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LINDBERG『LINDBERG IX』 - アルバムレビュー vol.101

2016年02月07日 23時31分14秒 | ら~ろ
101

1996年9月リリース

1. ねむりたい
2. もっと愛しあいましょ(Remix)
3. いいな
4. アジサイ (Remix)
5. every little thing every precious thing (Remix)
6. Green eyed Monster (Remix)
7. 渚の新郎BAD
8. Like a Rollin' Stone
9. 風ぐるま
10. 君のいちばんに・・・(Remix)
11. かなしそうな顔 (Remix)
12. PARTY PARTY

赤字はお気に入り曲
太字はシングル曲


【概要】

LINDBERG(リンドバーグ)
ボーカル:渡瀬マキ
ギター:平川達也
ベース:川添智久
ドラムス:小柳"cherry"昌法


1996年作品レビュー第5弾はリンドバーグの9枚目のオリジナル
『LINDBERG Ⅸ』です。
リンドバーグは渡瀬マキ(愛称:チャンマキ)をボーカルに据えた4人組の
ロックバンドである。1989年にデビューし2002年に解散。その後2009年に
一年限定で再結成し、2014年には結成25周年となり継続する形で現在に
至る。

主に90年代を全力で駆け抜けたロックバンドだろう。
女性ボーカルを要するバンドとしてはJUDY AND MARYと同等の知名度と
人気を誇った。

僕が小学生~高校生の頃に大大大好きだったバンドだ。



【全曲レビュー】

1. ねむりたい
しばらくSEが流れるイントロのあとメンバーの掛け声と共に曲がスタートする。
アルバムツアー時にもオープニングとして披露され盛り上がった。
ギターやドラムの音などけっこう音作りはヘヴィである。
 
2. もっと愛しあいましょ(Remix)
前年95年にリリースされて久々のスマッシュヒットを飛ばしたシングル曲。
サビでのフリも可愛らしく当時のマキちゃんが大好きだった僕はノックアウト
された(笑)この曲のヒットが96年のリンドバーグの2度目の最盛期を迎え
るきっかけになった。
 
3. いいな
非常にマキちゃんの趣味丸出しのR&B色の強いロック曲。あまり好きな曲じゃない。
 
4. アジサイ (Remix)
5のC/W曲で5の名曲ぶりのために影に隠れがちだが彼ららしいポップな1曲。
男性メンバーのコーラスも良い味を出している(リンドバーグの特徴の一つ)

5. every little thing every precious thing (Remix)
リンドバーグのみならず90年代を代表するといっても良い、名バラード曲。
リリース当時も30万枚超えをし、年間TOP100にも入ったヒット曲でその曲の
作られた背景(陸上選手の高野進さんのエピソード)も話題になったが、それ以上
にこの曲を有名にしたのは阪神タイガースの藤本球児投手の甲子園での
登場曲
になったことだろう。今年阪神に復帰した球児の登場時にも使われるの
だろうか?

ストリングスから始まるイントロ、サビに向けてじょじょに盛り上がるメロ、
サビでのマキちゃんの熱唱、(ギタリストの)達ちゃんの熱いギターソロ、
ラストサビ、コーラスと絡み合うのが秀逸。余韻に浸れるアウトロ。
ちなみにアルバムバージョンはシングルと違いフェードアウトしない。

6. Green eyed Monster (Remix)
間をおかずにいきなりサビから始まるハイスピードチューン。リンドバーグの
現時点での最後のTOP10シングル曲でもある。個人的にかなりお気に入り
で当時なぜかシングルCDを3枚持っていた。PVがCGで作られたポリゴンア
ニメで印象に残っているが動画を探しても見つけられない。先行シングル。

7. 渚の新郎BAD
アルバム中では異色な曲でタイトルから分かる通り「渚のシンドバッド」のもじり
であり、マキちゃんとドラムのチェリーさん(小柳氏)のデュエットソング。
なかなかクセになる楽しい曲だ。

8. Like a Rollin' Stone
前曲とはうってかわり超ハードロックナンバー。特にギターがうねりまくりで
リンドバーグっぽくない。しかし彼らもロックバンド、こういう激しい曲もこなして
しまうのも凄い。マキちゃんの少ししゃがれ気味の声もこういう曲に合う。
 
9. 風ぐるま
静かなバラードでアコギとピアノ主体のメロディが情緒的。アルバムの隠れ
名曲なポジションだ。
 
10. 君のいちばんに・・・(Remix)
リンドバーグお得意のロックナンバー、サビでの「もう少し、もう少しだけ」という
フレーズが耳に残る大ヒットシングル曲で、久々にリンドバーグの底力を見せら
れた感じだった。歌番組などでタンバリンを叩きながら歌うマキちゃんに心底
惚れてしまった。
この頃のマキちゃんはそれまでのボーイッシュさやお猿さん
ぽさが抜けて大人の女性みたいな雰囲気があった。PVもそういう雰囲気で
好きだった。名曲!
 
11. かなしそうな顔 (Remix)
壮大なバラード5と同じくらいにお気に入りなのがこの曲。イントロのギター
リフがとにかく切なく、歌いだしたマキちゃんの声も物悲しい。恋人との
別れをテーマにしている曲だが、6のC/W曲としてではなくシングルA面で
リリースしても絶対売れただろう。曲終盤のセリフとギターソロの部分は
逆再生をしている。これも名曲。

12. PARTY PARTY
アルバムラストナンバー。ミディアムテンポなメロだが、サビで一気に弾ける
パーティソング風な1曲。


【アルバムの感想】

リンドバーグの最後の大ヒットアルバム。1996年の彼らの勢いは凄かった。
収録シングル4曲はすべてTOP10入りし、印象的なヒット曲となった。
96年9月にリリースされ、同日発売のhitomi『by myself』、DEEN『I wish』
に次ぐ初登場3位を記録した。

97年以降はシングル曲の勢いが急に衰えて売り上げを落としてしまった。
なにが影響だったのかはよくわからないが。まるで96年を境にジュディマリ
と世代交代してしまったかのようだった。

アルバムとしてはシングル曲が強すぎて、アルバムとしては少し弱いと思う。
シングル曲のアルバムremixも秀逸なので余計にそう感じてしまう。
でも大ヒット作としての価値は今となってはあるだろう。

しかし90年の「今すぐKISS ME」のような代表曲を産み出せたことは素晴らしい
と思う。応援ソングを歌うバンド、のようなイメージを持たれがちなリンドバーグ
だが、彼らはれっきとした本物のロックバンドだ。現役でずっとがんばって
ほしいと願う。



90年代を代表する名バラード「every little thing every precious thing」

 
歌番組で演奏された「君のいちばんに・・・」 

 
アルバムツアーでの「かなしそうな顔」 


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