さて購入してから2週間、実働にして10時間足らずでプリントできなくなったケンタウリ
以下は対処法です。
■サンプルフィラメント以外で本体にインストールされているデータを印刷しようとするとちゃんと印刷できません。
⇒壊れているわけではなく、サンプルデータはサンプルフィラメント用に設定してあるデータなので、使いたいフィラメントに適した設定にしないといけません。スライスソフトで再設定しましょう。※サンプルフィラメントは高速印刷用PLA(RAPID-PLA)です。
■フィラメントのセット時は巻きをしっかり確認しましょう。
⇒フィラメントをガイドに入れる前に末端から手を離すと、いくつかの巻きがボビン上で広がろうとします。その際、フィラメントが交差することが多く、巻きを戻さずに挿入してしまうと印刷途中でフィラメントが締め上がってしまい、供給できなくなります。※空印刷状態になって分解整備することになります。(後に記載)
■フィラメントの交換は温度が大事。
⇒フィラメントには適正温度がありますが、高温度用のフィラメントから低温度用に切り替える際、ノズル温度を低温度に設定するとノズルの中にある高温度フィラメントが溶けず射出されないので、そのまま何度も送り装置で出そうとすると壊れます。自分の持っているフィラメントで一番高い温度に設定するクセを付けましょう。
■フィラメントのセット時は儀式を大切に。
⇒フィラメントを適当にいれていると痛い目見ます。手順をはしょらずちゃんとやる。
【1】ノズルの温度を250℃以上の高温度に設定(上記参照)
【2】フィラメントの巻きは下から上に向けてセット(上記参照)
【3】ボビンのセットはフィラメント向きを下から上に向けて。
【4】ガイドに入れたら手で送る。ガツっと止まるまで。
【5】フィラメントに触れながらタッチパネルの自動送り▼を一回押す※送られていくのが指で分かる。
【6】パネルのフィラメント交換(セット)を押す。ノズル先端から射出されてるのが確認できたら終わり、出てなければ詰まってる。
■フィラメントを外すときは本体の作業が終わってから
⇒外すときはパネルのフィラメント交換(外す)を押すと自動的に作業してくれるので、終わるまで待つ。
終わったらクッっと引っ張るとスルスル抜ける。※先端から2センチほど自動送りが噛んでいた跡が残ってるので、その部分はカットしておくと良い。
■万一詰まってしまったら
⇒マニュアルにもネットにも載ってなかったので体当たりでやってみた方法※当然自己責任で。
【1】同梱されている工具、Tシャツの端切れ、テスト用フィラメント(PLAなどの低温度フィラメントを20センチぐらいに切ったもの)、を用意する。
【2】ノズル周辺が見やすくばらせる準備をする(本体を床に置き上部パネルを外すなど)
【3】電源を入れ、ヘッドをセンターに持ってくる
【4】Z軸の▼で10センチほどベッドを下げる(▼は長押ししてもビーっと下がってくれないので連打)
【5】ノズルヘッドのファンを外す(レバーを動かすとパカッと外れるので端子も抜いておく)
【6】左右側面の6角穴ネジを3か所外し、ヒーターユニットの固定ネジを2本外す(自動送り装置&カッターが外れます)
【7】ヒーターユニットの端子は外さないで宙ぶらりんのままノズルに掃除用針を刺してみる※(穴が詰まってるはず)
【8】自動送り装置のギアを外し掃除する(削れたフィラメントがギアの溝に詰まってる)
【9】ヒーターユニット、自動送り装置&カッターを戻してねじ止め
【10】フィラメントのガイドパイプ(白いやつ)を抜く※パイプはそのままでは絶対に抜けません。パイプ刺さっている黒い部分を押すとあっさり外れます。これがどこにも載ってなくて苦労した。戻すときは差し込むだけでOK
【11】ノズルヘッドのファンの端子をつなぎ、戻す。
【12】ノズルの温度をMAXの320℃まで上げる※この時点で焦げたフィラメントがたらたら垂れてくれば楽。
【13】清掃用の針を下からノズル穴に突き刺して上下に動かしたあと、素早く抜いてTシャツの端切れで拭く※針を抜いたとたんフィラメントが固まり取れなくなるので熱いけどクイックに。
【14】ヘッド上のガイドパイプを外したところにテスト用フィラメントを差し込む
【15】自動送りと装填作業を行い、通常と同じく下から射出されればOK。射出されなければ【12】から繰り返す
【16】テストフィラメントを外しガイドパイプを戻す
【17】工場出荷時にリセットし、初期設定を行う(※各部品を外す際に、力を入れるとヘッドが動いてしまったりするので、これをやっといた方が確実だと思う)
【18】完了
直してる間、まさかこのままだったら高いゴミだと思ったけど、直ってよかった~。
購入して分かったのは、この製品はすごくよくできてるし、確かに手間なしで楽ちんだけど、
マニュアルやQ&Aなどのサポートが皆無(最初にセットアップする方法しか載ってない)、しかも発売されてすぐ購入したからネットにも情報がほとんどない。
本体パネルの表示は日本語表示(一部は英語のままだったりする)にできるのに、純正スライスソフトはなぜか英語だけとか、
スライスソフトの使い方はどこにもない。
日本の製品ならありえない。
てな具合で使ってみてわかること。いろいろありますね。
それでも、ないものを自分で作れるってホントに楽しい。