稲葉浩志 『マグマ』 - アルバムレビューvol.4

	マグマ
	稲葉浩志
	Rooms Records

今年はB'zデビュー25周年の記念すべき年でございます。
かくゆうわたくしも93年リリースの
「愛のままにわがままに僕は君だけを傷つけない」（長っ）
のシングルCDを当時買ってB'zさんにハマり、20年！！

ファンとしても長～くお付き合いさせてもらっております。

そんな中、今回ご紹介するのがボーカルである稲葉さんの
97年にリリースされた1stソロアルバム『マグマ』です。
なぜに・・・このタイミングで『マグマ』？気まぐれです、ハイ。

当時、稲葉さんがB'zとしてでなくソロでアルバムを出すという
情報を音楽雑誌（当時はネットはまだそんなに普及していない） で
得て、「え、B'z解散とかしないだろうな・・・不安だわ」 という感じに
なったのをよく覚えてます（笑）

特に先行シングルなどなしでアルバムのみでリリースされたのも
珍しいと思いました。さて買って聴いてみるといきなり1曲目「冷血」
の「ほいほい♪」で見事にノックアウトされました。渋すぎる・・・

B'zとはまったく違う稲葉さんがそこにはいました。
とにかく歌詞から雰囲気からなにから暗い・・・ソロだとここまで変わる
もんか？となるくらいに。でもただ暗いんじゃない、稲葉さんの
伝えたいことがぐいぐいストレートに胸にせまってくる。

「波」「眠れないのは誰のせい」「風船」「台風でもくりゃいい」「愛なき道」
など数々の名曲を何度も何度も聴きました。

中でも涙出るほど心震えた
のが「Solu Station」という曲です。絶望の中でももがきながらなんとか
生きていく主人公の姿が痛々しく歌われています。ラストのシャウトも
鳥肌が立つほどの熱唱。ぜひ聴いてみてください。 

どうしてB'zであんな
明るく希望に満ち溢れた詞を書いているのに、『マグマ』ではこんな絶望
的な詞を書くことが出来るんだろうか、う～ん、さすが稲葉さんか・・・ 

あと『マグマ』では松本さんは参加していません。まあどうしても松本さんの
ギターの音色を聴くとB'zだと思っちゃうから結果良かったと思います。 

ソロ作品ながら、1位を記録し、シングル曲やタイアップ曲がいっさい収録
されていないアルバムとしてはドリカムの吉田美和さんのアルバムに
続き2作目の100万枚超えのアルバムにもなっています。

今年のお誕生日で49歳（！）になる稲葉さん、いまだ衰えない声と
パフォーマンス、いつまでも見せてほしいものですね。 

 

『マグマ』の個人的点数・・・・・・

★★★★★★★★★★（10点満点！）