
―今までにないRPGを求める人に―
という言葉がパッケージの裏に書かれていましたが、初プレイしたときは本当にそう思いましたw
AMD1991年、殖民惑星「ネオケニア」が舞台。8年後に超巨大隕石が衝突することが決まっていて(どんな方法を使っても進路の変更などできなかった)、星間連邦主導による移住計画が進められている中、突然、空から箱舟と石版が降ってきた! その石版には
「動物集めに自信がある男女各1名の搭乗者求む 神様より」
とあり、そのクルーに立候補したのが主人公・ケンの幼馴染のリンダであった。そして、ケンも半強制的に箱舟のクルーにさせられるのだが、「アンタ、まだレベル1なの?女の私でさえレベル2なんだから、せめて3まで上げてきて(から迎えにきなさい)」という女王様な感じから物語が始まる―
シナリオは全4つ。シナリオA「Merry Xmas」 B「Happy Child」C「Astro ARK」 D「Last Year」となっており、メインストーリーがあるのはシナリオAとBだけです。
それぞれのシナリオごとに、動物のつがいを集めるノルマがあるのですが、ぶっちゃけこれを達成して、箱舟を発進させればEDが見られますが、とAとBのストーリーが面白いので、話を全て終えてから発進させた方がいいです。
このゲーム、動物を生きたまま集めるのがお仕事。主人公だちを強くしすぎてもダメな場合があります(攻撃したときに動物がバラバラになっちゃう^^;;)ので、手加減が微妙なのですw
あと、主人公たちの強化は、レベルアップの他に初めての動物を箱舟に登録すると能力が少しずつ上がったり、装備品を作ったりするのにも必要なので、動物集めは非常に重要ですww 余った動物は食料や、解体してお腹の中にある宝物(出てこない方が多かったりもするけど…)を売ったりしてお金を稼げるので無駄がありません^-^。
それと、ムフフなオマケ要素もありですww
箱舟の中に居住スペースがあり、デパートの家具屋で買ったものを色々置けたりするのですが、冷蔵庫・テーブル・本棚に混じって、あるのですよ…回転ベット!!(現在は消防法か何かの関係で全部なくなってしまったらしいのですが、一回くらい実際に見てみたかったなw 全面鏡張りの部屋も同じ理由で今はないですw)
それと、宝くじというものもあり、そのハズレにもらえるのが(ポケット)ティッシュなのですが…ケンとリンダが野営をすると次の日に1つなくなっているという…いやはや何とも色んなことが想像出来て楽しいです♪
さて、ここからはシナリオのあらすじと感想を―
○シナリオA「Merry Xmas」
LV3にあがったケンがリンダを迎えに行くと、リンダの村は住人全員失踪という事件が起こっており、唯一、助かったリンダは病院で記憶を失っていた…。記憶喪失に効くという薬があることを聞いたケンは藁をもすがる思いで、別エリアにある巨大企業グリーン製薬に向かうが、既に薬は生産中止となっていた。だが、女社長エリザベスと開発したパンハイム博士に頼み込んで作ってもらうことに、今度はその材料集めに走るケン。
やっとの思いで薬が出来たと思ったら、今度はリンダがいなくなったと知らせが入る。その直後から、謎の電話がケンに掛かってくるようになり、様々な指示を受け、たどり着いた先は病院の特別棟。そこにいたのは、ナイフを片手に心神喪失状態のリンダと一人の男の死体…そして――。
最初のストーリーなので、難易度は簡単ですが、ストーリーがね、苦手な人は苦手だと思います、こういう暗い話^^;(個人的にはとても好きですが) ネタバレになりますので、詳しいことは書きませんが「死体は探すより作る方が簡単なのサ」と言った“彼”の望んだことも分かるし、何で自分だけ?という気持ちは非常に強いことでしょう。羨ましくて、それを切望して、でも、手に入らなくて…可哀想な話です。 そして、シナリオAのラスボス。これもぶっとんでますw 諸所に伏線は張ってあるのですが、まさかあぁいう風になっていたとは…という感じです。ラスボス前のムービーとラスボス戦は強烈でした。
○シナリオB「Happy Child」
結婚式を間近に控え、リンダの両親を交え団らんの夜を過ごす二人。だが、幸福の時間は響き渡る悲鳴とともに打ち砕かれることとなる。「3・2・1・撃て!」謎の怪物が現れ、リンダの両親は虫けらのように惨殺され、ケンが立ち向かうもあっさりと負け、リンダの悲鳴を耳にしながら意識を失う。
目覚めたケンを待っていたものは、箱舟のキーとなる左腕を切断され、死んだ父親のごつい腕を移植され、意識不明のリンダ。リンダの主治医のエモリに励まされ、エモリの娘:サチコと一緒にリンダがいつ目覚めても良い様に、動物集めに励む。しばらくすると、リンダが目覚めたと連絡が入り、会いに行くが…リンダは復讐の為に犯人探しを始めていた。その中で次々起こる殺人事件、そしてリンダ達を襲った謎の化け物の正体は?――
これもシナリオAに続いて暗い話。テーマは“愛憎”らしいです。究極の親ばかというか何というか…何でもそうだけど、何かに合格する・選ばれるということは、落ちる人もいる訳で…この話はそこが発端になっています。この話のラスボスも気持ち悪い。軽くバイオハザード系のボスかな。グラフィックもすごいけど、この役をやった声優さんもすごいと思いました(銀英伝ではムライ役)
○シナリオC「Astro ARK」
AとBのパラレルワールドみたいな感じで、色んな人がそれぞれ幸せになっているので、自分たちは動物集めに専念出来ます。そして、箱舟などの謎が解けるのも、このシナリオです。ラストは感動するらしいのですが、まだ見ていないです(泣)
このRPG、設定・ストーリー・ラスボスなど、本当によくこんなものを思いつけるなーと感心する出来になっています。やりこみ要素はシナリオCとDで沢山ありますし、シナリオD以外は時間の経過を遅らせたりもするので、クリア出来ない!ということにはなりにくいでしょうし、少しグロイ世界が大丈夫な方には、おススメのRPGですw
…そして、このグロさの一部は「天外魔境?」→「リンダキューブ」→「俺の屍を越えていけ」と繋がっております。
=追記=
この作品、以前のPCエンジン「リンダキューブ」に少し手を加えたものです。
PCエンジン版は何でも…人間も他の動物と同じように捕獲出来て、加工もできたみたいです。それはそれでキニナル…。
「ゼノギアス」のソイレント・システムみたいだな…ボソッ