば、何でもできるよ」の言葉が添えられていました。地球は、母たちの祈りの声に満ちている。母を大切にする社会は、必ず勝ち栄えていく。母への感謝こそ日本社会を転換する原動力になる出発点と思う。
本日の読書:1/1,000冊目 三宅久之の書けなかった特ダネ 三宅久之著 青春出版社
お陰様で2年半で1,000冊余りの図書を通読できました。内容の記憶はともかくとして日々に読書を通じて文字の刷り込み作業はやがて役に立つ日が来ることを楽しみにしています。
知的障害のある子が、公的補助の申請に必要な、医師の判断を受けた。「お父さんは男の人です。では、お母さんは?」の質問に、元気いっぱいに即答した。「大好きです!」作家の柳田邦男氏が自著「人の痛みを感じる国」で紹介したエピソードである。両親とは、頭のなかで考える前に、無条件に、かけがえのない存在。子供の心には、そう映っていた。重度の精神発達遅滞の子供を育てる私の友人は、親子のコミュニケーションが成り立たないことを悩み。それを乗り越えたいと祈ってきた。ある日、いつものように、父である自分の顔を撫で回した。はっとした。「息子は、ずっと私に語りかけていたんだ」言葉は心の窓ではある。しかし、心を通わせる窓は、言葉だけだとは限らない。心から相手を愛し、信頼していれば、思いは必ず伝わる。どんな方法でも伝わる。子供たちはそれを教えてくれる。「思いやり」とは「思いを遣る」。すなわち、思いを相手の心に差し向けることだと思う。心の窓を大きく開け放って、家庭に、職場に地域に、思いやりの風を吹かせていきたい。
本日の読書:1/964冊目 浅沼公子流「経営センスの磨き方」中小企業支援50年 浅沼公子著 中央経済社
ドイツの著名なクラリネット奏者の指導に、だれもが興味津々だった。相手は楽器を持って3ヶ月という、日本の中学生である。彼が生徒に課したのは音階練習。野球で言えばキャッチボールにあたる地味な練習だ。その際、こう教えた。「何の考えもなく、ただ音を出すという瞬間を君の人生に作ってはいけない。たとえ音階練習であっても、そこに音楽があると信じ、音楽を作りなさい」(藤野英介著「指揮者の知恵」学研新書)初々しい生徒の、必死な姿が眼に浮かぶ。彼が伝えたかったのは、基本の練習煮の常に全力で取り組む姿勢であろう。基本の大切さを知り、徹しきれるか。そこに一流に至る道がある。地道な努力で決まる。分かっていることと片付けがちだが、どんな分野であれ、ひとかどの人物になるには、この“法則”から逃れることは出来ないと思う。努力の達人に開けない道はない。
MS
ゴシック"
;"><o:p>本日の読書:1/962冊目 「投資テーマ」で読み解く成長業界・企業 大和証券投資情報部編著 日本経済新聞出版 </o:p>
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