to the mountain

いつもハイボールを飲みながら書いています。ただの酔いどれ日記です。

羊蹄山(148号の沢) 2017年1月14日

2017年01月14日 | 山スキー

楽しみにしていたビッグデイ予報は覆され,週末の天気予報はどんどん悪くなる。
天気が悪いなら羊蹄しかない。
羊蹄ならパクが迎えに来てくれるから運転はしなくていい。
なーんて油断して調子こいて昨日は飲み過ぎた・・・。
〆にカレーライスまで食って寝たもんだから,午前1時15分に起きたてみたら酒は残ってるわ胸やけはするわで体調悪し。
朝飯に買ったおにぎり1個も食えず,結局パクに食べてもらった。
もう2度と山に行く前日の就寝前にカレーなどは食わぬぞ。

現地に着くと予報どおりキンキンに冷えている。
準備が寒い。
動き出すとすぐに暑くなったからジャケットを脱ぐが,初めはチラチラだった雪が普通降りになってきたからまた着た。
来る前から分かっていたことだけど今日は晴れない。
だからいつもは「間違って晴れねぇかなぁ」なんて言う僕らでも,今日はそんな言葉は口にしなかった。
今日の僕らは,寒いけど曇りで風が弱くいから,家から近くて便利な羊蹄に粉を食いに来ただけだった。


そんな感じで明るくなり始めた頃,「今日は寒いし,どーせ上に行けば地獄なんだからさっさと装備しちゃおうぜ」となり,日の出前から地獄装備に身を包む。
日の出前から地獄装備なんて夢も希望もないね・・・。

だがしかし・・・。
まさかの「だがしかし」だ。
急にガスが消えて尾根の向こう側から日が昇ってくるではないか。
ボンボクラーっ!
珍しく「間違って」晴れました・・・(笑)


まさかの晴れに2人とも今日は発する予定など全くなかった言葉が口を突く。
「これはThe Dayだな。」


今日のパクは強かった。
年末年始の遠征でパクが更に強くなり,ここ最近山をサボりがちな僕が弱くなったせいで,今日は出だしからパクに圧倒されっぱなしだった。
心を入れ替えてちゃんとタバタで補強をしようと思います・・・。


そんな訳でパクは余裕,僕はヒーヒー言いながら外輪に着いた。
風など全くない。
厳冬期の羊蹄外輪がこんなにも穏やかな日は1年で何日あるのだろうか?
あのポコから滑りましょう。


釜は,板を担いでスノーシューで登っていた時の春に1度滑ったことがあるが,厳冬期は初めてだ。
雪はどうなんだろうって疑問だったけどなかなかよかった。
気持ちよかった。
写真左の黒いのは外輪のダークサイド。


空の青が濃い。
遠征帰りでモチ満タンの人。


釜の底は陽の光も届かず,マジで寒かった。
手足の指がもげるんじゃないかってくらい冷えまくって辛かった。
太陽の力は偉大じゃ。
滑った後は外輪までの登り返し。
アイゼンはいらんだろってことでツボで。


予報はそんなに悪いわけじゃないし,もう1月で例年よりは少ないとはいえ雪もあるから誰かいるんじゃないかと思ったけど,誰もいなかった。
貸切無音のピークにて。


快晴無風で外輪歩きがマジで気持ちいい。
洞爺湖どころか太平洋もはっきり見えた。


前日昼に急遽行先変更を提案してくれたパクに感謝。
今シーズンまだまだしつこく羊蹄に来ると思うけど,こんな景色はもう見れないかもしれないな。


下りは148号の沢を。
外輪直下はガチ固雪でどうしようかと思ったけど,少し下ると柔らかくなって一安心。


景色を見ながら沢を滑るのってもしかしたら初めてかしら?
沢滑りはホワイトアウトの記憶しかありませぬ。


148は北面なもんでずっと日陰。


これはたまらんちでしょう。


沢の中にクリフがあるのは昨年来て知っていた。
だけどその下にクリフとはいかないまでも,落差のある部分があった。
上から見たら枝もウザいし微妙だったけど,流れてた水が凍って橋みたいになってて,板をずらしながら下りればなんてことはなかった。


下りは登り返しゼロでフィニッシュ。
お疲れ,今年もよろしく。


今日は思いがけず素敵な1日になった。
スキーとアイゼンを履いて登って,釜を滑ってピークを踏み,沢で少ないながらも粉を食う。
羊蹄はやっぱり最高だ。
改めてそう認識させられた1日だった。
これで148に上部から粉が詰まっていれば,生涯忘れえぬビッグデイになっていただろう。
山スキーは素晴らしく楽しい。

そうそう,真狩温泉でsiro氏とtetsu-kita君と会った。
短い時間だったけど露天風呂で談笑。
来年は装備を揃えて4人でどこかにいければいいねぇー。
元旦は例のところってことで前向きに検討しましょう(笑)