SMILES@LA

シェルターからやってきたミックス犬のニコとデカピンのニヤ。どちらの名前もSMILEの犬姉妹の思い出を綴ります。

犬に生の肉を与える前に知っておきたいこと

2019-06-18 23:57:25 | 食餌・健康
地震の被害のあった地方の皆様、お見舞い申し上げます。
どうか、これ以上被害が拡大しませんように。
皆様くれぐれもお気をつけください。
 
*******************************
 
先日コメント欄で「生食についてはどう思いますか?」とご質問を頂きました。
ちょうど良い機会なので、前から書こうと思っていた生食のことについて記事にします。

私自身はニコニヤの食餌を生肉中心にするつもりはありませんが



「え!ないの?」

ないよ。若い頃よりお腹壊しやすくなったし、長年加熱したもの食べてるんだから
今更変える理由がない。

話を戻しますと...
他の方がご自分の愛犬のために、産地や飼育方法を吟味した生肉を給餌されている場合は
尊重したいと思っていますし、学ばせてもらう面もたくさんあると考えています。
 
ただ「生食は体に良い!」という情報だけが一人歩きしてしまって
愛犬や愛猫の健康だけでなく、公衆衛生の面でもリスクが高まっている面もあります。

実はヨーロッパやアメリカでは、犬に生肉を与えることについて疑問や警告が再三出ています。
 
↓こちらはワイヤーフォックステリアのタンタンちゃんの飼い主さんで
ドッグトレーナーの資格もお持ちのタンタンパパさんのブログです。
1月に書かれた記事ですが、犬や猫に生肉を与えるリスクの一つについて
とても分かりやすく説明してくださっています。
 

タンタンパパさんの記事はオランダのユトレヒト大学獣医学部の研究者が
2017年に発表した論文を基にしておられるので、学術的に根拠のあることです。


 
「ごはんの話かと思ったら怖いお話なんだけど...」


家畜や家禽は密集した環境で飼育されているため、一度伝染病が流行ると全滅です。
それを防ぐために、餌にあらかじめ抗生剤を混ぜて与えられています。
それが高じて、家畜や家禽の体内の菌は抗生剤に対して強い耐性を持ってしまっています。
抗生剤耐性菌が付いた肉を生のままで食べると、当然その菌に感染します。
飼い主は犬や猫のフンを処理する際に感染の危険がありますし
食後に顔や手を舐められるのもリスクの高い行為です。
 
同様の発表は様々な国の研究者から何十と寄せられています。
抗生剤耐性菌は世界中の医療機関の深刻な問題です。
 
普通にスーパーマーケットで売っているお肉を生のまま犬や猫に与えることは
こういうリスクを孕んでいると知っておかなくてはなりません。


 
「ニコは大丈夫だからお肉くださーーーい」

ニコの食べるお肉は茹でてあるから大丈夫なんだってば。

抗生剤耐性菌までは行かなくても、ペットの生食用の肉の細菌汚染はたくさん報告されています。
 
アメリカやヨーロッパでは生肉と少量の野菜やハーブを一緒にパックして、
飼い主は開封して与えるだけという製品がたくさん販売されています。
ただアメリカではこの手の製品で「サルモネラ菌検出のためリコール」というニュースが
本当に頻繁に聞こえてきます。あんまり有り過ぎて「またか」としか思わないくらい。
 
ヨーロッパでも同じような状況のようで、今年上旬にスウェーデン農業科学大学の研究者が
ペットの生食用冷凍パックの細菌汚染の調査結果を発表しています。

スウェーデン、ノルウェー、フィンランド、ドイツ、イギリスの業者計10社60パックの
製品を調査した結果、食中毒を起こす可能性のあるウェルシュ菌が30%から
サルモネラ菌が7%から、カンピロバクターが5%から検出されています。
 
詳しい内容はこちらで。
 
これも同様の報告が他の国でも届いており、
アメリカでは米国食品医薬品局がペットの生食に関して警告を発表しています。
 
肉や包丁、まな板の取り扱いに注意することはもちろんなのですが
家庭に乳児や、免疫機構が弱っている高齢の方、免疫系疾患の方がいる場合には
ペットに生の肉を給餌することは絶対にやめましょうと呼びかけられています。
 
抗生剤耐性菌および食中毒を起こす細菌が肉に付着していたとしても
加熱調理すれば殺菌することができます。
 
アメリカでの最近のフードのトレンドは1食分ずつパックになった
ホームメイド風の加熱食が宅配されて来るというものです。
当然高級フードですから、トレンドと言っても主流ではないのですが
それでもここ2〜3年の間に業者がすごく増えて来ています。
 
こんな感じ。


 
「おかーさんって自分が買わないフードのこと、調べるの好きよねえ」

そうだよ。フードって自分が利用するものだけじゃなくて
買わないもののこともよーく知っておくと、色んなことが見えて買う時に役に立つんだよ。
 
ですから、もし生食を始めようと考えていらしたら
安心な生産者を探して、安全なお肉であることを確認して
その上でなお、肉の取り扱いに細心の注意を払って始めてくださいね。
 

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アウトドア派インドア派

2019-06-17 23:53:17 | ニコとニヤの日常
ニヤは今日も外で日向ぼっこ

「おかーさん撮影したいの?いいわよ、許可してあげる」

ありがとうございますニヤ様。
後ほど熱々でゼーハー言い始める前に回収に参ります。


「お昼寝するなら、涼しいおうちの中の方がいいのにね〜」

ニコはインドア派だもんね〜。
脱水症状とか熱中症の心配しなくていいからお昼寝はインドアがありがたいよ。


「背中がカーッと熱くなったところで、おうちに入ってスイカ食べるのがいいのっ!」

ニヤ、サウナで限界まで我慢して水風呂に飛び込むタイプだね。
そういうの体に優しくないんだよ、もうお歳なんだからさ。


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ドッグフードの原材料を見てみよう アーガイルディッシュ2

2019-06-14 17:25:55 | ドッグフード原材料シリーズ
アーガイルディッシュの続きです。

同じブランドの製品で、穀類不使用なのがこちら。
こちらはメインのタンパク源である魚類やエミューの肉がオーガニックでは無いので
オーストラリアのオーガニック製品認定は有りません。
ただし使用されている野菜や果物のほとんどはオーストラリア産オーガニックです。
 
原材料一覧は次の通り。

オーストラリアンマッカレル(サワラ)、テイラー(アミキリ)、エミュー肉、じゃがいも

さつまいも、タピオカ、キヌア、アマランサス、アルファルファ、スクアッシュ、チアシード

りんご、ブラックカラント、パセリ、亜麻仁油、ブルーベリー抽出物、乾燥昆布粉

ガーリック粉、ユッカ、クロレラ、ネトル、ダンデライオン(根)、カモミール

スイートフェンネル、ビタミン&キレートミネラル(*1) 

(*1) 
ビタミン(ビタミンA、ビタミンB1、B6、B12、リボフラビン、ビオチン、ナイアシン、
パントテン酸、塩化コリン、L-アスコルビン酸、ビタミンD3、葉酸)、β-カロテン、
アミノ酸亜鉛キレート、アミノ酸鉄キレート、アミノ酸マンガンキレート、
アミノ酸銅キレート、ヨウ素酸カルシウム、塩化カリウム、亜セレン酸ナトリウム、
アミノ酸類(アルギニン、トリプトファン、リジン、L-カルニチン)、タウリン、イオウ、クエン酸

原材料の最初の2つは生の魚ですね。サワラは日本でもお馴染みの名前ですが
テイラーというのはオーストラリア近海で捕れる魚だそうです。
どちらも白身の魚ですが、養殖するような魚ではないので天然物なのでしょうね。
安全という面では天然の魚は安心ですが、安定供給や海洋資源の乱獲という面では気になる部分もあります。
どちらも皮、尾ひれ、大骨を取り除いて使っているそうですが、
できれば人間用に身を取った後の部分も利用して欲しいなあと思います。
別に犬を下に見るというわけではなく、資源の有効活用という面からね。
内臓や骨などは人間は食べないけれど、犬には優秀な栄養源ですし。

エミュー肉、エミューはダチョウよりも少し小さい大型の鳥です。
オーストラリアにはエミュー農場があるので、この肉はきっとそういう養殖の鳥でしょう。
赤身の肉で鉄分が多く、チキンやターキーにアレルギーがある場合でも、アレルギーを起こしにくいと言われています。
ここからは私の個人的な見解ですが、犬の身体に最もしっくり来るのは、犬が先祖代々食べている食材だと思います。
アレルギー対策として、エミューや他にはダチョウ、カンガルーなどが利用される傾向がありますが
他にはどうしても選択肢がない場合の最後の砦にして欲しい気がします。
チキンがダメでも、ラム、うさぎ、ダックなど人間と一緒に暮らして来た犬の先祖が食べ慣れた肉があるはずです。
エキゾチックミートと呼ばれる珍しい素材は、それらの選択肢が全部ダメだったら試す、そんなスタンスを推したいです。

じゃがいも、さつまいも、はお馴染みの素材ですが、さつまいもは多分日本のものとはかなり違うスイートポテトと呼ばれる水分の多いオレンジ色のものだと思います。
どちらも炭水化物源ですが、じゃがいもの消化しきれなかったデンプンは食物繊維様の働きを持ち
スイートポテトは元々食物繊維の豊富な食材です。
 
タピオカはキャッサバと呼ばれる地下茎植物(ユッカと似ているけれど別物です)のデンプンです。
グルテンを含まない炭水化物源です。

キヌアとアマランサスはどちらもタンパク質豊富な雑穀です。どちらも食物繊維やミネラルが豊富ですが、アマランサスの方がミネラル類を多く含みます。

アルファルファは別名ウマゴヤシと呼ばれるほど栄養豊富なミネラルを多く含む植物です。
その名の通り草食動物の飼料としてよく使われます。

スクアッシュは日本で言えばカボチャですが、カボチャよりは小型で水分が多い野菜です。
βカロチン、ミネラル、食物繊維が豊富です。

チアシードはスーパーフードとしてよく知られていますね。
南米原産の植物の種です。
タンパク質や各種ミネラルを多く含み、オメガ6とオメガ3脂肪酸もバランス良く含みます。
殻が水でふやけやすく、フラックスシード よりも栄養素が吸収しやすいのも特徴です。
また不溶性と水溶性の両方の食物繊維を多く含みます。
ただしフラックスシード 同様に、植物性のオメガ3脂肪酸は犬ではほとんど活用されません。

ブラックカラントは日本語では黒スグリと呼ばれます。
アントシアニンなど抗酸化物質を多く含みます。

ガーリック粉、ニンニクの栄養豊富なことについては言うまでもないですね。
犬ではネギ類同様に溶血性貧血を引き起こす恐れがありますが、フードに含まれる量であれば
リスクのない範囲でメリットを享受できると考えられます。
でも「うちの犬に与えるのはちょっと怖い」と思われる場合には、その気持ちに従う方が良いと思います。
飼い主さんが不安を感じながら与えるメリットのあるフードなどないと思いますので。

ネトル、ダンデライオン、カモミール、スイートフェンネルはハーブ類です。
ネトルはセイヨウイラクサ、天然のマルチビタミンと言われる栄養豊富な植物で
肝臓や腎臓の働きをマイルドにサポートします。
ダンデライオンはタンポポです。利尿作用があり、これも肝臓や腎臓の働きを助けます。
カモミールは、胃腸を保護し、マイルドなものですが気持ちを落ち着ける作用があります。
スイートフェンネルはガスを排出する作用があり、胃腸の働きを助けます。
どれもマイルドなハーブで毎日使えるものですが、ハーブ類は5日摂ったら2日休むという
原則を守りたいので、私はフードにはハーブが入っていない方が好きです。

ウィステリアと重複する原材料については省きましたが
シンプルなウィステリアとはかなり違って、こちらは野菜や果物、ハーブが多く使われています。
穀物不使用なのでグルテンは含まれませんが、こちらも食物繊維はかなり多めです。
チアシードなどは少量でもテキメンに便秘に効果を発揮する食材ですので
このフードもきっと便の量と回数は増えると推測します。



「またケチつけてるわね?」

よく考えられた高品質なフードだと思うのですが、私が個人的に「こうじゃなければいいな」と
思う点が多い製品です。
上でも書いたように、エキゾチックミートの使用、犬にはちょっと多いかな?と思われる食物繊維、
ハーブ類の配合などと言った点ですね。

でもこれらは「避けたい原材料」ではないし、その特性を知っていれば特に問題はありません。
他の同クラスのフードとのローテーションをすれば理想的かと思います。

コメント (28)
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ドッグフードの原材料を見てみよう アーガイルディッシュ1

2019-06-14 16:43:07 | ドッグフード原材料シリーズ
ドッグフード原材料シリーズ第15回目です。

今回はアーガイルディッシュ。
このフードもキアオラ やナチュラルハーベストのように日本法人が海外で作っているフードです。
メーカーであるナチュラルセレクトジャパンの公式HPはこちらです。



「たまには解説したフード、ニコにも食べさせて」

そうだね、また今度ね。ニコ、目が据わってるよ😅 


このフード、わざわざ『認定オーガニックドッグフード』と名乗っているのには理由があります。
この製品は単に「オーガニック(無農薬有機栽培)の原料を使用している」だけでなく、
添加物以外の原材料が全てオーガニックなので、出来上がった製品自体が
原産国であるオーストラリアのオーガニック認定を取得しているんですね。

肉だけ、野菜だけなど原材料の一部だけがオーガニックでは
製品自体はオーガニック認定されないんですよ。
でもなぜ日本ではなくオーストラリアの認定を受けているのか?と言いますと
日本のオーガニック認定に当たる農水省の有機JAS認定では
ペットフードは対象外だからなんだそうです。

※追記
その後、日本でも有機認定を取得しているようです。失礼しました。

この辺りはナチュラルセレクトジャパンさん、苦労して闘っていらっしゃるようで
上記にリンクを貼ったサイトに色々詳しいお話が書かれています。
原材料についての説明も詳しく書かれていて読み応えがあるのでお勧めです。

 
それでは、アダルト用の製品の原材料から見て参ります。

有機動物性タンパク質(ラム肉、牛肉) 

有機全粒シリアル(玄米、オーツ麦、白たかきび、ミレット、大麦)  

有機植物性タンパク質(ひまわり種子) 、オメガ3&6植物性オイル(フラキシードオイル) 

ブルーベリー抽出物、ユッカ、クロレラ、ビタミン&アミノ酸キレートミネラル(*1)
 
(*1) 
ビタミン(ビタミンA、ビタミンB1、B6、B12、リボフラビン、ビオチン、ナイアシン、
パントテン酸、塩化コリン、L-アスコルビン酸、ビタミンD3、葉酸)、β-カロテン、
アミノ酸亜鉛キレート、アミノ酸鉄キレート、アミノ酸マンガンキレート、
アミノ酸銅キレート、ヨウ素酸カルシウム、塩化カリウム、亜セレン酸ナトリウム、
アミノ酸類(アルギニン、トリプトファン、リジン、L-カルニチン)、タウリン、イオウ、クエン酸

一番最初に書かれているのが動物性タンパク質のラム肉と牛肉なのは頼もしいですね。
これらはもちろんどちらもオーガニックです。
無農薬有機栽培の飼料だけを与えられ、屋外での運動時間なども規定されている羊や牛の肉です。
アダルトではラムとビーフは5対5、シニアフードではラム6ビーフ4の割合だそうです。

そして次に穀物類の名がたくさん挙がっています。
有機と表記されている通り、これらは全てオーストラリア産のオーガニック穀物です。
玄米はデンプン質の他にビタミンミネラルなど多くの栄養を含みますが
不溶性食物繊維が多く、残念ながらあまり消化はよくありません。
オーツ麦は日本語ではえん麦。オートミールの元になっている穀物ですね。
麦と名が付きますが、小麦のようなグルテンを含まないため、小麦よりは犬にも消化しやすいようです。
ビタミン、ミネラルを豊富に含み、食物繊維も豊富です。
白たかきびはソルダムと言った方が馴染みがあるかもしれませんね。
食物繊維とミネラルを豊富に含み、グルテンを一切含まないためアレルギーがある場合の
小麦の代替としてよく使われます。
痩せた土地でもよく育つため、将来が有望視されているそうです。
ミレットはキビです。桃太郎のきび団子のキビね。
ビタミンB群やミネラル、食物繊維を多く含みます。
大麦、麦ごはんに使われる麦、あれが大麦です。食物繊維を多く含みます。
小麦にアレルギーがある場合、大麦にも反応することがあるのでご注意ください。

植物性タンパク質としてヒマワリ種子の名が挙がっていますが、なぜタンパク質なんだろう?
ヒマワリの種子は栄養豊富で、確かに植物性タンパク質が含まれていますが
メインはどちらかと言えば脂質です。
ビタミンEを始め、ビタミンA、Dやミネラルなども豊富に含みます。
脂質に含まれるのは主にオメガ6脂肪酸のリノール酸です。

そしてその次がフラキシードオイル、フラックスシード と呼ばれることが多いですね。
日本語では亜麻仁油です。
オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸を多く含みますが、この製品では肉類やヒマワリ種子で
オメガ6は十分に摂取できるため「要らないんじゃないかな」という気はします。
植物性のオメガ3脂肪酸は犬には活用し難いため、オメガ3の摂取はあまり期待できません。
このフードを与える場合、フィッシュオイル などDHAやEPAのオメガ3をプラスしてください。

ブルーベリー抽出物というのは、多分ブルーベリーのアントシアニンを抽出したものかな。
アントシアニンは強力な抗酸化物質で老化防止、中でも目に良いとされています。
ブルーベリーもオーストラリア産のオーガニックだそうです。

ユッカは海老芋みたいな形の地下茎野菜です。
ビタミンB群、C、βカロチンやタンパク質、ミネラルを多く含みます。
ユッカに含まれるサポニンは抗炎症作用が強く、関節炎のサプリなどにも使われます。

クロレラ、健康食品のロングセラーですがドッグフードに使われているのは珍しいですね。
植物性のプランクトンで、タンパク質、脂質、炭水化物の他ミネラルやビタミンも豊富という
スーパーフードなのですが、固い殻のような細胞壁を持つため非常に消化し難いのが欠点。
巷の製品はいろいろな方法で細胞壁を砕く加工がされているそうですが
ここで使われているのはどうなのかなあ。その点がちょっと不明です。

ビタミンとミネラルの添加物は、一覧になっています。
この製品のミネラル類はアミノ酸とくっつける加工をすることで吸収されやすくなっています。
ちょっと「あれ?」と思ったのは、生のラム肉と牛肉を使っているわりにアミノ酸類の添加が多いこと。
アルギニン、トリプトファン、リジンは10種の必須アミノ酸の中の三つで、
ラムやビーフなど動物性タンパク質をしっかり食べていれば、普通に摂取できるものです。
Lカルニチンはラム肉に多く含まれる成分なのに、あえて添加する?という疑問も。
タウリンは必須アミノ酸のシステインとメチオニンから合成されるのですが
この製品は穀類などの食物繊維が非常に多いため、タウリンの吸収が邪魔されやすく
その点を考えるとタウリンについては納得です。

生のお肉を原材料としているので、加工後に水分が抜けた状態では動物性タンパク質の
割合は意外と低い数値になっているのかもしれないですね。
アミノ酸類の添加が多い理由の裏にはそういう可能性もあります。

それから酸化防止剤としてはクエン酸が使われているので、ぬるま湯でふやかすなど
水分をプラスして与えるのはできれば避けた方が良いかと思います。
統計では、クエン酸を含むフードに水分を加えると胃拡張の発生率が少し上がるという発表があるからです。

全体にとてもシンプルなレシピなので、愛犬の体調に合わせてトッピングやハーブ類などを
プラスするには使い勝手が良さそうな印象です。
ただ穀類の種類が多く、その全てが全粒穀物なので食物繊維がかなり多いと思います。
その分、便の量や回数が増えると推測されますし、アミノ酸やミネラルの吸収を邪魔する可能性もあります。

製品から連想されるイメージよりは、動物性タンパク質は多くない印象です。
もちろん必要な栄養素はきちんと満たされているし、良質なフードだとは思います。

同じアーガイルディッシュでアレルギーに配慮したというグレヴィレアという製品では
タンパク質源も、製品の方向性も全く違うので、ここで一旦切りますね。




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ココカラお知らせ

2019-06-12 23:53:40 | ごあいさつ/お知らせ

今月の「犬のココカラ」の記事がアップされています。

タイトルでは犬のウンチのことが前面に出ていますが、
犬は自然の中に入ること自体が自然環境への脅威になるということを書いています。


「ニコも自然の中にお散歩行ってるよ」

そうだよ、ニコが地面にオシッコするのだって、環境に影響を及ぼしてるんだよ。



「じゃあ犬は山とか海とか行っちゃいけないの?あたしは別にいーけど」

行っちゃいけないってわけじゃないの。
でも人間と犬が自然の中に入ることで、多分多くの方が思っているよりも
環境にインパクトを与えていると知っておくことが大切だと思うの。

ココカラの本文中で「アオコや赤潮の原因」と書いていますが
アオコはこれからの季節特に注意したいリスクなので
以前に書いた「アオコに注意」の記事も貼っておきますね。


「そーだそーだ!犬は脅威なんだぞー!」
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