一見すれば、三船プロが隆盛を極めた時期に撮られた作品であろうことが容易にわかる大作で、まずは豪華な出演陣と合戦シーンでのエキストラの多さにに驚く。
井上靖の原作にかなり忠実だが、ところどころ映画的な解釈、演出が取り入れられており実に楽しめる。特に、原作には無いコメディー的キャラクターの武平(ぶへい)を演じる緒形拳がとても親しみ易く微笑ましいキャラクターを生き生きと演じており、作品に華を添えている。また、三船の演じる勘介は原作のイメージと違うという意見があるが、私にしてみれば、初勘介=三船だったので、むしろ他の役者が演じた勘介に違和感を覚える。物語終盤、戦場を騎馬で疾駆する山本勘介の格好良さは三船だからこそ醸し出せたものだと思う。
川中島の合戦を描いた映像は幾つかあるが、結局、いろいろな意味で本作が最高傑作と言えるのではないだろうか。
レーザーディスクが市場に出回リ始めた頃、本作の2枚組のソフトが発売されたが、そちらはトリミング収録されたものだったので決して納得の行く品物ではなかった。その点、この製品はワイド収録との事なので、今まで見えなかった部分まで見られることが嬉しい。

井上靖の原作にかなり忠実だが、ところどころ映画的な解釈、演出が取り入れられており実に楽しめる。特に、原作には無いコメディー的キャラクターの武平(ぶへい)を演じる緒形拳がとても親しみ易く微笑ましいキャラクターを生き生きと演じており、作品に華を添えている。また、三船の演じる勘介は原作のイメージと違うという意見があるが、私にしてみれば、初勘介=三船だったので、むしろ他の役者が演じた勘介に違和感を覚える。物語終盤、戦場を騎馬で疾駆する山本勘介の格好良さは三船だからこそ醸し出せたものだと思う。
川中島の合戦を描いた映像は幾つかあるが、結局、いろいろな意味で本作が最高傑作と言えるのではないだろうか。
レーザーディスクが市場に出回リ始めた頃、本作の2枚組のソフトが発売されたが、そちらはトリミング収録されたものだったので決して納得の行く品物ではなかった。その点、この製品はワイド収録との事なので、今まで見えなかった部分まで見られることが嬉しい。
