NPO法人 地域福祉協会

清掃事業  森林事業(植栽・剪定)

王政、共和政、民主政。

2016-07-17 | コラム
プラトンは
王政、共和政、民主政を
比較した。

理想は
哲人による
王政だが

無理なら集団統治、すなわち共和政

最もレベルが低い政治制度として
直接民主政を想定したのである。


今日
民主主義や民主政の概念は
混乱している。


イギリスのEU離脱を問う国民投票や
日本の憲法改正に係る国民投票などは
やはり
民主政の極みであり
結果的に国民のためにならない愚かな結論を出来するだろう。


ナチズムもファシズムも
そして共産主義も
民主政と親和性がある。

多数派と多数決が
一般意志を顕現し
それが
哲人や賢人
長老の知恵に勝るという民主主義が
独断と独裁を生むのだ。


国民主権という観念は
神の意志への謀反であり
アンチテーゼである。

一般意志とは
多数決
すなわち
人間の浅知恵の集合であり
神の御旨と一致しない。

国民が政治の主人公であることと
政治的意志決定システムのあり様は
次元が異なる。

私は
世俗的な政治制度においては
君主政を軸として
多元論的な組織や人による均衡を保つのが良いと思う。


そして
その前提として
多数派を絶対化する一般意志、主権、民主政の概念を相対化せねばならぬ。



高橋研究員(ネオプラトン主義)