スカ天ブログ

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眺海の森天体観測館(コスモス童夢)訪問記

2012-07-01 23:50:53 | 旅行
 去る2010年7月3~4日に、所要で山形県に行くことになり、
たまたま訪問先の近所に「眺海の森天体観測館」があり、
その施設を訪問してきたので、その時の様子や感想を報告します。

 実は、この施設がある松山町には、変光星仲間のSさんという友人がいて、
メールや電話でのお付き合いが14年ほどあり、
かねてより「こちらに来る際は案内しますね」と紹介してくれていた施設でした。
庄内空港ではSさんの出迎えを受けました。
Sさんと会うのは初めてではなく、
一度、上野で変光星仲間の集まりの際に会っていましたから、
「お久しぶりです」の挨拶を交わし車に乗り込みました。
到着が13時過ぎでしたから、Sさんお勧めの和食屋さんで昼食タイムに。
その後は、車でプチ市内観光を楽しんで、
「晴れたら、夜はコスモス童夢を案内しますね」と言う事で、
夜晴れてくれるのを待ちました。
この日の山形の天候はまずまずで、薄い雲はありましたが晴れていました。
この日の日没は19時過ぎ。現地には19時着で向かいました。
この観測館は松山町営の施設で、眺海の森という場所に建立されていました。
秋田と山形の県境に鳥海山があるので、鳥海の森だと思っていましたが、
同じ呼び名でも漢字では眺海の森と書くのです。
眺めの良い場所だから、眺海という命名にしたのでしょうか。
現地には車で25分で到着。特に予約無しでも入館できたのは、
Sさんがこちらの友の会に入会していたので、フリーパスで入館できました。
一般の大人は入館料100円、小人でも50円と格安の料金でした。
当日は私達も含め20名+10名程度の参加者がいて、
最初のグループは地元の子ども会の方々、
2度目のグループは若いカップルと女子組でした。
施設には2~3名いましたが、解説員はSさんお1人で。

 さて、ここの施設内を簡単に紹介しましょう。
施設はRC造の2階建てで、内部には天体観測室、展示室、研修室、ロビーがあります。
観測ドームは6m、観測室は7.5×7.5のスペースが確保されています。
竣工は平成5年4月。標高は260メートルの小高い丘の上に位置しています。
主の望遠鏡は、口径50センチニュートンカセグレン併用式反射望遠鏡で、
自動導入式のフォーク型赤道儀です。
同架されていた望遠鏡は2台あり、1台は口径10センチF8の屈折望遠鏡、
もう1台は口径10センチF15の屈折望遠鏡でした。
付帯観測装置としては、太陽プロミネンス観測装置、超高感度映像増幅装置、
画像改善装置、モノクロ・カラーCCDカメラ、オートガイダーでした。
施設の実習用の機材としては、口径18センチドル・カーカム式反射赤道儀、
口径10センチフローライト屈折赤道儀、口径16センチ反射赤道儀、
口径16センチハイパーボライド天体写真儀、フジノン製150ミリ×25倍双眼鏡、
7×50ミリ双眼鏡の計6台が設置されていました。
空が暗くなり始めた19時半過ぎに、第1グループの20名を観測ドームに招きいれ、
観察会がスタート。
観望会に使用した機材は、口径50センチの主砲でした。
導入した対象天体は、土星、M13、M57、ヘルクレス座のδ星(二重星)の4天体。
最初に導入した土星をみて愕然。倍率もなぜか低倍率。
恐らくシーイングが悪すぎたので低倍率にしたと思われますが、
メラメラ過ぎて本来の50センチの威力を発揮する空の状態ではなかったのでした。
M57、M13はさすがに集光力に助けられ、迫力ある星雲・球状星団が楽しめましたが、
こちらもイマイチでした。
二重星は言われてみれば解る程度で、解説員の説明がなければ、
暗い星の位置は不明瞭でした。
ここで北下浦市民プラザの機材を引き合いに出して済みません。
どうしても比較の対象にしてしまいますが、
総合的に見て北下浦市民プラザの方がシャープでクリアな像を結ぶので、
軍配は北下浦市民プラザという事になりますね。
50センチも魅力ありますが、横須賀にやってきたチロの50センチの望遠鏡もそうでしたけど、
上空のシーイングの影響を受けやすい大口径の50センチの方が、
能力を発揮する日は、年間を通しても少ないのではないかという思いがしました。
最後に、解説者のSさんの話し方は、とてもナチュラルで解りやすくてユーモアたっぷりで、
大変参考になる解説でした。
貴重な体験ができた2時間半はあっというまに過ぎ、22時には退館しました。


以上

報告 管理人


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