『 うさぎの言霊 』 Rabbit's Kotodama 

宇宙の謎、神と悪魔と人とは?

《 最終章 》 〈 第七話 〉 激 突

2019年02月07日 16時48分25秒 | 小説



  遂に始まった正邪の最終決戦!
 その決戦も三日目に突入致しました。

ここで邪神軍は沈黙してしまいます。
あらゆる攻撃が正神軍に通じず行き詰まってしまったのです。

彼等は会議を開き、今後の方向性を審議しましたが、
なんと邪神軍全面降伏する決議になりました。

そこで次に取った行動は、
 あの伝説の邪龍、「ヤマタノオロチ」 を復活させてしまったのです。

  その巨大な怪物は、
   霊峰富士を望む駿河湾へテレポートしました。

   そのヤマタノオロチがテレポートする前に、
   炎の獅子に跨った女神がマーフィー奪還の為、
   ロッキー山脈に出現していました。

 しかし、その時既に異常事態が地球を襲おうとしていました。

それは拳三が地球に向かい加速を続けていましたが、
地球に接近した今でも、その加速を止めようとしないのです。

つまり拳三は地球を破壊しかねない
巨大隕石そのものとなってしまったのです。

それに気付いたマーフィーは、かすみ、犬四郎と共に、
 拳三の軌道を変える為に、体当たりを敢行しようとしていましたが、

  果たしてどうなるものか ・・・


《 キャラクター&キャスト 》

土門  拳三 ーーーーー 妻夫木 〇
   かすみ ーーーーー 成瀬 璃〇
マーフィー・ラッセル ー ヘイデン・クリステ〇セン
( 豆芝 )犬四郎 ーーー 加藤 清〇郎  


「 悪魔軍団 」

総  帥 サタン (ルシフェル/クラウド) アントニオ・バンデラ〇
  
  少将 フェリウス / オーランド・ブルー〇
  大佐 レイカス  / ラッセル・クロ〇


( 七大悪魔 ) 

司令長官 アンドラスタ / ジョージ・クルー〇―
 将 軍 グリオス   / アンソニー・ホプキン〇
 将 軍 オルゴラン  / トミー・リー・ジョーン〇
 将 軍 バクスト   / ウイル・スミ〇
 将 軍 ドルン    / ウェズリー・スナイプ〇
 将 軍 シアニード  / アンジョリーナ・ジョリ〇
 将 軍 フレッタ   / アン・ハサウ〇イ


  (推奨BGM) 

ロベルト・アレクサンダー・シューマン 作曲
ピアノ協奏曲イ短調 op.54

クリスティアン・ツィマーマン(ピアノ)

ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)
ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

シューマン - ピアノ協奏曲 イ短調 Op.54 ツィマーマン(ピアノ)

 


     

( おおおおおおおお~~~~~~~!!! )

  
( きゃあああああ~~~!!! )

    
( オオオ~~~ン!!! )



   マーフィー達の熱き波動が、宇宙空間を満たす光の海、
    そして主神様の天意の充満界に拡がっていきます ・・・

     むむ、駿河湾にテレポートしたばかりのヤマタノオロチが、
      こちらの異変に気付いたようです。


「 総帥、忘れておりましたが、拳三に仕掛けたシアニードの罠。
  私は放ってはおけません。
   どうか我等もマーフィーと拳三の衝突に合わせての、
    邪魔龍幻死砲 発射の許可を御願い致します!」


「 いいだろうアンドラスタ。皆も聞いたな。
  これも主神様に対するお詫びの証になるだろう。
   それに元はと言えば我等が撒いた種だ。

    この宇宙共通惑星である地球に傷一つ付けてはならない!

    いいか、只今より、 
   ヤマタノオロチによる
  最大邪霊力を以っての邪魔龍幻死砲を発射する。

フェリウス少将、邪霊力エンジン全開!


はは、邪霊力エンジン全開致します!

  邪龍各機、上空二万メートルの
   今から示す座標にレーザー焦点願います。」


     レーザーって、各邪龍の両目から出てきた。

    うわわわわわ ・・・


グオッ、ゴアッ、ゴンガンギイッ、ギャッ、
  グアッ、
ギャアアアァァァァァ~~~!!!


  「 間に合ってくれよ。我等にとっては最期の見せ場だ。」


     これは凄いことになってきた。 ヒイエエ~~~


《 ぬ ? ・・・ は、はは、畏まりました。

  直ちに遂行致します ・・・

   大黒天様の御神勅じゃ。
    チカチュウ殿にうさぞうよ、いざ行かん!》 チュウ!


  「 は、何処へで御座いましょう?」


《 ふふふ、ヤマタノオロチの内部、サタンの元へじゃ!》 イザ!


「 うお、畏まりました。」 

    こりゃあ凄いことになった ・・・ ムフフ。
     という訳で、瞬間移動で御座います。


 総帥! 大変です!

  このサタン機頭上の邪気障壁の一部が消失しました。

   何者かが機内にテレポートしてくるものと思われます。
    如何いたしましょう!」


「 それは正神軍からの使者であろう。丁重にお迎えするのだ。」

 
  ここはヤマタノオロチ最後尾サタン機内、
   司令室そして巨大円形雛壇の頂上。

    魔王サタンの目の前に推参で御座います。

    ですが、流石にサタンは冷静であります。
   彼の大きく見開いた漆黒の目が我等を凝視しています。


《 サタンよ、朗報を持ってきた。心して聞くのだ。》


  「 ははぁ! 」


    彼は瞬時に椅子から降り、床に額ずいた。 側近も同様である。


《 面を上げよ。これは大黒天様よりの御言葉である ・・・

 『 汝等の全面降伏の意思を確認した。その謙虚な想いは認めよう。
  その報いとして邪龍に「 月光 」「 火の気 」を与えよう。』 

                     ・・・以上だ。》


    するとドーム型スクリーンには、雲海に大穴が広がり、
   邪龍全体に月光と火の気が降り注ぐ様が映し出されました。

  あっ、却って邪神軍の皆様は苦しそうですが、止むを得ません。

   ただ彼は感動に打ち震えている。
    そして司令室の兵士全員も同様に感嘆の声を上げた。


「 これは有り難き幸せ。
 わたくし邪神軍を代表し、心から御礼申し上げます。
 この御恩に報いる為にも、最期の作戦を断固遂行致しまする!!


《 うむ、汝等の想い、しかと大黒天様にお伝えしよう。
  では、さらばだ!》
 

   苦しいのに感激するとはこれ如何に?

  悪の美学の粋を、神々と神の子人に見せ付けたいということか?
 彼はそのようなことを言っていた。

大黒天様はその意に応えられたということでしょう。

 月明かりに浮かび上がる巨躯は、
  史上最も凶悪なる邪龍ヤマタノオロチとして、
   神の子ヒトの魂に刻み込まれ、永遠に語り継がれていくことでしょう。


     吾等は瞬間移動をし、マーフィーの元へ戻りました。

     そんなことになっているとは知る由もないマーフィー達は、
    宇宙の大海原を突き進んでいた。


( 二人とも、いいか。拳三の姿が近付いて来たのを感じるだろう。

  今から気を高め、拳三に激突する寸前に気を爆発させるんだ。
   失敗は許されないぞ!

    チャンスは一度切りだ!

     行くぞ、拳三おおおお~~~~~!!!


      ( にいさ~~~~~ん!!!)

      
 ( オオオオオオオ~~~ン!!!)


    す、凄いスピードです。

  だが、拳三のスピードのほうが何倍もあるでしょう。
 これが弾丸同士なら当たらないでしょうが?

け、拳三がこちらのマーフィーに気付いたようだ。
何かまずくないだろうか?

それに、ヤマタノオロチからのレーザー照準が、
拳三の額に当たっているのだが、本人は気付いてはいない。

 これも幻覚の影響かもしれない。


  そのヤマタノオロチは、例えるなら邪龍山脈か悪魔連峰か ・・・

 その醜く波打つ山脈は、大黒天様の粋な御配慮に因り、
柔らかな月の光を浴びている。

それとは別に強烈な火の気は、更に邪神軍を苦しめ、
その山肌全体からは焼け焦げたような異臭と共に、
 どす黒い煙が立ち昇っている。

   地球を覆う特殊な雲の存在は、
    火の気をある程度封じるという意味合いがあるのだ。

    創造主は邪神軍にも配慮されていたのです。

  その邪神軍最大最強最終兵器体内では、
 邪霊力を増幅させる為の電流が最大電圧となり、
邪肉の持ち主達の悲鳴が絶叫となっております。

体外の邪気は不気味に発光し、
その八体の邪龍と蠍の魔獣との融合体は、
三角錐の邪魔龍幻死砲の砲台と化しています。

 黒煙と放電を伴う砲台の先は、雲海の位置より遥か上にあり、
  それはあたかも、

  『 邪悪な電飾のクリスマスツリー 』 に見えなくもありません。


  この模様は、「神の光輪」 から 「神の光網」 を通じ、
 各 「神の光玉」 の一人一人の魂に配信されています。

世界の同志は、神に祈りつつ固唾を飲んで見守っております。

 あああ、ヤマタノオロチの体内が赤く発光し、
  その邪光弾が八機の邪龍の咽を通って、
    邪口まで到達致しました。


総帥、エネルギー充填完了!
  マーフィーと拳三の衝突地点に合わせての発射時間は、
   三十二秒後で御座います!!」


「 よし、間に合ったか!
  これも主神様のお導きだ!

  では、カウントダウンを始める。
  いいか、こちらのタイミングと同調させるんだ!

 いくぞ諸君!・・・・5・4・3・2・1・発射あぁーー!! 」  


「 拳三、受け取れぇ! 」  アンドラスタです。 いいねェ ・・

  「 発射だぁ、死ねえぇ! 」  グリオスです。 おいおい ・・

   「 発射ぁ! 」 オルゴランです。 ノーマルです ・・・

    「 くたばれぇ! 」  バクストです。 ちょっと ・・・

   「 ぶちかませぇー、ファイアー! 」  ドルンです。 あのねェ ・・

  「 やっちまいなぁ! 」  シアニードです。 だからさあ ・・・

「 行っちゃてぇ! 」  フレッタです。気合が足りない ・・・


ギリギリギリギリ、ググググゥ~~~~ゴアッ!!!



     
   

  ううわあ、雲海を突き抜けた八体の龍の口から放たれた邪龍波が、
 一箇所に集束し巨大な邪光が凄まじい閃光を放つと、
放電に包まれた邪光弾が発射されました。

そして宇宙空間の拳三目掛けて炎の尾を引き、
 凄まじい勢いで向かっていきます。

  その邪光弾の直径は約二千メートル。
   拳三は地球から迫り来る異変に気づいたようだ。


( な、何だあれはデカイぞ、黒く燃えてる。また彗星か?
  何で地球から来るんだ。

  だが距離はまだある。それにもう一つ彗星が ・・・
  ただ何か妙な感じだ。邪気が接近するのを感じる。何でだぁ ・・・

 ああ、ぶつかるぅ ・・ うああああ~~~ は? マーフィー ・・・)


     はああ~~、ぶつかったぁ! 両方同時にです。

  良かった、こともないのですが、凄い爆発の閃光が音も無く拡がり、
 拳三とマーフィーは弾き飛ばされました。

ただ、お察しの通り二人の体は激突の衝撃でバラバラです。

拳三は北の方角に弾き飛ばされました。
 マーフィー達は西に弾かれました。

  ある意味、映画 「 アルマゲドン 」 です。

   この映画のヒーローはならず者ですが、
   今の奇跡を起こしたのは、正統派ヒーローと悪魔です。

 我等はマーフィーの近くに行きました。
彼の意識はありません。

その体は上半身を残して、下半身はどこかに行ってしまいましたが、
赤い霊波線がちぎれた下半身を集めて引き寄せています。

 その信じ難い光景を、
  肉体の無いかすみと犬四郎は唖然として見つめていました。
   しかし、ハッとしたかすみと犬四郎がマーフィーに縋ります。


( マーフィーさん、マーフィーさんしっかりして ・・・
  ああっ、凄く縮んできてるわ。

   ねえ、犬四郎。
   マーフィーさんは私に任せて、
  あなたは兄さんを神の光輪へ連れて行ってくれる。
 急いで御願い。頼んだわよ!)


( はい、分かりました。 必ず連れて行きます! 

  ウオオオオ~~~ ・・・ )


    犬四郎は右の前足を挙げて敬礼の真似をし、
     雄叫びと共に飛び去りました。




          (推奨BGM)  

       クロード ・ アシル ・ ドビュッシー作曲
        『 アラベスク 』 第一番 (ピアノ)CANACANA 







          日本時間、午後十時五十分。
         カウントダウン ( 八時間十分 )


  かすみは、再生が完了したマーフィーの側で必死に呼び掛けています。


   ( マーフィーさん、マーフィーさん起きて、起きて ・・・ )


  かすみはマーフィーの魂に、
 強く響くよう祈りながら言霊の波動を送っている。

マーフィーの体は、
恐らく「 神の光輪 」に入れる適性な大きさになっているようだ。

後は自力で「 神の光輪 」まで辿り着かなければならない。

 ただ、このままで行けば激突時の衝撃により、
  地球から離されるばかりである。

   かすみの霊力では、
   肉体を持つマーフィーを止めることは出来ないのだ。


( ねえねえ、マーフィーさん、マーフィーさん、あっ、目を覚ました。)


( あっ、いけない気絶して ・・・ 
  かすみちゃん、拳三と犬四郎はどうした。)


( 大丈夫。兄さんは地球には衝突しなかったわ。
  犬四郎には、兄さんを探して
   神の光輪に連れて行くよう頼んであるのよ。
    早く行かないと間に合わなくなっちゃうわ。)


( いろいろ済まない。ちょっと待ってくれ、拳三を探してみる。

  あっ、あんな所まで飛ばされたか ・・・ グリーンランド辺りだ。
   ただ犬四郎はもう直ぐ着くな ・・・拳三、拳三、起きろ! 起きろ! 

   む、通じるぞ!!

   おい拳三! ・・・ よし起きた。

  いいか君は犬四郎と合流して神の光輪に向かうんだ。
  時間が無いぞ。急ぐんだ。こっちもギリギリかもしれない。

  あ、それから出来るだけ宇宙空間を飛ぶんだ。
   大気中では空気抵抗が邪魔になる。)


 ( ああ分かった。
  け、犬四郎の意味は分からないけど、とにかく急いで向かうよ。

 それから君が僕を止めてくれたんだな。
 僕には地球がもっと先に見えていたんだ。
 ありがとう、恩に着るよ。じゃあ、まただ ・・・

 ふう、犬四郎って??? 何か来る。まさかアレか?

  距離はあるけど ・・・炎のライオン?
   舌を出して ・・・ しっぽ振ってるぞ!

     お~~いおい、お前、犬四郎なのかぁ~~?


( はい、そうなんで~す。そんなことより急ぎましょう。)


( うわあ、近い! や、やっぱり距離感が変だ ・・・
  しかも犬四郎がしゃべった! それに随分ぼやけて見える?

   ああいや、それどころじゃない!

   ううわ、十一時まで五分しか無いぞ。
   もう行く。犬四郎ありがとう。

  あいや、僕は距離感が正常じゃなかったんだ。

 ん? 何だ犬四郎 ・・・)


( 僕、拳三さんの目に付いているゴミみたいな物が見えるよ。
  なめれば取れると思うんだけど、いいですか?)


  あ、言われてみれば拳三の目の周りに、
   薄っすらと汚れた膜が付着している。


( 何? そうなの ・・・ じゃあ舐めてくれ。)

( はい。)


  すると、少々細めのオレンジの目玉を、
   炎の舌でペロペロジュージュー舐め始めた。
    その邪気の汚れは直ぐに取れたようだ。


( おおっほう、なんか熱かったけど、どうやら正常に戻ったぞぉ。
  よ~しよし良くやった。ああ~あ、スカスカだな。
   撫でられないよ。

    ははは、よし、お前も一緒に来てくれ。
     僕の背中に乗るんだ。

      よし ・・・ 目標補足!

      近道で北極点を通って行こうって雲で見えないけど。
     じゃあ行くぞ。

   土門拳三と犬四郎、ケンケンコンビ。 

  気合だ ~! 行っけぇ ~!!!

( オオオウウウゥ~~~!!!)


    拳三は犬四郎と共に炎の気合で飛び始めました。
   この速さでは時間に間に合うでしょう。

マーフィーは ・・・飛ぶスピードはいまいちだが、何とかなるでしょう。

   かすみは、のろのろ飛んで後を追いかけている。


( あ、そうだ。一緒に連れて行ってもらえば良かったかなぁ。
 全然進まない感じだわ。瞬間移動なんて見当もつかないし、どうしよ?
 も~う、えいえ~い・・・? あれれ??? )


《 お~~い! そんな速さでは明日になっても着かんぞ~い。
  ついでだから、わし等と一緒に来なさい。》


   チュウチュウ。
     あへ?




( はああ??? ああ、あのど、どちらさまで、
  あ、いや、私目がおかしくなったわ。)


《 おかしくは無いわい。わし等はこのとおり通りすがりの神じゃ。
  たまにはこんな者もおる。気にするな。それから挨拶は後じゃ。

  かすみよ、おぬしは体が大き過ぎるから、体を縮めるのじゃ。
 やれば出来るであろう。》


    チチチ。
  通りすがりの神ぃ?


( はい、畏まりました。) 素直ですね。


   かすみは、私と同じくらいの大きさになった。

  そう言えば、私にしてもウサギスーツのせいか、
  体の大きさを変えることなど出来ませんので、
   恐らくは三十郎様とチカチュウ様も同じなのです。

    いや、私に合わせて下さっているだけかも?


( この位で宜しいでしょうか?)

《 うむ、結構じゃ。ではそのウサギの左隣に座りなさい。》

( はい、し、失礼致します。)
( はい、どうぞ~~。) 


  私は ニコッ、と笑ってお尻をずらした。

   チュチュウ! 

   チカチュウ様も、とってもかわいらしい笑みで迎えられました。

   あらら、それでかすみは申し訳無さそうと言うより、
   凄く興味深々で私の隣に正座した。

  目が何かキラキラ熱視線である。


きゃきゃっ、きゃわいいい~~ん! 夢だわきっと ・・・

  はっ、あの失礼を致しました。
   ついうっかり、思念が筒抜けなの忘れておりまして・・)

   チチ。

( だいじょうぶだよ。気にしなくていいから。
  これはウサギスーツで、中身は51才の中年男なんだけどね。

  まあ、魂は永遠の青年といったところだね!
 如何でしょう! 三十郎様にチカチュウ様!)


はははは! おぬしの言う通り、わしは三十九万年生きとるが、
  永遠の青年である!》


《 わたくしも二十七万才ですが、永遠の美少女ですわ! ほほほ ・・・》


( わあ、素敵ですね! 私の魂の年齢は何才か分かりませんが、
  少女の心を忘れずに精進致します!)


    かすみは笑顔で答えた。

 ただ、ぬいぐるみのチカチュウ様が凄くかわいらしいのは分かるが、
 私の姿も随分かわいいのだろう。

  何しろ大黒天様の御趣味でありますから ・・・
   私は、未だに自分の顔を見たことが無いのだが ・・・


《 鏡など出さんぞ~、面倒だ。では参る、いざ神の光輪へ! 》

  チュウ~~~!

  ( はは。)

   ( はあ・・・?) 

    かすみちゃんびっくり、もう着いちゃいましたとさ ・・・


  あわわ、こちらは富士山麓 ・・・

そこへ堕天使八人、その側近達と無数の兵士達が勢揃いして、
富士の裾野の一角を埋め尽くし地面に正座しておりますがぁ ・・・

 実に神妙な面持ちであります。
  ただ殆どの者は富士周辺の神気の影響で苦しがっています。


 そしてヤマタノオロチが駿河湾に見えます。
有り得ませんこの巨体。

 八機の邪龍の頭は正面から見ると縦長の楕円形に整列して、
  雲海の下におぞましい姿の全容を晒しています。

    勿論、富士上空には雄々しい火之夜芸速男神様が ・・・
     その上には「 神の光輪 」が燦然と輝いております。  


《 よいか、邪神軍の連中は大黒天様より御沙汰が有るまで、
  その場での待機を命ぜられておる。

   まさか、執行猶予期間内に全面降伏するとは思わなんだが、
   これも主神様の大愛なるお導きがあってのことだ。
  それに神の子人の祈る強さが増した証拠でもある。

 実に見事じゃ!

  直に拳三とマーフィーも到着する。
   そして「神の光輪」は完成する。

   我等は祈りつつ、その神々の愛の奇跡を魂に焼き付けるのじゃ。
   未来永劫、例え神に昇華したとしてもじゃ。

  二人とも分かったかな。》

   チュウチュ。


   「「 はい、分かりました!!」」



( 執筆当時の作者時間 二〇〇九年十一月十八日 (水)午前零時 )





 あ ~~、 さてェ ・・・

   この後の展開はどうなるんでしょ?

      分かりません!


          次回をお楽しみに ・・・ 



   
  おまけの宇宙画像です。



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