S.A.M. Sound Tool Report

楽器・機材についてのレポート

FMシンセの金字塔DX7のDNAを持つVSTi ~FM7~

2005年06月26日 15時01分18秒 | VSTi
 Native InstrumentsのFM7は、1983年に登場し、一世を風靡したヤマハDX7のエミュレーションVSTインストルメントです。オリジナルのDX7では、発信器にあたる6つのオペレータの組み合わせパターンであるアルゴリズムがプリセット方式で32種類だったのに対し、FM7では8オペレーターとなり、自由に組合わせる事が出来ます。また各パラメータのエディットもDX7の様に小さな液晶パネルではなく、パラメータやカテゴリー別に切り替えられるエディット画面で出来るので、音作りもかなりやり易くなっています。さらにDX7以降のDXシリーズ(DX7Ⅱ、DX11、TX81Z、DX100、DX200などなど)とのパッチパラメータの互換性もあり、データを読み込んで再現できるそうです。
 実売で45000円前後と、安い方ではありませんが、FM音源としての完成度、使い勝手の良さから考えれば納得のいく値段です。
 

多彩なバリエーションが簡単に作れる~EVE ONE(Free Version)~

2005年06月12日 12時56分00秒 | VSTi
 前回に引き続き、DashSignatureのVSTインストルメントです。今回紹介するのはEVE ONEの機能限定フリー版です。独自フォーマットのサンプルデータを再生するサンプル・プレーヤーですが、フリー版にもちゃんとフリー版のサンプルデータが用意されているのですぐに使えます。(但しダウンロードは別々)エレピ、アンサンブル(ストリングス)、オルガン、そしてシンセ波形の4種類にそれぞれ3種類の、合計12のサンプルデータが収録されています。
 このEVE ONEの特徴的な機能にSound Wizardがあります。簡単に言うとエンベローブやフィルター、トレモロやエコーなどのパラメータだけのプリセットです。これは非常に便利です。例えばオルガンの音源にアンサンブルのパラメータを選択するとゆっくり立ち上りスイープするオルガン音が簡単に作れます。
 エレピの中に『Fender Bass』と言うのがあり(Rhodes Bass Pianoの事?)これだけでもインストールする価値ありです。前回のComboSisterと一緒に使えば気分はもうドアーズのレイ・マンザレクです。

チープ感バッチリのコンボ・オルガン ~ComboSister~

2005年06月05日 17時20分41秒 | VSTi
 DashSignatureのComboSisterはトランジスタ・オルガンのエミュレーションVSTインストルメントです。オルガンのVSTインストルメントの多くはハモンド・オルガン(C-3やB-3)のエミュレーションものが多いのですが、このComboSisterはVOXやFARFISAの様なトランジスタ・タイプのチープな音のオルガンのエミュレーションものです。この手の音が出せて、使い勝手のイイVSTiは意外とありません。日本円で約5000円位のシェアウェアですが、ハモンドじゃない感じのオルガン・サウンドを求めている人にはオススメです。
 個人的にはNATIVE INSTRUMENTSのB4用のトーンホイルセットに収録されている『VOX Continental』の音よりもチープ感ではこちらの方がVOXぽいイメージの音がが出せて好きです。