最近管理釣り場でのマス釣りが流行っている。湖沼でのブラックバス釣りが環境問題を含めて悪者扱いにされてから流行ってきた。その理由などについて考えてみよう。
■バス(ブラックバス)の蔓延。
外来害魚論の代表であるブラックバス(以下バス)は闇放流の繰り返しで日本全国に蔓延した。問題は生態系の破壊に尽きる。放置していると島国日本古来の独自の生態系を破壊する事になる。
単に魚を釣りたい、楽しみたいだけで闇放流を繰り返した心ない釣り人(罪意識もない子供が多かった)が蔓延の大きな原因であるが、その切っ掛けとなったのは輸入釣り具業界である。これは下記URLを参照頂きたい。
http://homepage1.nifty.com/winau/index.html
■バス釣りがダサクなる。
・害魚を釣りに行くという行為が格好悪い。
・釣り人が増えて釣れなくなる。
・大型魚が減り、小型魚をセコイ釣り方で釣るしかない。
バス釣りってのは「大らかなルアー」で「淡水にいる大きな魚」を「手軽に釣る」のが楽しいのである。
「ボートに乗って」「セコイ釣り方で」「小さな魚を」「たくさん釣る」ってのは本末転倒。
これなら「防波堤で」「サビキ仕掛けで」「鰺や鰯を」「たくさん釣る」ってのと同じ。
■かくしてバスブームは終わる。
芸能人、女性タレントを動員してまで楽しさをアピールしたが、釣れないしおもしろくない。
釣りそのものなら海にでて大物を狙った方が楽しいので、本気な人は海に行く。
ブーム便乗した輩が嫌いな(私もそうだが)人々はバスから離れ、海や鱒へ行くようになる。
■新規ターゲットの模索
・スズキ:シーバスと呼んだが、手軽に釣れないし都市部磯臭い港湾は・・・。
・ヒラメ:そんなに釣れないし、居るところは限定されている。
・メバル:旨いから一気に釣り上げられて居なくなってしまった。(放流しないもんな)
・アオリイカ:釣り味は良いだろうが、釣っても格好良くない。
・トラウト:フライの世界だが(A River Runs Through it)ルアー対象である。魚は綺麗。
ということで、トラウトに着目されてきた。
■管理釣り場の変遷。
元々養魚場で飢えた魚を放流し、餌を付けたら誰でも釣れる「釣り堀」が主流だった。
最近ニジマス以外の養殖が可能になった。(ブラウン、イワナ、イトウ、サクラマス)
釣り堀にニジマス以外の魚、そして自然渓流にはお目にかかれない大型魚が放流される。
すると客層が餌釣りからルアー、フライに換わっていく。
Catch & Releaseが普通のルアー・フライアングラーは「釣り堀」でも魚を持って帰らない。
「漁」と「ゲーム」の違い。ニジマスはそこそこ旨いがでかいのは調理も大変。
バスブームのミーハー化が嫌いな人々は「より大きくて『綺麗な』魚」を楽しめる「釣り堀」に行く。
しかも比較的交通の便が良くて駐車場も完備されていることが多くレストハウスなどもあるし、BBQ等のアウトドア設備を併設しているところも多い。
その結果管理釣り場に行くアングラーが増える。
■釣り業界の対応。
バス専用仕様から、管理釣り場仕様へ換わっただけ。ハッキリ言ってそんなに細分化する意味はない。
ここで状況を書いてみよう。
●ルアー
釣り雑誌とタイアップしてスプーンとプラグを大々的に売り出している。
…スプーン…
プレス機、ボール盤、そしてグラインダがあれば加工できるので、地場の中小メーカーが潤い出す。大手の参入と共に「カラーローテーション」という呪文を唱え、以前とは比べものにならない程多彩なスプーンが増えた(魚はそれほど色彩感覚に富んでいない)
…スピナー…
加工に手間暇がかかるので大量生産には向かないため国内品は少ない。ただスピナーベイトが大量に売られていることから参入が予想される。(実際トラウト用スピナベも出てきた)
…プラグ…
以前から中小企業は木工細工のハンドメイド。大手はバスプラグの生産設備(射出成型器)償却のための小型プラグを大量に出してきた。当然トップからボトムまで細分化し、そこに「カラーローテーション」をかける。なお魚にとって3D加工された鱗模様は殆ど意味を為さない。
…メタルジグ…
メタルジグは自分で叩いても良い(笑)。大手は鋳造設備償却のため海用から幅広く販売する。良く釣れるがアクションが単調なことと狭い管理釣り場では対岸に届くし底で根掛かりして失うので人気がない。
…バイブレイティングブレイド…
バス用の転用が主で、一部小型が出ているが元々人気のないルアーなので変化はない。
…テイルスピンジグ…
結構何でも良く釣れるので最近急速に売れ出している。主に海用の転用。
…ジグヘッド…
海、特にメバル狙いが主であり、管理釣り場にはあまり登場しない。ソフトルアーにフェザージグ、バックテイルジグも含まれてしまうため。
●竿
もともと渓流用ロッドをさらに特化してきた。ベイトキャスト仕様まで開発する意欲に感服。
●リール
さすがに汎用性の高いタックルであり、それほど大きな変化はないが常に性能向上。
(モデルチェンジ前を安く買えば良いと思う)
●ライン
専用ラインが続々登場。釣り糸業界は最も潤っているかも。もともと経時変化に弱いナイロンだから巻き替えないと劣化してしまう、魚を釣るたび、ルアーを投げるたびに縒りを生じて使いにくくなる。
●その他の用具
ワレットというルアーホルダーを売りに出す。これはなかなか良いと思うが、ハンドメイドした方がよい。
■釣り雑誌
バス釣りに特化していた提灯記事満載の広告雑誌。その一部が管理釣り専門誌になる。釣り雑誌は季節に応じた対象魚とポイント、釣り方をを紹介すればよいので、数年前の内容と比較すると笑える。
なお、雑誌記事の通りやって釣れる時は運が良く、釣れない時は(コレがほとんど)環境が悪かったか魚の活性が低かったのであって、条件が合うと釣れます。
とまとめてみたが如何だろうか。
■バス(ブラックバス)の蔓延。
外来害魚論の代表であるブラックバス(以下バス)は闇放流の繰り返しで日本全国に蔓延した。問題は生態系の破壊に尽きる。放置していると島国日本古来の独自の生態系を破壊する事になる。
単に魚を釣りたい、楽しみたいだけで闇放流を繰り返した心ない釣り人(罪意識もない子供が多かった)が蔓延の大きな原因であるが、その切っ掛けとなったのは輸入釣り具業界である。これは下記URLを参照頂きたい。
http://homepage1.nifty.com/winau/index.html
■バス釣りがダサクなる。
・害魚を釣りに行くという行為が格好悪い。
・釣り人が増えて釣れなくなる。
・大型魚が減り、小型魚をセコイ釣り方で釣るしかない。
バス釣りってのは「大らかなルアー」で「淡水にいる大きな魚」を「手軽に釣る」のが楽しいのである。
「ボートに乗って」「セコイ釣り方で」「小さな魚を」「たくさん釣る」ってのは本末転倒。
これなら「防波堤で」「サビキ仕掛けで」「鰺や鰯を」「たくさん釣る」ってのと同じ。
■かくしてバスブームは終わる。
芸能人、女性タレントを動員してまで楽しさをアピールしたが、釣れないしおもしろくない。
釣りそのものなら海にでて大物を狙った方が楽しいので、本気な人は海に行く。
ブーム便乗した輩が嫌いな(私もそうだが)人々はバスから離れ、海や鱒へ行くようになる。
■新規ターゲットの模索
・スズキ:シーバスと呼んだが、手軽に釣れないし都市部磯臭い港湾は・・・。
・ヒラメ:そんなに釣れないし、居るところは限定されている。
・メバル:旨いから一気に釣り上げられて居なくなってしまった。(放流しないもんな)
・アオリイカ:釣り味は良いだろうが、釣っても格好良くない。
・トラウト:フライの世界だが(A River Runs Through it)ルアー対象である。魚は綺麗。
ということで、トラウトに着目されてきた。
■管理釣り場の変遷。
元々養魚場で飢えた魚を放流し、餌を付けたら誰でも釣れる「釣り堀」が主流だった。
最近ニジマス以外の養殖が可能になった。(ブラウン、イワナ、イトウ、サクラマス)
釣り堀にニジマス以外の魚、そして自然渓流にはお目にかかれない大型魚が放流される。
すると客層が餌釣りからルアー、フライに換わっていく。
Catch & Releaseが普通のルアー・フライアングラーは「釣り堀」でも魚を持って帰らない。
「漁」と「ゲーム」の違い。ニジマスはそこそこ旨いがでかいのは調理も大変。
バスブームのミーハー化が嫌いな人々は「より大きくて『綺麗な』魚」を楽しめる「釣り堀」に行く。
しかも比較的交通の便が良くて駐車場も完備されていることが多くレストハウスなどもあるし、BBQ等のアウトドア設備を併設しているところも多い。
その結果管理釣り場に行くアングラーが増える。
■釣り業界の対応。
バス専用仕様から、管理釣り場仕様へ換わっただけ。ハッキリ言ってそんなに細分化する意味はない。
ここで状況を書いてみよう。
●ルアー
釣り雑誌とタイアップしてスプーンとプラグを大々的に売り出している。
…スプーン…
プレス機、ボール盤、そしてグラインダがあれば加工できるので、地場の中小メーカーが潤い出す。大手の参入と共に「カラーローテーション」という呪文を唱え、以前とは比べものにならない程多彩なスプーンが増えた(魚はそれほど色彩感覚に富んでいない)
…スピナー…
加工に手間暇がかかるので大量生産には向かないため国内品は少ない。ただスピナーベイトが大量に売られていることから参入が予想される。(実際トラウト用スピナベも出てきた)
…プラグ…
以前から中小企業は木工細工のハンドメイド。大手はバスプラグの生産設備(射出成型器)償却のための小型プラグを大量に出してきた。当然トップからボトムまで細分化し、そこに「カラーローテーション」をかける。なお魚にとって3D加工された鱗模様は殆ど意味を為さない。
…メタルジグ…
メタルジグは自分で叩いても良い(笑)。大手は鋳造設備償却のため海用から幅広く販売する。良く釣れるがアクションが単調なことと狭い管理釣り場では対岸に届くし底で根掛かりして失うので人気がない。
…バイブレイティングブレイド…
バス用の転用が主で、一部小型が出ているが元々人気のないルアーなので変化はない。
…テイルスピンジグ…
結構何でも良く釣れるので最近急速に売れ出している。主に海用の転用。
…ジグヘッド…
海、特にメバル狙いが主であり、管理釣り場にはあまり登場しない。ソフトルアーにフェザージグ、バックテイルジグも含まれてしまうため。
●竿
もともと渓流用ロッドをさらに特化してきた。ベイトキャスト仕様まで開発する意欲に感服。
●リール
さすがに汎用性の高いタックルであり、それほど大きな変化はないが常に性能向上。
(モデルチェンジ前を安く買えば良いと思う)
●ライン
専用ラインが続々登場。釣り糸業界は最も潤っているかも。もともと経時変化に弱いナイロンだから巻き替えないと劣化してしまう、魚を釣るたび、ルアーを投げるたびに縒りを生じて使いにくくなる。
●その他の用具
ワレットというルアーホルダーを売りに出す。これはなかなか良いと思うが、ハンドメイドした方がよい。
■釣り雑誌
バス釣りに特化していた提灯記事満載の広告雑誌。その一部が管理釣り専門誌になる。釣り雑誌は季節に応じた対象魚とポイント、釣り方をを紹介すればよいので、数年前の内容と比較すると笑える。
なお、雑誌記事の通りやって釣れる時は運が良く、釣れない時は(コレがほとんど)環境が悪かったか魚の活性が低かったのであって、条件が合うと釣れます。
とまとめてみたが如何だろうか。