木村秀子 Blog

ピアニスト 木村秀子の音楽日記

セネガル旅行記 4.セネガルミュージシャンとリハーサル

2018-03-21 18:04:24 | セネガル
2月7日 
ブランチを食べているとザールバンドのパーカッション隊と
キーボーディストが来て、楽器を準備していた。
私以外にもう一人キーボードが居るそうだ。
私はソロパートでアドリブをしたり、楽曲のキメのリフを担当。
もう一人のキーボード、サンバ君はンバラやマリンバ(という音楽のスタイル)
でバッキングを担当する。
サンバが早速、ンバラを弾いてくれた。
そうそうそうそう!これこれ!これぞセネガル!なぁーるほど、なるほど!
こういう風に弾いていたんだ!セネガル来てよかったぁ。
目から鱗がボロンボロン落ちる。
パーカッション隊はタマ(トーキングドラム)におなじみのジビィ、
サバールは昨日のお祭りTuuru mame Ndlareでも活躍してたジョーとホレ。

リハーサルの一曲目は日本でザールとやった曲から。
ヤバい!タマとサバールが入った途端にセネガル色がグゥーンと濃くなる。
セネガルでセネガル人とやっているから当たり前なのだが、
彼らのウォロフ語でのコーラスが入るとなおさらだ。
今はネットで簡単に情報が入るが、音楽に関しては実際に肌で音を浴びて分かる事が多々ある。
          

なんて分厚く大きなグルーブだ!
関係ないが、身体そのものも大きい。



リハーサル終了後は、みんなでセネガルの魚炊き込みご飯「チェブジェン」を食べる。
          
これまた絶品!止まらない。もういいや、デブで。

食後にザールがメンバーに大福を勧めた。
まず、サバールのジョー君が一口食べ、無言で頷き、隣のホレ君に渡す。
彼も一口食べ無言で頷き、サンバ君に渡し、彼も同じリアクションをしてジビィ君に渡し・・・。
って、何?なに、その低いテンション。大福だよ、ビッグフォーチュンだよ。まったく。
と、思っていたら最後に食べたお手伝いさんのハディが
「私、この味好き!」とビッグスマイルを浮かべていた。
流石、分かってる。美味しい料理を作る人は舌が確かでいらっしゃる。
          ←彼女の作る料理はどれもこれも美味しかった。

ここでリズム隊は帰り、その後もザールの特訓が続く。
譜面など無い。目の前で彼がギターで弾いたフレーズをひたすら覚える。
まずもって、そのフレーズの1拍目がどこか分からないので
何度も何度も弾いてもらい、それをキーボードで再現する。
あとは、言葉の壁があり、彼はエアピアノでパターンを歌って説明してくるが、
具体的にどういう事か良くわからないので、手探りでこう?こう?と音にしてみる。
実に根気の居るリハだが、こうして覚える事で音に説得力が生まれるのか?とも思う。

夕方はドラマーのサミュエルが来て彼とリハーサルをする。
彼はベナン人でお父さんもドラマー。ザールはサミュエルが4歳の頃から知っているそうだ。
音色がとてもクリアで、プレイがしなやか。コーラスも上手い。
まだ20代前半だろうな。なんでこんなに洗練されているんだろう。
何食べたらそんなになれるんだ?チェブジェンか?
メンバー全員揃ったら、どうなサウンドになるのか想像しニヤつく。

夜、リハーサル終了後、セネガルに帰国中のボガと電話で話す。
「セネガル良いところだね。食べ物も美味しくて嬉しいよ」と言うと
「でもセネガルの食事は太りやすいから気をつけてね」だって。

晩御飯はジェン(魚)。魚の表面をカリカリに焼き、周りの野菜とフライドポテトを添え、
フランスパンと一緒に食べる。そしていつもの通り食べ過ぎる。
          

ボガの言ったとおり、セネガル滞在3日目で私もカズも既に顔が丸くなっていた。

続く。