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君主論。

2011年10月05日 22時02分48秒 | 意識論関連
 ニッコロ:マキャベリ外交官の著作

 当時は軍事防衛なんていう暴力支配の時代の実務的合理性を述べた話ですからね。いわば「現場の正義。」が含まれますから冷酷なのは致し方ありません。

 「現実主義。」っていうのは、実務的な「現状。」への対応が含まれます。マキャベリを弁護するつもりではありませんが、人間としてかくあるべきかについてもマキャベリは論じてはいるんです。ただ、現実(現状)的ではないって話ですね。自分一人なら理想を追求することも重要でしょうけど、君主としては多数の部下や領民の命までは賭けるわけにはいかないですから。実際マキャベリはそれで一度失脚してますからね。

 軍事なんていうのは「人間。」のやることではないんです。それでもやらないといけない状況における実務上での話がはいりますから、「時代。」には逆らえないわけです。でも。時代とか運命の変化に「備える」ことはできる。そこに冷酷さが伴うのは不思議ではない。

 結局マキャベリは、自分自身の個人的「魂。」なんぞよりも、平和でない社会になど結局は自分が生きて行く意味が感じられなかった。そういうことなんだと思うんですけどね。

 実務的には北朝鮮に理想を説いたって無意味でしょ。そういうことなんだと思うんです。

 君主の威厳なんてものを必要としたのも、ヒトという種の生物として民衆を扱うための生物学的な結果論に基づいた話からすれば、一面的には「合理的。」ではあります。

 徹底的に理想だけを説けば、北朝鮮相手に無防備に防衛なんぞしないということになるわけですが。実務的にはそうはいかないわけです。

 本当なら不審船に20㎜機関砲をぶちまけるなんてやってはいけないことなんですよ。洗脳されているとはいっても人が乗っている船なんですからね。

 とかくマキャベッリは冷酷な実務部分ばっかり取り上げられがちですけど、その行動の根底には理想に近い平和な国を作りたいという願いが込められているわけです。ですから文章として考えを残しているわけです。単なる理想もすったくれもない奴なら、論文なんていう面倒臭いことなんかする必要なんてないんですよ。その場限りに世渡りさえしてりゃいいんですからね。

 一貫した考えに基づいて、平和を維持するためには、一見冷酷なことも言わないといけないわけです。嫌われるようなことも言わないといけない。

 大衆にウケの良い話だけ並べて人気取りをしていた方が得、オイシイわけです。だから君主論っていうのは自分自身が権力を得るための短絡的手法を述べているわけではないのです。大衆が権威に従順性を発揮するという「習性。」について論じていることも、一面的には合理的であり、未だに生物学とか文系の者なら科学的であると言い張っているくらいですからね。

 でも、君主論の全てが理想を論じているわけではありません。あくまで当時の時代的背景における実務的で一面的合理性も多く含まれているわけですから、きちんと区別しないといけません。この点においてはイスラム教の教典クルアーンも、時代背景を無視して原理主義に走ることは、結局真意としての「平和。」を逸脱することになってしまうことと似ているかも知れないです。極端かな。


 おいらが言いたいのは、とりあえず現状としての「変えられない現実。」については一面的な合理的対応も致し方ないわけですが。これからの社会、世界そのものは絶対不変なものではないわけですから、どう変えるべきなのか、何が変えられるのか、どうすれば変えられるのか、そこに「意識。」を持っていなければならないってことです。

 振り込め詐欺師が論文なんて書きますか、ヤクザが論文なんて書かないでしょ。最初から一貫した理論なんてないからです。

 普通の一般人は養老孟司とか読んで、頭が良くなったとか勘違いする。茂木健一郎の暗記術で頭が良くなったと思い込む。そこには自分自身の頭の悪さには触れていませんから、気分良くバカになることが簡単にできるわけです。マスコミも視聴率が稼げれば無責任に垂れ流す。

 誰にも意識が働いていない状態こそが、本当の洗脳状態なんです。それで良いわけないでしょ。

 ナチス政権下のドイツ人の多くも、「その当時にはわからなかった。」と言います。それでいいんですか。バカのままで良いんですかって話ですよ。それが認知症患者にとって厳しいとか冷酷とか言われても、振り込め詐欺に引っ掛かってしまってから冷酷だのすったくれだのという話はどうでも良いことでしょうが。気分が良ければどうなっても良いわけではないでしょってことです。

 こういう話をしていると面倒臭くなってきますね。ウンザリです。


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