『 うさぎの言霊 』 Rabbit's Kotodama 

宇宙の謎、神と悪魔と人とは?

《 第三章 》 〈 第二話 〉 富士の攻防

2019年02月04日 21時39分27秒 | 小説

 



  ここでようやく 「神の光輪」 が熟成されつつあります。

その光輪には、大黒天様と四大天使、そして世界各国から選ばれし、
精鋭の聖者7名が入ることを許されました。

 彼等は富士山の中腹に円陣の結界を作りました。

  そこに突如として現れた
  火之夜芸速男神 が、
  邪神に操られた多国籍軍と相対したのですが ・・・ 

 おもちゃの兵隊さんの攻撃が実在の神に通じる筈がございません!
 行き詰まった彼等の運命や如何に・・・


それはともかく、
スピリチュアル とか アセンション という ワード を、
ネット上で目にすることが多いと思います。

 それらの情報の99%は著しく信憑性に掛けるものであります。

特に、アセンション に関しては、人間の都合のいい解釈をしたり、
誤解した情報を乗せたブログが多数存在します。

 当然、イルミナティーによる命令で動いている
 ブロガーも多数いるでしょう。

アセンション は、天上界の神により厳しく設定されております。
その条件が明確に示されていますので、
以下の記事で御確認ください。

  そして生温い情報には惑わされないでください。


 K さん からの情報を一部抜粋して掲載致します。

このことは、現時点 (西暦2010年3月) から遡って、
5万2784年前 に、全宇宙合意のもとで決められた、
今回の、天の川銀河系星雲・太陽系アセンション計画であり、
全宇宙における一大イベント、一大フェスティヴァルです。

 5万2784年前の約束事というお話は、
 一部では、すでに、情報が出されています。

つまり、今現在、地球上で暮らしている方は、
宇宙のほうで、

“ いまから、おおよそ5万2000年後に、地球という星で、
 全宇宙を巻き込むアセンションの大祭典がありますから、
       参加者を大募集します! ” 



   という、大々的な宣伝を聴いて、全宇宙から、
    集まってきた方々であるというお話です。

      《 アセンションの3ヶ条 》

1、心と魂の浄化が、100%中81%まで到達している。
2、DNA12条が完全解除している。
3、光のネットワークに繋がり、地球意識に到達している。


       以上、抜粋終わり ・・・


 私は、この募集に応募して地球に転生し、
 現在に至っていると確信しています。

ただ、幾度とない転生でだいぶレベル低下してしまいました ・・・
早くシリウスに帰りたい? 
いや、目指すはアセンションでありますねぇ ・・・

上記にありますように大変条件は厳しいものがあります。


 何れにしても、どう解釈するかはあなたの自由です。

 全ては自己責任で、
 自分の道は自分で歩くしかないのですから ・・・

  どうか、最善の道を歩まれますように祈っております。


   《 キャラクター&キャスト 》
             
「 創造主の末娘 」 スミレ / 石原 さと〇

  現在、修行の為、地球に分身を送り込んでいる。
  それは父親である主神の勧めからなのであります。

  彼女の霊力は、上位の大神を遥かに凌ぐ脅威的なもので、
  邪神や悪魔など、ウインク一つで消滅 させることができます。
  ただし、通常は手出し無用の制限が主神より与えられています。

    彼女の主神としての年齢は3000億歳! 

  現在、自分の創造している宇宙を美しく磨くことが日課なのです。

   ところで彼女は、どこにお住まいなのでしょう? 
   全く、宇宙は謎だらけであります。


天神六代  国 万 造 主 大神 ( 大黒天 ) 西田  敏〇  
     
火之夜芸速男神(ひのやぎはやおのかみ) 藤〇  弘、 


 ( 邪神軍団 )

総 帥 サタン (ルシフェル/クラウド) アントニオ・バンデラ〇

司令長官 アンドラスタ / ジョージ・クルー〇―
 将 軍 グリオス   / アンソニー・ホプキン〇
 将 軍 オルゴラン  / トミー・リー・ジョーン〇
 将 軍 バクスト   / ウイル・スミ〇
 将 軍 ドルン    / ウェズリー・スナイプ〇
 将 軍 シアニード  / アンジョリーナ・ジョリ〇
 将 軍 フレッタ   / アン・ハサウ〇イ

多国籍軍指揮官 :マグダネル将軍 / クリストファー・〇ー


           ( 推奨BGM ) 

       アントニン・ドヴォルザーク作曲

 交響曲第九番 ホ短調 作品九十五 『 新世界より 』 第三楽章 
       カラヤン&ベルリン・フィル

https://www.youtube.com/watch?time_continue=144&v=-pLIBWyFBIg



 
 ( 執筆当時の作者時間 ) 二〇〇九年九月三日(木) 午前一時



         只今、午前五時五十五分。

        まだ辺りは真っ暗であります。


 故に、駿河湾に停泊する船舶のライトは無数の星のように見えます。

     当然、漁船や貨物船のライトではありません。

 叡智晶に映し出されたのは大型の船舶、自衛隊のイージス艦や護衛艦、
  多国籍軍の航空母艦や潜水艦までオンパレード状態であります。

空には哨戒機やアメリカ軍のF14~F22 を始めとした各国の戦闘機、
       それに戦闘ヘリが展開しています。

         アメリカ、ロシアからは、
     何と核を搭載した爆撃機が発進した模様です。


 富士山周辺には、
自衛隊の戦車隊を中心とした戦闘車両が要所要所に展開しています。

悪魔共はアメリカで世界の陸・空の軍隊を使い戦争ごっこを楽しみ、
日本では玉砕覚悟の戦争を始めるようです。

 ただ、七体の邪龍の姿はアメリカにあります。

  何処って? 山に腰掛けたり、寝そべったりと機体に因って違います。

       何しろ、デカイですから・・・

  悪魔共はホワイトハウスで、飲んだくれながら中継に見入っています。
  ここが作戦司令部なのでしょう、いい気なものです。

生き残った首脳達とその家族、そして堕ちぶれたセレブ連中は、
成す術が無く生きる屍のようになっています。

何しろ、良からぬ企みを思い付いただけで殺されるのですから・・・

    巨大モニターには戦況の映像が流れています。
     各部隊からの報告も逐一されています。

    うっ、何やらクラウドがニヤニヤ笑っている。


「 よし、目標を捕捉したようだ。 フフ、奴等に目に物見せてくれる。」


    彼は据え置きのマイクに向かい命令を下した。


  (( 我はクラウド。富士山周辺に展開する全軍に告ぐ!

  捕捉した標的に対し、通常兵器に因る地上、海上、上空から、
         あらゆる攻撃を命じる。

    準備が出来次第、直ちに攻撃を開始せよ。
     邪神の反撃には決して怯んではならん!

   指揮官のマグダネル将軍よ、全権を君に委ねる。
    任せたぞ、必ず敵を殲滅するのだ! 以上。 )) 無駄な事だ。


いやっほ~~う、花火だぜェ!
 富士山に花火とは、風流でありんすゥ・・・」

「 おい、バクスト気持ち悪いぜ。
 それじゃあ、内のペンチ少佐じゃねえか。

 それより、俺様の頭を砲弾にしたら奴等に唾引っ掛けてやるぜ。
 乱れ撃ちだ。ガッハッハァ。」

「 そりゃあいいぜ、ドルンのおっさん。
 でも、今のまんまじゃ唾出ないだろ。

 早くあんたの部下の、何て言ったか・・・?

 そうそうドクター・ヘルメットとかいう科学者に
 改造してもらわなきゃな。

 それで毒入りの唾を仕込むんだよ。
 そしたら奴等も地獄行きだぁ、ギャハハハ。」


   バクストは汚い唾を飛ばしながら捲くし立てた。
   仲間には馬鹿受けである。

   こんな奴等から踊らされている人間の軍隊は憐れである。
   それにしても意味の無い攻撃なのだが、
   何か他に企みはないのだろうか?


《 そりゃ有るだろう。
 ただ、奴等は姑息な手段しかもう手は無い。
 故に、この攻撃は何か他の作戦への布石であろう。》 チューウ。

「 他の作戦への布石で御座いますか ・・・?」

   三十郎様の仰せの通り、まだ邪龍を温存した状態だ。
   これからの攻撃は単なる撹乱戦法ということか?

  ああっ! と、突如として上空に炎の龍神が御出現されております。

  体長は、およそ 30 m 位に見えます。

                         
《 大黒天様、火之夜芸速男神、ここに参上仕(つかまつ)りました。
 こざかしい虫共は、私めにお任せ下さりませぇ。》

《 うむ、大儀である。
 奴等には正神軍の偉大さを嫌と言う程見せ付けてやるが良い。

 その模様は、光の帯を通して世界の各光玉に映像を配信するよう、
 わしから司令部に要請してある。
 だから、存分に働くが良い。》

《 これはこれは豪儀な事で御座いますなあ。
 有り難き幸せに存じまする。
 であれば遠慮無く派手に参りましょう。
 それでは、暫しお騒がせ致しまする。》


    これは、どういうことだろう?

   光の帯を通して映像を配信する?

   光の帯とは、神の光輪に直結している光線のことだが、
   そこからの配信先は ・・・

   最終的に聖域の一人一人になります。

  つまりその個人の魂 ・ 脳裏にこの場の様子が
  映し出されるということか?

 こりゃあ豪儀ってことですねェ、凄い。
 さぞかし世界の光玉全体の志気は上がることでしょう。

ただ、豪儀と仰せの火の神様は楽しそうな筈も無く、
我が子に手を掛けるような深い悲しみが伝わって来ます。

ですが裁く側の辛さは、まだまだ私が実感するまでには至りません。
全ての過去世までの所業をお知りになった上での裁きであります。

 断腸の想いが涙の火の粉となり、頭上から降り注いでおります。

 円陣内の大黒天様はじめ天使の皆様、そして聖者達は、
  その悲しき波動を感じ取り、共に涙しておられます。

  それにしても、その神々の大愛を知る事なく攻撃を仕掛ける等、
 いくら知らずとは言え親不孝この上ないものであります。

 人間の兵士達は、大きな疑問はあっても命令には逆らえません。


         今頃、世界の光玉内の人々は、
    戦慄の炎の龍神が脳裏に映り、血が沸騰しているに違いない。

     火之夜芸様は龍神の形態から次第に人型に変身され、
  身長千メートルはあろうかという炎の巨人の姿になられました。

    真下にいる我等からは巨大な火柱としか認識出来ません。

  それ故我等は、かなり引いた視点からの映像を叡智晶で見ております。

   


    炎の巨人は富士の山頂を跨ぎ、両腕を高々と挙げられました。

      すると、その頭上 「 神の光輪 」 から炎が降り注ぎ、
     ゆっくり棒状に変化しながら両手に握り締められました。

    次の瞬間、火之夜芸様の全身から黄金の神気が放出されると、
       棒状だった炎が明確な槍状に変化致しました。

          これは何と美しい武具なのだろう ・・・




      火の神の剛槍 ・・・ あの槍は見覚えがあります。

     何せ、私の目の前に突きつけられた十二神将がお持ちの
         炎 剛 槍 と似ているのですから ・・・

      勿論、比較にならない程大さは違いますが ・・・
      その長さは背丈より遥かに在りそうですから、
        二千メーター前後と思われます。

      もう一つの違いは、槍の身(穂とも言う) が
        両端に付いていることであります。


《 ほう、既に目にしていたか。

 あれは炎輪槍と言ってな、両端の炎を纏った身から、
 意力に因って超高温の棒状の身が放出される。

  その身の長さは、零から槍丈の凡そ数倍まで調節が可能じゃ。  
  また、意力を変化させ爆炎弾を放つ事も可能なのじゃ。

 その炎の温度は数万度になる。
 振り回せば炎の輪になる事から、
 炎輪槍(えんりんそう)という名が付いたのじゃ。》


「 どうりで熱い訳で御座いますが、我等はともかく、
 円陣内の聖者はきつくないのでしょうか?
 当然、心配など無用なのでしょうが。」


《 勿論じゃ。
 あの円陣は、見えない光の障壁が球形に張り巡らされておる。
 その為、あらゆる物理的攻撃及び熱も遮断することが可能じゃ。
 まあ、円陣内の肉身を持つ人魂に気を使ってのことじゃ。》


   驚愕の神槍を右脇に挟んで構えられた神様は、
   邪神軍の出方を見ておられます。

  炎の巨人を目の当たりにした玩具の兵隊はパニック状態になり、
  慌てて集中砲火を浴びせてきました。

 しかし炎の巨人は光の円陣に降り掛かる
 火の粉を槍の身で軽く捌いておられます。

片腕で槍先を少々動かされているだけなのに、
砲弾もミサイルも虚しく火花を散らすだけです。

 今の所は警護のみのお役目の様です。
 その為反撃は一切なく、
 まるで子供の火遊びを窘めているようにしか見えません。

  邪神軍の攻撃は、凡そ三十分程続いたでしょうか ・・・

  艦砲射撃にミサイル攻撃、戦車に因る砲撃等など、
  陸・海・空、あらゆる場所からの攻撃が加えられました。

 この一切の攻撃が通用しない戦況に業を煮やし、
 多国籍軍指揮官マグダネル将軍は、
 クラウドに作戦の見直しを提案したようですが、
 全弾打ち尽くせとの命令が下りました。

  ああっ、火之夜芸様のお体から一瞬強烈な光が放たれると、
  その周辺3キロに展開していた戦闘ヘリや戦闘機が撃墜され、
  戦車は爆発炎上しました。

     これは炎の衝撃波のように感じられます!


      《 フフフフ、サタンよ、良~く聞け。

       お前の幼稚な策など全てお見通しだ。
       このような茶番など無意味である。

  降伏する気が無いのであれば邪龍を出して決着を着けるのみ ・・・

 だが臆病で腰抜けのお前には、そんな勇気など有る筈が無かったな。
        これは失礼な物言いだった。

       許せよ腰抜けぇ! ははははは ・・・

では、無駄弾を撃たせるのも悪い故、もう終わらせよう。三十秒でな。》


      うわあ、恐ろしい挑発で御座います。
   さぞかしホワイトハウスの悪魔共は怒り心頭でしょう。


《 では、見てみようかな。奴等は三匹の邪龍に搭乗しておるわ。
 次の幼稚な作戦の為じゃろう。》  ホント、ヨウチュ。

    ああ、仰せの通りです。
   ただアメリカから動く気配は感じられません。

  勿論それぞれの将軍は歯軋りをして悔しがっています。
  何故三匹だけなのかはともかく ・・・

  当のサタンはホワイトハウスにて、
   怒髪天を突く怒りを押し殺しているようです。
    その冷たく燃える眼光が不気味な波動を放っています。


    そうこうしている内、辺りの気温が上昇してきました。

 火之夜芸速男神様の神気が膨れ上がり、
両手に持ち替えられた炎輪槍の両端が真っ赤に燃え滾っています。

そして目の前、槍中央にある紫の枠内中心の
赤い球体に意力を集中しておられます。

その神気の波動が増幅され両端の身に伝わり、
その身の内部中央にある黄金の球体から、
 閃光が放たれると同時に
  超高温からなる陽炎を纏った白い身が放出されていきます。

     その瞬間、周辺の温度が急激に上昇してきました。


    雪化粧をした美しい富士の山頂は、今や岩肌が剥き出しになり、
           真っ白な水蒸気が絶え間なく
        炎の巨人を擦り抜けて上昇してゆきます。

           闇の中に浮かび上がる赤富士は、
       あたかも噴火したかの如くの様相を呈しています。

           これは、とても信じ難い光景です。

            その上空には神の光輪が、
       世界中から集束された光の帯に支えられています。


  しかし、この聖域でもっとも醜い行為を行う人間の、
 何と愚かであることか ・・・

そこに気付いた多国籍軍の軍人達は、
戦慄の炎神の動向を見守るのみでありました。

そして駿河湾の水面が炎で揺らめく幻想的光景に、
皆心を奪われているのです。

  多国籍軍指揮官のマグダネル将軍は、
  イージス艦の操舵室から羨望の眼差しを霊峰富士に向けたまま ・・・

    まるで遺言のように呟きました。


    「 ・・・ もう思い残すことは何もない。

   皆、この偉大なる炎の神に直々の裁きを受けられるのだ。 
      軍人の死として、これ以上は望めまい。

        おおお、何と言う美しさだ。

   あの神の光輪と闘神の炎の輝きは ・・・ 美の極致だ! 」 


        観念した多国籍軍を他所に、
     火之夜芸様の闘気と怒りが頂点に達しました。


《 愚かな邪霊と、それに同調せし人間共ぉ!
   怒りの炎を浴び、激痛の中で永遠に懺悔するがいい!

       ぬおおおおああああ ・・・・・ 


    憤怒の巨神は富士上空で仁王立ちになり、
  全長七キロはあろうかと思われる炎輪槍を、時に角度を変え、
 時に体制を変えながら頭上で回転させておられます。

次第に加速し、高速で回転するその様は、
真下からでは光の傘にしか見えません。

ただ、その光の傘の縁からは強力な衝撃波が発生し、
 富士周辺の樹海や街を削り取り、炎の海にしています。

  その凄まじい破壊力は形容し難いものがあります。

    衝撃波による爪痕は、
     富士の火口を中心として渦状に広がっていきます。

     その鋭い爪が海に達した時には、
     数百メートルの水柱が上がりました。

    当然、海上の軍艦などは一瞬で粉微塵に砕け散ったのです。


《 あれは 烈 風 炎(れっぷうえん) と言う。 

  あの傘下に入りし物は全て灰となり、
  人間であれば即、地獄の業火に堕ちることになる。

  今回に限っては、明日の午前七時まで執行猶予が与えられる。

  しかし、あのような武具は、わしにはとても扱えん。
  水の神だからな。》

    アタクシモ。

   三十郎様がおっしゃる通り、
   この周辺の気温は肉身を持つ人間が耐えられる
   限界を超えています。

    何しろ、岩まで溶けているのですから ・・・


        焦土と化した富士山周辺。

     その範囲は、凡そ二十キロ圏に及びました。

       当然、生存者はいない模様です。

    地上の部隊は爆発炎上し、海上の艦隊は撃沈され、
      上空の戦闘機も全て撃墜されました。


唯一命拾いしたのは、
駿河湾から数十キロほど離れた海中で様子を見ていた
数隻の潜水艦だけです。

 こいつらはサタンの特命を受けた
 核ミサイル搭載の潜水艦なのです。 馬鹿め!

  辺りから聞こえて来るのは、炎上する木々や建物が焼ける音と、
  焼死した兵士達の悲鳴の合唱のみです。

      皆、不平不満で神を呪っています。

        実に虚しい事であります。


  予告された三十秒など掛かってはいないでしょう。

火之夜芸速男神様の両手の炎輪槍は、超高温の身は収納され、
また右脇に構えておられます。

 その胸の内は、悲しみと憤りが支配しておられるようです。
  炎の神様は、大黒天様の正面に移動し、姿勢を低くされました。


《 大黒天様、頭上での戦闘、御無礼を致しました。
 私は引き続きこの場にて守護をさせて頂きます。》

《 うむ、見事な戦い振りであった。

 御蔭で富士周辺のハラヒキヨメが済み、実に清らかな霊界になった。
 心から礼を申すぞ。

 もう直、光輪は熟成される。

 汝には明日の午前零時まで、この場の守護を任せよう。
 宜しく頼むぞ。》

《 はは、光栄至極に存じまする。》


  因みに、各国の「神の光玉」では、
 聖者達や火之夜芸速男神様への喝采はいいが、
邪神に与して亡くなった者への罵声や罵倒は
控えるよう同志達に厳しく指導されています。

これは当然の措置であります。

そう、我等人類は敗者を蔑むという、
醜い感情を改めなければならないのですから ・・・

それに、手放しで喜ぶことでもありません。

  あ、大黒天様がお顔を顰められました ・・・ 一体何でしょう?


《 むぅ ・・ 奴等め、始めおったか。
 全くこざかしいことを ・・・

 良いか皆の者、邪神軍は日本の各光玉と、この場に核を放った。
 だが心配無用じゃ。

 この円陣の天壁に、叡智晶と言う物で映像を映し出す故、
  神の御業を篤と見るがいい。》

  「「「 ははあ!!! 」」」


    聖者達は半信半疑だが信じる他無い。
    彼等はまだ己の立場を実感してはいない。

   全ての神から示されることを、
   必死で理解しようという想いで一杯なのだ。

  当然、若い拳三、マーフィーは、
  核ミサイルが日本中で爆発するかもしれない時に、
  まるで意に介さない大黒天様の仰せは理解出来る筈も無かった。


《 ところで、おぬしはどう見る?》

「 は? はい ・・・ 既に発射されたということは、
 そこまで神様は問題にせず、
 爆発はさせないか、仮に爆発しても
 光玉の障壁がバリヤーにでもなって、
 内部には影響が無いという事でしょうか?・・

 それと敢えて爆発させ、人間と邪神のあらゆる攻撃など、
 神には通じないということを、見せ付けるおつもりか?

 それに加えて、正神軍に着いた人々に自信と誇りを持たせる為か?

 え~まとまりませんが、それらの何れかで御座いましょうか?」


《 まあ、いい線をついておるぞ。
 ただな・・・実はわしにも、この先どうなるかは分からん。

 これを見よ・・・核ミサイルは、この聖域を入れて十一箇所に、
 それぞれ十基は向かっておる。》 

   ド、ドウナルノカナ?

    叡智晶では、爆撃機からと潜水艦から発射された核ミサイルが、
    あ~もう頭上に迫っています。


「 ぜ、全部で百十個の核とは ・・・
 何にしても大丈夫なのでしょうが、怖いですね。」

《 おいおい、怖がってどうする。
 それに、この件については、ある神様に一任されていてな。

 どのように対処なされるかは、誰にも一切知らされておらんのじゃ。
 きっと、とてつもない演出がおありなのは間違いないがな・・・》

        ウフフ、楽しみですわ。


     う、うわっ、来た~~! め、目ェ瞑らなきゃ?・・・

      それじゃ解説出来ませんね。
       やっぱり開けとこ。

        ああああ、ピカピカって光ったーー ・・・

        次々とぉ、ひか ・・? 
        光ったままの状態で ・・・

        富士山を中心とした周りに、
       十個の核の太陽が閃光を放っています。

      というより、そのまま動きません。

    他の光玉も同様の現象が起きています。
   当然、爆風も衝撃波も伝わって来ません。

  ま、眩しいですが・・・

  もしかして、あの人工太陽は、
  有害な放射線などが見えない障壁で覆われているのかもしれない。


《 む、司令部から分析結果が届いたぞ・・・

 これは、見事に全ての有害な放射線を遮断しておるわ。
 完璧に神気で封じ込んでしまうとは、とてつもない御力じゃ。》

「 そのような御力とは、
 ど、どなたの神様でいらっしゃいますか?
 ・・・まさか、私が存じ上げる神様でしょうか?」

《 し、知らん。口止めされておるでな。直に分かるであろう。》


     あ、やはり ・・・ ということは、
     三人の神様の何れか?でしょう。

      ただ、余りに凄い事です。

    百十個の核爆発を、同時に全て封じ込め制御するなど、
    どうなっているのでしょう?

  う ん? ・・・日本全国の核の太陽が、
  この富士目掛けて移動して来ます。

あ、この真上のやつも上昇して中央に集まり、巨大な塊になりました。
その位置は、神の光輪より更に上にあります。

そこに、東西から集結して来た人工太陽が、まるで引き寄せられるように、
次第に融合し全て一つになっちゃいました。

     エヘーー ・・・あああ、大きいです。

       ど、どうなるんでしょう?

  するとその強烈な光は徐々に弱くなり、直に光は失われ、
      その代わり漆黒の空間が現れました。

   あ、あれってまさか、ぶ、ブラックホール じゃあ?


《 じゃ、じゃろうな。》 ジャローナぁ。


   ぶっぶらぶらブラ、ブラックホール と言えば、
   そう言えば私のお腹にもぉ~。

   あああ、ぱっ、パニくってもしょうがない ・・・

  しかし、ブラックホールって光を吸収したり、放出したり、実に不思議だ。
 きっと宇宙を制御する為には、必要不可欠なものに違いない。

そ、それを神様が使われているのだ。 あ~ロマンと夢だ。
全くもって興味は尽きません! おもしろ過ぎますね~!

あれ、あの黒い塊が縮んでいきます。

だんだん・・・無くなりそうだ。
で、無くなったと思ったら閃光が走って・・・

 な、な、あれは黄金の龍の首に繋がった二つの胴体を持つで、
  伝説の龍がぁ ・・・
   あ、ちゃんと尻尾まで付いている。

     本体までは御遠慮なされたのだ ・・・
      懸命な御措置で御座います。


《 あのねェ、あなた少し黙っておいでなさい。
 いい所なんだから、それ以上申すと、
 そのポケットから鮫を出すわよ。よくて・・・》


    わあ直接、私に言霊が響いて来ました。ヒエェ~~ ・・・


「 ははは、はい、申し訳ございませんでした。
 仰せの通り黙りますので、そればかりは御勘弁願います。」


   エッ、コココ怖いですわ~! さささ サメ いやーっ!

      ああ、何か御言葉を賜れるようです。

        皆様、心してお聞き下さい。


  《 世界の神の光玉に参集せし神の子人よ、大儀でありますね。

 わたくしはこの宇宙全次元を支配せし主神の娘、スミレと申します。

   この場には修行の為に参っておりますが、皆も見ての通り、
  核などわたくしにとっては取るに足らない兵器でしかありません。

       神の偉大さを思い知ったのであれば、
     神を恐れ畏み、お詫びと感謝報恩を徹底して
        行うのは神の子の責務です。

        後一日あらゆる邪念を捨てて、
    主神との間を釣り合わせる術を血と肉にするのです。

         しかと申し渡しました。

     期待しておりますよ。 ほほほほ、では失礼。》


     ああ、何と大愛なる御神勅なのでしょう。
          惚れ惚れ致しました。

    スミレ様の龍体は上空高く昇り、見えなくなりました。


 
 「「「 おおおおおおおおおおお~~~~~~っ!!! 」」」



世界の光玉の皆様からは、割れんばかりの大歓声が響いています。

喝采に継ぐ喝采、泣き叫ぶ声による讃辞は、もう聞き取る事が出来ません。
皆、神に仕える喜びを全身で感じています。

 スミレ様の御声は、各光玉の守護神の魂から聖者の魂を通すことで、
 強い神気の波動が緩和されるのでありますが、
 今の聖域の人でさえ相当苦しかったようです。

これは、我々人間が余りにも魂に曇りを積んだ為に、
神様が大変御苦労なされる結果になったのでありますから、お詫びなのです。

  彼等が直接受けられるのは、脳裏に映った映像のみです。
  これも特別の措置があればこそです。




 いや~~~、さすがはスミレ様、
 問答無用の宇宙外的超常能力というか形容し難い御力であります。

それはともかく、最近は特別寒くないですね~~。
東北やそれ以北は別でしょうが ・・・

私は暑いより寒い方が好きです。

 そして、冬の星座達が夜空を飾り、
 震えながら双眼鏡で観察するのが楽しみなのです。

故郷のシリウスや、オリオン、
プレアデス星団 (スバル) などなど ・・・

地獄の惑星である木星も一段と輝いています。

寒いので5分は持ちませんが ・・・

 そんなこんなで木星と火星の画像を ・・・




 火星よりは増しと言われる木星での転生 ・・・
 いわゆる地獄の星です。

  木星表面には居住不可能ですが、
  地殻天体である木星内部には空洞があり、
  そこには居住可能なのです。

  それは宇宙の恒星を含めた全惑星においても同じことです。

   そこで知的な猿人として永遠に転生を繰り返すのです。

       嫌ですね。そんな生活って ・・・

      地獄の火星では、更に野蛮な首狩り族、
     戦好きな部族がうようよしているのでしょう!

    地球での生活にウンザリされた方のほとんどは、
    火星か木星の転生をお楽しみください。

    火星と木星は、宇宙連合という組織が、
    各惑星に1万人体制で、交代しながら管理されています。

   木星への転生は数年前から受け入れています。
   既に10億人を超えたとのことです。

  火星は随分前から、地球との行き来があり、
  現在の地球人のほとんどは火星からの転生者だそうです。


「カバラの真義」 M ・ドーリル著 / にも記されております。

地獄の星からの転生者が多いのですから、
必然的に社会が地獄化してしまいますよね!

 その割合が格段に多いのは、中国と韓国なのでしょう ・・・

日本人は? 相当危険な堕落度合いでございます。
その自覚がない人が多過ぎて、愕然とします。

神様、申し訳ございません。 あ~~あ!

 しっかし、以前より火星移住計画があるのは知っておりますが、
 進んで地獄の星に移住してどうしようというのか?

 はてさて疑問としか言いようがありません。


それで次回、第三話 ( 策 略 ) のお話に移ります。

 満を持して、悪魔の邪龍が出撃するのですが ・・・
 舞台は、東京湾の海上となります。

さて、どんなおぞましい化物が登場するのか、乞う御期待!

因みに、化物の飼い主は、あの機械悪魔の、ドルン将軍 であります。
当然、邪龍もマシンと生物の融合体なのですが、
悪趣味そのものですよ~~!

 イラストもありますよ~~!

そんなこんなで、ドルン将軍の邪龍に似た生物の画像をどうぞ ・・・
 



 ワニガメちゃんです。
  凄いド迫力でしょう!

   ドルン将軍の好きな動物であります。

     とにかく、でかくて強い!
      素早さは無視であります。

       当然、大艦巨砲主義です!

        ガメラのモデルになったのは有名ですが ・・・

         私はガメラっぽくはしませんよ!
          プライドがありますので ・・・

           ただ、そんなに捻ったデザインでもありません。




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