S.A.M. Sound Tool Report

楽器・機材についてのレポート

オープンソースのDX7モデリング・シンセ~Hexter~

2005年10月30日 20時16分13秒 | VSTi
 CuteVSTのHexterはYAMAHA DX7をモデリングした6オペレータのFMソフトシンセです。UGIにはDX7らしさはありませんが、サウンドの方は実機のDX7が無いのでNIのFM7との比較ですが、ほとんど違いがありません。と言う事は実機のDX7そっくりの音がする事になります。DX7のSysExも読み込めると言う事なのでDX7の音がほしい時にはもってこいのフリーVSTインストルメントです。
 エディット画面は切替式で4画面あり、2画面が音色関係のパラメーター、もう一つがコーラスやリバーブ、ディレイなどのエフェクト関係、最後の画面が音色プリセット関係の画面になってます。実機には無いエフェクトが装備されていて単なるDX7の再現に終わっておらず、使えるVSTインストルメントになっています。ただエフェクトのパラメーター値がプリセットには含まれていないのが少々残念です。(各エフェクトの表示には『From Freeverb』や『From TAP plugins』などとあるので外部のフリープラグインを組み込んでいるのかもしれません。その辺の関係で保存出来ないのかも?)
 フリーの上オープンソースで公開されているので、しばらくするとカスタマイズされたHexterが登場するかもしれません。DX7のクローンとしては勿論、そう言った楽しみも予感させるフリーVSTインストルメントです。


★WindowsME/XP ★フリーVSTi ★製造・公開 CuteVST http://cutevst.sourceforge.net/

NORD LEAD2を手本にした国産ソフトシンセの名機~Synth1~

2005年10月16日 13時29分49秒 | VSTi
 日本のDaichi Laboratoryが無料で公開しているSynth1はClavia NORD LEAD2を手本にして作られた国産ヴァーチャル・アナログ・ソフト・シンセサイザーです。今更紹介するまでもない位あまりにも有名で優秀なソフト・シンセなのでご存じの方も多いと思います。今月、約2年ぶりにバージョンアップされたので今回取り上げさせて貰いました。
 FM変調、シンクロなどが可能な2つのオシレーター、12dbと24dbのタイプが用意されているLPFとHPF、2FLO、アルペジエーター、ディレイ、コーラス/フランジャー、Qコントロール付きのEQなど、シンセサイザーとしては十分な機能を持ってます。また最大1280音色が保存出来る独自のプリセットバンクもよく出来ています。
 よほど音のこだわりがなければ、シンセサウンドはこれ1台で間に合いそうな感じです。DXiにも対応しているので大抵のDAWやDTMソフトで使用でいるのではないかと思います。今回のバージョンは「完成度・品質にはまだ自信がないため、アルファ版」だそうですが、実用レベルでは全く問題ないと思います。

★WindowsME/XP ★フリーVSTi/DXi ★製造・公開 Daichi Laboratory
http://www.geocities.jp/daichi1969/index.html

全パラメータが見渡せるFMシンセ ~Oxe FM synth~

2005年10月02日 11時13分07秒 | VSTi
 Oxe Music SoftwareのOxe FM Synthはパラメータの殆どをツマミにして表に出しましたと言った感じの16マルチティンバーFMシンセサイザーです。フィルターとノイズジェネレーターを含む8オペレーターで、すべてにDelayとTimeのコントロールが可能なEGが装備されています。他はLFOが1基とディレイ、リバーブが装備されています。
 サウンドの方はこれぞFMシンセと言った感じの音です。パラメータの構成から見るとヤマハDX7を参考にしているのではないかという感じがします。ツマミが多くて最初戸惑いましたが、慣れると意外と使い易いかもしれません。なにせパラメータの状態がひと目で確認出来ると言うのは音作りにおいてこれほど便利な事はありません。但し、FM合成の原理が解ってないとちんぷんかんぷんです。
 取っつきにくいですが、フリーで使えてこれだけ本格的な音作りが出来るFMシンセはあまり聞いた事がありません。アナログ・シミュレート系のソフトシンセでは出せないキラキラした音がほしい時にあると便利な1本です。

★WindowsME/XP ★スタンダアローン/VSTi ★製造・公開 Oxc Music Software
http://www.oxesoft.com/music.php