9月28日(月)はスーパー・ムーンの日でした。北九州市でこの満月を見ていましたが、月明かりが最小時の満月の時よりも33%も明るいという、本当に大きく美しい清らかな月の光を拝むことが出来ました。
このスーパームーンの日に、ニューヨークの国連本部での国連総会(第70回会議)で、ロシアのプーチン大統領の演説がありました。この演説から感じられたことは28日のスーパー・ムーンの清々しさが反映されたと思われるような、今後の世界にとって何か良いことの兆しであるかのように感じました。
実は今の国際情勢は、イスラエルとシリアに端を発する第三次世界大戦に繋がるかも知れない分岐点にあったと思われます。しかし結局のところこのプーチンの演説で、25日に行われたのローマ法王の国連演説も空振りに終わったようで、第三次世界大戦への発展という事態は収束の方向に向かうようです。この清々しいスーパー・ムーンの様に今の人類は大変な危機を乗り越えたのではないかと思います。
そして、それは第三次世界大戦の危機を回避したというメッセージだったかもしれません。
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領の演説について、「マスコミに載らない海外記事」のブログを掲載します。
2015年9月28日、ニューヨークの国連本部での国連総会、第70回会議で、出席者に演説するロシアのウラジーミル・プーチン大統領。Mike Segar / ロイター
国連総会での演説で、いわゆる‘民主的’革命の輸出は続いているが、民主主義の勝利でなく、貧困と暴力を解き放った、とロシアのウラジーミル・プーチン大統領は述べた。
イデオロギー上の好みに基づく変化を、他国に押しつけようとする企みは“悲劇的な結果と、進歩ではなく、劣化をもたらしました”月曜日、ニューヨークの国連70周年総会に集まった世界の指導者達や為政者への演説で、プーチンは語った。
“我々全員、過去に学んだことを記憶しているべきなのです”とプーチンは述べた。“我々は、例えば、ソ連の歴史の教訓を覚えています。”
Iところが、一部の人々は人の失敗から学ぶことなく、失敗を繰り返しているように思えます、と彼は述べ“いわゆる‘民主的’革命の輸出が続いています。”と言い添えた。
“この状況を生み出した人々に私は質問せずにはいられません。自分がしでかしたことを理解しているのでしょうか?”と彼は質問した。“しかし、この質問は未決のままになってしまうのではと私は恐れます。うぬぼれと、自分は例外で、全く責任を問われないのだという信念に基づく政策は、決して放棄されることはないのですから。”
彼は、人々が変化を望んでいた中東と北アフリカにおける革命の例を挙げた。ところが、改革や、民主主義や進歩の勝利ではなく、“我々が得たのは、暴力、貧困や、生きる権利を含む人権の社会的災害で、これは全く重視されていません。”
“改革をもたらすのではなく、攻撃的な外国の介入は、国家機関や、生き方そのものの恥知らずの破壊をもたらしました”と彼は述べた。
冷戦時代が終わった後、世界に、単一の支配センターが出現したとプーチンは述べた。“このピラミッドの頂上にたつ”人々は“もし自分たちがこれほど強力で例外的なら、自分たちは、他の連中より、物事をうまくやれる"と考えがちなのです。
“だから、彼らは自動的に承認したり、必要な決定を合法化したりする代わりに、障害を作り出すことが多い、言い換えれば‘邪魔になる’国連を考慮に入れる必要がないのです。”
国連の権限と正当性を損なう企みは“極めて危険で”、国際関係全体の崩壊を招きかねないとロシアは考えていると、ロシア大統領は述べた。議場に集まった世界の指導者や政策立案者たちに語りながら、国連の更なる発展のための団結を彼は強く促した。
‘テロリストをもてあそぶのを止め、対ISISで、国連のもとに団結しよう’
中東や北アフリカ地域における力の空白は、無法地帯の出現をもたらし、そこに即座に過激派やテロリストが入り込むことになったと、プーチンは述べた。
イラクとシリアに足場を固めた「イスラム国」戦士(IS、旧ISIS/ISIL)は、今やイスラム世界全体を支配すようとしている、と彼は述べた。
“[「イスラム国」]の兵士には、2003年のイラク侵略後、軍解体で放り出された旧イラク軍人がいます。多くの新兵は、国連安全保障理事会決議1973の重大な違反の結果として、国家としての状態が破壊された国、リビアからも来ています。”
一部の欧米諸国によって支援されているシリアの‘穏健派’反政府勢力から寝返った過激派もいると、彼は強調した。
“最初に、彼らは武器を与えられ、訓練されると、彼らは、いわゆる「イスラム国」に寝返ります。おまけに、「イスラム国」は、突然どこからともなく現れたわけではありません。当初、好ましからぬ非宗教政権に対する手先として作り上げられたのです”と彼は説明した。
全世界に対し、彼らの脅威を宣言しながら、テロリストが資金援助を得ているチャンネルを見て見ぬふりをするのは“偽善的で無責任”たと彼は表現した。
“テロリストをもてあそんだり、まして連中に武器を与えたりする取り組みは、近視眼的であるのみならず、‘火事を引き起こす危険’だと我々は考えます。これは世界的テロの脅威を劇的に増大し、世界の新たな地域を巻き込む結果になりかねません”と彼は述べた。
ISはヨーロッパやロシアも例外でない多くの国々からの過激派を訓練していると彼は述べた。プーチンは現地のテロリストと戦っているシリア政府軍との協力を強く促した。
“テロと真っ正面から果敢に戦っているシリア政府と、その軍隊との協力を拒否するのは途方もない過ちだと我々は考えます”と彼は述べた。
“「イスラム国」やシリア国内の他のテロ組織と本当に戦っているのは、アサド大統領の軍隊とクルド民兵なのだということを最終的に認めるべきなのです”と彼は述べた。
地域でのテロとの戦いを進めているイラク、シリアや他の国々に、ロシアは軍事的、技術的支援を行っていると彼は述べた。
プーチンは、共同の取り組みと広範な国際対テロ連合の創設を提案した。国連安全保障理事会で、国連憲章の原則に基づき、ISや他のテロ組織に立ち向かう部隊を調整することを目指す決議に関する議論をするよう、彼は提案した。
‘難民危機に対する最終的な解決策は、中東の回復だ’
もし危機に見舞われた国々の政治的、経済的安定化のための包括的戦略が開発されれば、難民危機問題に取り組む希望が生まれるだろうと、プーチンは述べた。
“自国を離れることを強いられた人々の流れが、文字通り、近隣諸国、そしてヨーロッパに殺到しています” これを“新たな痛ましい人々の移動”と呼んで、彼は述べた。
難民危機に対する根本的解決策は、破壊された国家の状態を回復させ、弱体な政府機関を強化し、民流出国に対し、包括的支援難を行うことに根差していることを彼は強調した。
‘ウクライナの領土的一体性は、武力によって保障することはできない’
冷戦思考や、新たな地政学的地域を探し求めようという願望が、国際社会の一部に、いまだ存在しています、とプーチンは述べた。
“最初、彼らは、NATO拡大政策を継続しました”と彼は述べた。ソ連崩壊後、“彼らは、ソ連後の諸国に偽りの選択肢を提示しました- 欧米と組むか、東と組むか。遅かれ早かれ、対決の論理が、深刻な地政学的危機に火をつける運命にあったのです。これこそ、まさに、当時の政府に対する国民の不満が利用され、軍事クーデターが外部から画策され、それが結果的に内戦を引き起こした、ウクライナでおきたことなのです。”
2月にノルマンディー・フォーが仲介したミンスク合意の完全実施をプーチンは再度呼びかけた。合意は“文明国としての”ウクライナの発展を保障するだろうと彼は述べた。
“ウクライナの領土的一体性は威嚇や武力では確保できません。本当に必要なのは、ドンバス地域の人々の利益と権利に対する本当の思いやり、[と]彼らの選択の尊重です。”
記事原文のurl:http://www.rt.com/news/316804-putin-russia-unga-speech/