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SMILES@LA

シェルターからやってきたミックス犬のニコとデカピンのニヤ。どちらの名前もSMILEの犬姉妹の思い出を綴ります。

ダディの日

2015-06-21 23:53:22 | その他
《はじめに》
dog actuallyの新しい記事がアップされています。
「保護犬の最期を看取るフォスピス」
ASPCAが数年前に始めた(正確にいつなのか資料が見つからなかった)プログラム。フォスター+ホスピスでフォスピス。
よかったらご一読ください。貼り付けた動画のキンバリーちゃんの表情は必見。

**********************************

本日は父の日でした。(毎度ながら、時差のせいでまだ日曜日なんですよ。)

ニコニヤの名前でオットに贈ったカード。


まぶしいせいでニコもニヤも目が据わってる写真なんですけど(笑)

さてタイトルの「ダディの日」って言うのはもちろんニコニヤにとってはうちのオットがダディってのもありますが
ダディと言えばやっぱりダディですよね。はい。

こちら!

(via Facebook posted by CesarMillan on June 21st 2015)


シーザーさんが自身のサイトにアップしていた記事です。
Cesar's Way 「Daddy's Day」

「父の日というと、もちろん自分の父のことを思うし、二人の息子の父であることの喜びも感じる。
それと同時に、父という言葉を頭に浮かべると、16年間も僕の右腕だったダディのことを考えずにはいられない。
僕が出会った中で最高に素晴らしい驚くべき犬。僕はダディからとてもとても多くのことを学んだ。」

そして、いつものようにピットブルに関しての啓蒙の言葉が続きます。

「ダディもまた間違った認識をされている犬たちの一頭だった。
けれどまず最初に。ピットブルというのは犬種ではなくて、犬のタイプのことだ。
一般的にはアメリカンピットブルテリア、アメリカンスタフォードシャーテリア、スタフォードシャーブルテリア。
そして時にはアメリカンブルドッグとブルテリア(スタンダード、ミニチュア共に)を含むこともある。
そしてまた、これらの犬種のミックスもピットブルタイプと呼ばれる。」


アメリカンブルドッグやブルテリアもピットブルタイプに含むこともあるなんて知らなかった!

「つまりピットブルという一つの名前のもとに、サイズ、体型など様々なタイプの犬がひとまとめにされているんだ。
そしてその中のごくごく一部が問題を起こすと、ひとまとめにされた犬たち全部が悪評を被ることになる。
”全てのピットブルは凶暴で人間を襲う”ってね。

しかし正確にはこんな風に言われるべきなんだ。
”凶暴で人間を襲う犬というのは存在する。なぜなら人間がそういう風に訓練したからだ”
凶暴性というのは犬から来るのではない。その出処は飼い主である人間だ。

あまり知られていないけれど、僕が引き取る前のダディは護衛犬として訓練されていた。
もしも僕がダディに襲撃のコマンドを出せば、彼は見事にその仕事をやってのけただろう。
もちろんそんなコマンドは出したことも出そうと思ったこともなかったけれど
その種の訓練を受けた犬というのは、襲撃できる可能性は持っているのだ。
それはピットブルに限らずビーグルだって同じこと。
言い換えれば、ピットブルが元来の危険な犬であるなんていう理由はないということだ。

父親は(もちろん母親も)子供をきちんと育て上げる義務がある。
何が正しくて何が間違っているか。立派な大人になるための基本的なスキルを身につけさせることなどだ。
犬を引き取ると決めたら、それと全く同じ責任が生じるんだ。
犬にルールと境界線をきちんと教え、しっかりしたリーダーとなり、バランスと落ち着きを与えてやる。

犬は犬種のことなど気にしない。犬は犬として生きたい、それだけだ。
犬としての生活を実現させてやれたなら、悪い犬種など存在しないと我々自身が悟るだろう。」



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「あたしはミニピンていう特別な犬種だけどね。」
「ニヤ全然お話理解してないね。」


あ、そうそう!最後に追記。
次男のカルヴィン君が自分のテレビ番組を持つそうですよ。
Nickelodeonという子供向けチャンネルの子供向けのショーらしいけれど詳細は来月に発表になるそうです。

こちらにちょっと写真も出てますけれどね。
お父さんよりも背が高くなって、おばちゃんも感慨深いよ。

この人たちが好きな理由

2015-05-10 23:42:59 | その他
《さいしょに》
dog actuallyの新しい記事がアップされています。
「動物愛護が楽しくてもいいんじゃない?」

ブルーノ・マースのUptown Funkをパロディにしたシェルタードッグのプロモーションビデオです。
すごーく楽しいし、26秒くらいのところで登場する子がニコの生き別れの姉妹みたいなので、ぜひご覧になってみてください。

「また言ってるわ」って思われるかもしれないけど、保護活動の入り口はこんな風に楽しく明るく親しみやすくていいじゃないって話です。
「ドウブツアイゴ?なんかコワイ~」とか思われちゃってはいかんのだよ、ということを私はしつこく言い続けます。


「そして、今日のブログも『また言ってるわ』ってお話。」

そうですよ。だいじだと思うことは何度でも繰り返し言いつづけるのだ。

今日たまたま見つけた動画です。「シーザー・ミランとジャクソン・ギャラクシーにペットに関する質問をしてみよう」
全部英語で、30分もあって、しかも途中で音声が悪くなったりするんですがぜひぜひ是非是非見ていただきたい!

これはParadeマガジンの公式チャンネルの動画です。
Paradeってロサンゼルスタイムスの日曜版に付いてくる小冊子なんですが、毎週なかなか面白くて楽しみにしているんですよ。
これは去年の夏に発行された冊子のフォローアップ動画。シーザーさんとジャクソンさんの記事に寄せられた質問にご本人達が直接答えるという豪華企画です。

豪華企画の割にはスカイプか何かでインタビューしてて、途中で音声が途切れがちになるんですが、それでも絶対に見る価値有り!




「見た?みなさん見た?ごらんになった?」

何が素敵ってね、お互いが話をしている時のそれぞれの聞く姿勢がほんっとに良いの。
「真摯」という言葉をそのまんま態度にしたような。

お二人の言葉には本当に共通点が多いのですが、そういう時に微笑んだりうなずいたりする姿もまた嬉しいんだな。

「猫は肉食で狩りをする動物だから、家の中でも擬似狩猟のようなチャレンジが必要です。安全のために内猫として暮らす猫にチャレンジを与えてやるのは人間の役目。それをしないで問題行動を猫のせいにするのは間違いです。」
「犬には運動とチャレンジが不可欠。退屈している犬は自分で何かチャレンジを探そうとしてそれを問題行動だと言われる。彼らの行動は’症状’であって’問題’ではない。問題なのは運動や規律を与えない人間の方。」

犬や猫の発するメッセージを理解すること。犬が犬であること、猫が猫であることを尊重する。人間本位の感情で間違ったエネルギーを作り出さない。
いろいろあるけれど、結局のところはこういうことに集約されています。


「おかーさんがモノグサして、翻訳しないですみません。」

すみません。今度時間のある時にやります。

でもね、お話の内容は今までにも何度も聞いてきたことなんですよ。それよりもジーンと来たのが先にも書いた聞く姿勢。
トレーナーであれ、保護活動であれ、食餌の内容であれ、自分とは違うやり方を頭ごなしに否定したり、バカにしたような態度を取ったりする人って残念なことにとても多い。
シーザーさんもジャクソンさんもそういうところが全然ない。そんなのテレビに出てる人だから当たり前じゃないのって?
いえいえ、先に書いたようなネガティブ姿勢の人々はテレビや雑誌、公式サイトなどのオフィシャルな場でもたくさん見受けられます。


「みんながお互いに尊重し合ったら、世の中平和になるのにねえ。」

最初にリンクをしたdog actuallyの記事の中に自分でも書いたのですが、どんなことであれ頂上を目指す道は一本ではないはず。
今進んでいる道とはまた違う道もたくさんあるのだと知っておくことは、行き詰まった時や迷った時の助けになると私は思っています。

シーザーさんもジャクソンさんも、常に人の話にオープンに耳を傾け、誠実な態度を崩さない。
実のところ、メソッドや理屈よりも私がお二人のファンであるのはそういうところなんですね。


《追記》
今たまたま読んだら「ほぼ日」さんにも「明るい愛護が進んでいけばいい」ってお話が出てました。やるじゃん、私(笑)
http://www.1101.com/ikirubasho/talk/tomomori/index.html

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Cesar911シーズン2第1話後半(ネタバレ)

2015-03-02 23:52:51 | その他
メールやコメント欄で教えて頂いたのですが、昨日「世界まる見え」でシーザーさんの番組が紹介されたそうですね。
地上波の民放では初めてじゃないのかな?きっと日本のあちこちで「あっ!シーザーさん!」と叫んだご家庭があったに違いない(笑)


「さて、昨日の続きです。」


本日もここから下は思いっきりネタバレですので、見たくない方はご注意を。


ハイパーロットワイラーとレッドゾーンブルドッグに悩んでいる相談者ご夫婦。
ロットワイラーの方はハンドルの仕方をしっかり教えてもらって、割合スムーズに解決。

ブルドッグのガニーは、ドッグサイコロジーセンターでのリハビリです。

収録はどうやらすごく暑い時期だったようで、ガニーと一緒に運動するのに、プールが選ばれました。
水が大嫌いなガニーは最初は水に入るのにすごく抵抗していました。
それでもちょっとずつちょっとずつリードを引きつつ入っていくと、なんと歯を剥き始めました。

そこでシーザーさん、アシスタントに声をかけておもちゃを投げてもらいました。
それをガニーにくわえさせると、もうこれで咬むことはできないし、ガニーも気持ちが落ち着いたようでした。
水に入ってしまうと、ガニーはプールって悪くないと思ったようで、ご機嫌に泳ぎ始めました。


「ニコはあんな風に泳いだことないけど、ガニーはけっこう楽しそうだった。」

こうして運動を通じて、まずはシーザーさんとの信頼関係を築いていきます。

次は(多分別の日)馬を攻撃しない訓練。今やセンターには複数の馬が飼育されているので、すぐに取りかかれます。
最初マズルカバーを着けて馬のいるサークル内に入ったら、やっぱり馬の後ろ足に飛びかかろうとしました。
カバーを着けてるので馬に怪我はなかったけど、犬の方も馬にまともに蹴られたらすごく危ないですね。

ここで作戦変更。Eカラーの登場。リモコンでブルブルっと震えるタイプのカラーですね。
電流を流して痛みを与えるタイプじゃありません。振動のみ。

ガニーが馬に飛びかかろうかなという仕草を見せた瞬間にリモコンを押してカラーを振動させる。
この見極めがすごく難しいし、タイミングが遅れると意味がない。
Eカラーを使うのは必ずプロの指導の下でという注意書きテロップも出ていました。

果たして、Eカラーの効果は絶大でした。ガニーは馬の側で静かに待つことができるようになり
「good boy! good boy!」といっぱい撫でて褒めてもらっていました。


「ガニーよかったね。」「褒めてもらうとオヤツもらえるんじゃないの~?」


次は(また多分別の日)群れの犬たちとの対面。センターの犬たちは礼儀正しく挨拶に来るので
そんな時にはガニーは静かに挨拶を交わすことができます。


「静かに挨拶ってこんな感じ?」「違うと思う。」

ガニーはこの時もEカラーを装着していて、犬舎の中にいた犬が吠えたのにピクッと反応した瞬間に
ブルブルっとされて、ハッと我に帰っていました。
でも、その直後にガニーの後ろの犬舎で2匹の犬が喧嘩を始めて、シーザーさんがそっちに気を取られた瞬間
ガニーが他の犬に攻撃を仕掛けたんですね。(なんで興奮したら、側にいる者に噛み付くんだガニー!)

昨日の予告編の動画でムクムクの大きなテリア系の犬と取っ組み合ってるシーン。あれです。
あのテリア系の犬はセンターの子で名前はブッダ。仏陀ですね(笑)
穏やかな名前と全く似合わない気の強さで、ガニーとがっぷり四つに組み合ってましたねえ。
こういう取っ組み合いが始まった時点では、もうEカラーを振動させても意味はありません。
脳がそんなことくらいでは反応しない状態になってしまっているから。
あくまでも、興奮や攻撃の兆候がチラッと見えた時点でブルブルっとすることが大切。

・・・と、まあこんな風にいろんな経験を通してガニーのリハビリは進んでいきました。
センターに訪問してきた飼い主さん家族とバスチアンにも穏やかに接することができて
ご主人が「えーっ!完全に違う犬になってる!」と驚いていたくらい。
いつもピリピリしている感じの顔つきだったガニーがリラックスした表情になっていたのも印象的でした。


「でもまだ大きな課題があるんだよ。」

そう。牧場へと戻ったガニーの次の課題は、3歳の息子さんとの和解です。
ガニーと息子さんのために、シーザーさんが用意したのは特製カート。
立派なシートとハーネスのついた馬車ならぬ犬車という感じのカートです。
ここに息子さんを乗せて、ガニーに牽引させます。
もちろんガニーにはリードを着けて大人が引いて歩きます。

最初ちょっと怖がっていた息子さんは、カートが動き始めると大喜び!そりゃそうだよねえ。
そして運動の後は彼が直接ガニーに水を飲ませてやりました。

ガニーとバスチアンのトレーニングについては細かいガイダンスが与えられ
ご夫妻は毎日それを実行していきました。
息子さんのカートには、お父さんがシートベルトを付けて改良し、今も活躍中。

2頭の犬は、今ではすっかり落ち着いて馬のトレーニングをする奥さんを見守っています。
ご夫妻は「シーザーは犬のカウンセラーだけじゃなくて、ファミリーカウンセラーだ。
私たち一家はシーザーのおかげで救われた。本当に本当にありがとう、」とおっしゃっていました。


「よかったね~。」「よかったよかった。」

Eカラーを使うことって、シーザーさんが批判される時の理由のひとつなんですが
それは全て「使いよう」だと思うのです。
ガニーのようなレッドゾーンの犬を引き受けてくれるトレーナーは本当に少ないです。

一時的にEカラーを使ってリハビリをしたことで、ガニーは殺処分を免れ、生まれ変わることができました。
家族の絆ももう一度深めることができ、みんなに笑顔が戻った。
もしもガニーが殺処分になっていたら、このご夫婦はきっと離婚していたでしょう。
そして3歳の男の子は一生犬と仲良くなることはなかったかもしれない。

もちろん安易に道具を使うのは良くないし、それは番組中でも注意が呼びかけられています。
でも一部分にだけ目くじらをたてて、だいじなポイントを見落とすのはもったいないと思います。

このエピソードは、かなり深刻なレッドゾーンの事例で、家庭での対処は不可能だったでしょう。
番組を見て「うちの犬にも使える!」と参考になるようなことはほとんどありませんでした。
むしろ、番組冒頭で注意されているようにプロへの相談なしに真似をしてはいけないと思います。

けれど、自分で制御できない大型犬を飼うとどんなことになるか。
犬が小さいうちから、きちんと訓練しておくことの大切さ。
こういうことは十分に伝わるのではないかと思います。

シーザーさんの番組は具体的な方法を参考にするのではなくて
そういった「犬と暮らすことの覚悟」みたいなものを伝える番組だなと感じます。

実際のところ、シーザーさんのテクニックなんて常人には真似できないのがほとんどですもん。
でも彼がいつも言う「エネルギー=心の持ちよう」「落ち着いて毅然とした態度」
これは意識すれば、誰でも改善することができるもの。(「身につける」じゃなくて「改善」ね。)

ガニーの飼い主の奥さんも、犬が暴れ始めるとパニックになっていたのが
今や、犬に落ち着いて指示を出すようになりました。
テクニックの部分は、飼い主さんが実行可能な方法を模索すれば良いと思います。

おまけとして
昨日貼り付けたのはエピソード1の予告編だったのですが、これはシリーズ全体の予告編。
昨日のよりも長くて、他の犬の映像もたくさん入っています。




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Ceser911シーズン2始まり前半(ネタバレ)

2015-03-01 23:59:54 | その他
先週の金曜日、始まりましたよCesar911のシーズン2。


「始まった始まった~。シーザーさん久しぶり~。」

第1話の主役はアメリカンブルドッグのGunny。なんか我が家的には親しみを感じる名前じゃありませんか。
だけどタイトルは「Loaded Gunny」loadedって「弾丸が装填された」という意味で
Gunnyの名前とgun=銃をかけて、装填済みのGunnyという物騒なタイトルなんですよ。

まずはエピソードの予告編をどうぞ。


ここから下はネタバレ全開になりますので、日本版を見るまで知らずにおきたいという方はご注意を。



長くなるので、今日は前半。明日続きの後半をアップしますね。



今日のエピソードは1つだけ。そういう場合、深刻なケースが多いですよね。
南カリフォルニアの郊外(我が家から車で30分くらいの所です。)で馬牧場と馬のトレーニングを経営しているご夫婦。
エネルギッシュでハイパーなロットワイラーのバスチアンと、問題のブルドッグのガニー。
夫妻には3歳の息子さんがいるんですが、ガニーはこの子を既に3回も咬んでいるんですね。


「それはすごく深刻だわー。命にかかわる事態だもの。」

ロットワイラーのバスチアン、彼は奥さんが馬のトレーニングをしていると興奮して吠えたり
手当たり次第に物を噛んだりして大きな音を出し、その自分の行為でさらに興奮していきます。
突然大きな音がするので、馬は当然驚いたり怯えたりするので、たいへん危険です。

さらに悪いことに、その興奮したバスチアンに対してブルドッグのガニーが攻撃を仕掛けます。
体重40kgの大型犬がガップリ組み合って争い始めると、ご夫婦二人がかりでもなかなか引き離せません。

犬たちがこういう状態なので、馬にも当然影響が出て、トレーニング中の顧客が振り落とされたこともあり
牧場の経営にも深刻な影響が出ています。

さらに深刻なことは、先にも述べたガニーによる3歳の息子さんへの攻撃。
手を咬まれた息子さんは手術が必要な怪我を負いました。
さらに、ご主人とガニーが一緒にいた所に息子さんが近づいてきた時、ガニーは息子さんの喉元めがけて咬みついたこともあります。
この時はご主人が咄嗟に押さえて、大事には至らなかったものの、瞬間の差で惨事になっていたところです。


「それって、トレーナーを頼もうと思っても殺処分を勧められるレベルだよね。」

うん、そうなるケースが多いよね。
(ダンバー博士の咬傷事故査定基準表、こちらもご参照ください。)

で、ご主人は息子さんを守るために犬を射殺すると奥さんに告げました。
奥さんの方は、犬たちも家族なんだからそんなことは受け入れられない、離婚も真剣に考えるという事態に。

この時点で、ご夫婦ともにかなり追い詰められて、ちょっと強い言い方をすれば正気を失っているという印象でした。

だって、獣医さんに連れて行って安楽死を頼むというならまだしも、射殺って!
そもそもカリフォルニアでそんなことしたら、いくら自分の犬でも立派な犯罪です。
犬の殺処分は資格のある医師の手による、法で定められた手順というものがあります。


「おかーさんは思わず口を開けたまま固まってました。」

奥さんの方も、自分の息子が重傷を負ったり、危機一髪で命を落とすところだったりしているのに
具体的な対策は何も立てずに、犬たちをかばっているだけで泣いている。

犬のせいで家業である牧場の経営にも悪影響が出ており、夫婦の間にも亀裂が入っている。
そんな状態で犬たちの精神状態が安定するはずもない。


「そりゃもうシーザーさんに頼むしかないよねえ。」

話を聞いてるシーザーさんも深刻な顔だったし、冗談だけど「帰りたい」って言ってたしね。

で、まずはハイパーなロットワイラーのバスチアンから見てみることに。
これはもういつもの大定番。犬が興奮しそうな仕草を見せ始めた瞬間にタッチして座らせたりフセをさせる。
いつも言われている「ルール・境界・リミット」を明確にしてやることです。

シーザーさんがやると一瞬で終わってしまって「何の参考にもならない」という感じでしたが(笑)
幸い、ご夫妻は馬のトレーニングをしているので、コツさえ掴めばバスチアンの興奮をコントロールすることは
意外と早くにマスターできました。
(なんで馬はトレーニングできるのに、犬はあんな風だったんだろうと、素朴な疑問。)

そして問題のガニーの方は、予想通り、いったんドッグサイコロジーセンターに連れ帰ってじっくりリハビリすることになりました。
ガニーの成果は明日後半でアップしますね。

上に貼り付けた予告編以外の動画もアップされている番組のサイトも貼っておきましょう。
http://www.cesar911.com/episode/201




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「明日も来てね~」

犬と暮らすための5つのC

2015-02-08 23:56:33 | その他
今日は久しぶりにシーザー・ミランカテゴリー。
チラッと目に入ったシーザーさんのフェイスブックのリンク先の記事を訳してみました。

全訳ではないのですが、だいじなエッセンスは抜けてないはず。多分(笑


「みなさんよかったらお付き合いください。」

「ペット」というものを初めて経験したのは子供の頃だったという人は多いでしょう。
金魚だったかもしれないし、ハムスターだったかもしれない、猫や犬だったという場合もあるでしょう。

大人たちはペットを飼うことは子供に「責任」というものを教える良い機会だと考えます。
「あなたのペットなんだから責任持って自分で世話しなさい。」
とは言っても、結局は動物たちの世話は大人が引き受ける羽目になる場合も多いもの。
大人は子供よりも責任感が強いものですからね・・・・ん?本当に?

もちろん大多数の大人たちは責任を持って犬に食餌と水を与え、鑑札の登録をして、予防接種を受けさせます。
でも責任ある飼い主というのはそれだけで務まるものではありません。

僕が心底驚くのは、自分の犬をめったに散歩させないという人がけっこうな割合でいることです。
犬の散歩というのは「飼い主の責任」のNo. 1項目なんです!
(食餌や住居という最低限のことは別にして、ですよ。もちろん。)



「散歩なしとかあり得ないから!」「だよね~。」


散歩をする時間がない? 作ってください。
健康上の理由で歩けない? プロのドッグウォーカーを雇いましょう。
寒すぎたり暑すぎたり気候がネック? なにか代わりの策を見つけて!
例えば、トレッドミルだとか、犬もOKのショッピングモールだとか。
もちろんこれは臨時の作戦だということは忘れないでくださいね。

犬には運動が絶対不可欠で、それには散歩をするのが一番良い方法です。
運動だけでなく、飼い主と犬の絆を深める絶好のチャンスでもあるしね。

でも責任ある飼い主に必要なものは他にもたくさんあります。
今日はそれを5つのCで始まる言葉でお伝えします。



1.Commiment(責任・約束)
犬を迎えるというのは命を預かるということです。
犬種にもよるけれど7~16年、場合によってはそれ以上の期間にわたって責任を持たなくてはいけません。
それはつまりあなたの生活環境が変化する時も犬に合わせる覚悟が必要だということ。
例えば、引越しをする時には犬が飼える環境の住居を探すのは必須です。
万が一、どうしてもやむを得ない事情で、これ以上犬と暮らすことができなくなった時にも
簡単に犬を保健所に連れて行かないでください。
友達や親戚家族で犬を引き取ってくれる人を探し、それでも無理ならば
No Killの保護団体と協力しあって新しい家族を見つけてあげてください。



「おうちに迎えることって、一生の約束なのよ。」


2.Cost (コスト・経費)
ペットを飼うことはお金がかかります。
ASPCAの統計によると、一般的な犬の平均経費は年間600~900ドル。
ここには救急や特別な医療費、その他予期せぬ臨時出費は含まれません。
ペットの医療保険に加入しておくことは万一の出費に備える賢い方法です。
またペットの緊急時のための積立預金をしておくことも良いアイデアです。



「おかーさん、お金ある?だいじょぶ?」

う、うん、大丈夫だよ!


3.Care(ケア・世話)
食餌や水、散歩とはまた別に、少なくとも年に1回は健診のために犬を動物病院に連れていく必要が有ります。
シニアになれば年に2回(獣医さんの指示に従いましょう。)
その他に必要なすべての予防接種、ノミ・ダニ・寄生虫の予防策。その時々で必要な医療ケア。
また、火事、洪水、地震など自然災害に備えての緊急セットは、人間用だけでなく
犬用にも準備しておかなくてはいけません。
そしてきっと何よりも一番辛いケアは彼らの最後を看取ることです。
犬の健康が衰えてしまった時、正しい理由で正しい決断をするための心の準備をしておきましょう。
優先して考えるべきは犬のQOL(生活の質)で、人間の感情ではないことを心しておいてください。


「あたしは病院とか連れてってくれなくていいんだけど。」

そういうわけにはいかない。


4.Control(コントロール・制御)
出会ったすべての犬をレスキューしたくなる誘惑は確かにあります。
けれど当然ながらきちんと世話をできる数には限りがあります。
里親になるのは経済的にも物理的にも無理のない頭数だけで!
また自分の犬にはIDタグやマイクロチップをきちんと付けて、登録情報は常に最新のものに!
コントロールというのは避妊去勢手術を施すことも含みます。
望まぬ妊娠で野良犬やシェルターの犬を増やさないために大切なことです。



そうそう。目があった子はみんな連れて帰りたくなるけど、そこは気持ちを制御。


5.Consideration(考慮すべき事柄)
犬を迎えるということは、家族の者以外にも影響を及ぼします。
近所の人から「あそこの犬は・・・」と言われないために最大限に努めなくてはなりません。
留守番の時にずっと絶え間なく吠えたりキュンキュン鳴いたりしないようにトレーニングをして
ドアや門、塀は脱走できないようにきちんと確認しておくことが大切です。
犬はきちんと社会化と躾を実行して、公共の場では常にオンリード、
それからもちろん、犬のフンは毎回きちんと拾うことです。


「おかーさん、後の片付けおねがい。」


基本的には当たり前のことばっかりなんですが、シーザーさんもたまに当たり前のことを再確認して
まともな飼い主さんの裾野を広げる努力をしているんでしょう。

安楽死のことや、避妊去勢手術のことなど、日本とは少し傾向の違う問題もありますが
こういうことはどっちが正しいとか良いとか悪いとかではなくて
「そういう考え方もあるんだな。」「そういう選択肢もあるんだな。」と受け止めた上で
考えるきっかけにして頂けたら何より嬉しいです。

原文はこちらです。
The 5 C’s of responsibility


それからdog actuallyも新しい記事がアップされています。
スーパーボウルのCMのことは先日ブログにも書いたけれど、こっちはちょっと真面目な話。
「犬が主役のスーパーボウルのCM2つの明暗」

こっちもよかったら読んでみてください。


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