飯島 治蝶/水煙同人

飯島治蝶の俳句ブログ(第一章)

草朧 (4月15日 日曜日)

2007年04月15日 | Weblog
      みちのくの親族来たる春日かな

      京都への春の旅終え叔母ら来る

      手を握り再会を喜ぶ春の日に

      高齢の叔父叔母集い春うらら

      叔母ら来て長寿の母へ花の籠

      再会を祝して一献春深む

      手拍子に叔父の甚句や燕来る

      十余名テーブル囲み春の宴

      八重桜田舎訛りの四重奏

      従妹との昔話や蜃気楼

      身内より亡父に酷似と草朧

      散骨の話もありて桜散る

      凸凹の夫婦ら集い深む春


残る花 (4月13日 金曜日)

2007年04月13日 | Weblog
      同僚と通夜に行く道散り桜

      祖父母いて散りし桜に家族葬 

      母と児の別れや今日の散り桜

      散る花にお悔やみ短し祖母の皺

      通夜の座や散りし桜と残る花

      散る花に導師の読経の声太し

      桜散る児のこと託され暇乞い 

      残り花児の幸祈る通夜帰り

新入生 (4月12日 木曜日)

2007年04月12日 | Weblog
      囀りの中を登校新入生

      入学児背にピカピカのランドセル

      カラフルな新入生のランドセル

      六年の紙芝居見る新入生

      教師来て背筋を伸ばす新入生

      校庭の遊具で遊ぶ新入生

      桜散る庭駆け回る一年生 

      十時半新入生の下校かな

入学児 (4月11日 水曜日)

2007年04月11日 | Weblog
      母親の登校指導四月かな

      入学児防犯ベル付くランドセル

      六年生入学児の世話こまごまと

      入学児持ち物すべて真新し 

      入学や校歌教える六年生 

      先生の後に二列入学児

      花の下並んで帰る入学児

入学式 (4月10日 火曜日)

2007年04月10日 | Weblog
      入学式すぐ礼服に着替えして 
      
      入学式準備を終えて迎え入れ

      母と子が手をとり来たる花の下

      花の下入学記念の写真撮り
 
      親と児の人気のスポット花の下

      入学や吾子の名探す母真顔

      入学児靴から服までおろし立て

      真新しい名札を胸に入学児

      一列に並び入場入学式

      入学やなかに床に足とどかぬ児

      入学やカメラ構える親数多 

      おめでとう祝詞数多な入学式

      花曇進む式典和やかに

      入学式劇熱演の二年生

      来賓の顔のほころぶ入学式

      母と児ら記念撮影入学式

      校庭に式終え遊ぶ入学児 

      お帰りは大きな荷物入学す

      入学式我が役果たし服を脱ぐ   

桜祭 (4月9日 月曜日)

2007年04月09日 | Weblog
      日曜日花散るなかを出勤す

      休日に春日を浴びし鼓笛の子

      春の日に鼓笛の子らを引率す

      引率す桜祭の鼓笛隊 

      祭かな市長の挨拶花吹雪く

      パレードの開始を告げる春花火

      花時に先ず行く消防鼓笛隊

      空青し桜祭に鼓笛の音

      春空に鼓笛パレードの音響き

      子ら鼓笛さくら祭に人溢れ

      春の日に街に響きし子の鼓笛

      花の道七十名の鼓笛隊

      子の鼓笛隊列進むさくら道

      花の下鼓笛の子の親ビデオ撮り

      春空に鼓笛の音の響き行く

      祭かな鼓笛の子らに花吹雪

      花所褒美は菓子と鼓笛の子

      帰校後の鼓笛の子らの花疲れ

      提灯の連なる桜祭かな

春の雨 (4月4日 水曜日)

2007年04月04日 | Weblog
      しとしとと終日降りし春の雨
           ※終日(ひねもす)

      花びらを散り急がせるか春の雨

      咲いたかと思えば散りゆくさくらかな

      旧道の「春雨橋」に春の雨

夜桜 (4月1日 日曜日)

2007年04月01日 | Weblog
      夜桜を愛でつつ入りし集会所

      町会の役を引継ぎ三月尽

      町からの皆勤賞受け四月来る

      引継ぎを済ませ乾杯春の宴

      どこそこの桜が見頃と夜の宴

      ご近所と夜桜眺めつく家路

      夜桜や闇に燈明の如くあり