「ぼくら党」のブログ

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「無情の宰相 小泉純一郎」を読んで

2006-08-03 14:50:00 | 感想
■小泉氏の私生活については、あまり聞こえて来ないが、この本には、その事が書かれている。この本は週刊現代に発表した小泉に関する10回あまりの記事をもとに、その後の取材も加え、書き下ろしたものである。

■私は、週刊誌の記事には、あまり信頼を持てない部分もあるが、今までの小泉氏の行動や言動、彼に関わってきた人々の証言などと照らし合わせてみても、この本は人間小泉純一郎の一面を描き出していると思う。

■筆者が、取材して受けた小泉氏の人間性を端的に表現したものが「無情の宰相 小泉純一郎」というタイトルになっている。また筆者は「無情」の他に「自己愛」それと「血族主義」を小泉氏の人間性や行動原理の本質として挙げている。

■小泉氏は妊娠6ヶ月である妻と離婚し(養育費支払いまで拒もうとした)、その三男である佳長氏の存在を隠し、いまだに面会すらしていない。自らの子が父を尋ねても会う事は無く。祖母の葬式に駆けつけても門前払いしようとする。まさに「無情」であり「非情」だ。

世間の観念から考えれば、異常ではあるが、個人の問題であり、一面のみによって評価する事は慎む必要があるとは思うが、あまりにもテレビから見受けられる小泉氏のイメージからは、かけ離れている。我が子ですらこのような扱いなのだから、国民などという抽象的な概念に小泉氏の優しさを求めても無駄なのだろう。

■小泉氏はよく「金にきれい」と語られる。例えば、高市早苗議員が「バレンタインデーにチョコレートを送ったが送り返された」。と語っていた。この例は、よく小泉氏の潔癖度合いを表現するために語られるが、彼は決して潔癖ではない。 

小泉氏が潔癖でいられるのも(表面上は)小泉氏の姉である「小泉信子」や弟である「小泉正也」が汚れ仕事を請け負っているからだ。規制されているはずの企業団体献金を、広告費という名目にすり替えて集めたり、ペーパーカンパニーを使って、公共事業の情報を事前に横流して、報酬を受け取ったりしている。

小泉氏には、他にも企業から車を無償供与されていたり、年金を肩代わりしてもらっていたりしている。小泉氏にもスキャンダルはあるが、マスコミ(国民)の追求の甘さから逃れる事ができた。これらの事例を見ると、やはり小泉氏を身奇麗という角度からは評価する事は出来ない。(親族に汚れ仕事をさせているなら、なお更たちが悪い)良くて、「今までよりはマシ」その程度ではないだろうか。

■小泉氏は、自らの意思を何よりも優先しようとする性格を持ち(その行動原理の中には、他者についての配慮はない)、この性格が靖国参拝や郵政民営化に反映されている。国民はそこに「悲壮な決意」を見るが、本質は「我がまま」に近い自己の欲求を満足させるための行動にしか過ぎない。「なにか深い考えがあるのではないか」。と考えがちだが「何も深い考えは無い」が本質であるようだ。

■この本を読んだ限りでは、上記の感想を持ったが、人によって「人間小泉純一郎」は違って見える事もあるだろう。又、為政者に常識を要求する事はかなわないのかもしれない。しかし、少なくとも彼に深く関わる人々の感想として、小泉氏の本質として「無情」「非情」「自己愛」が少なからずある事は確かなようだ。



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