書く書く詐欺もたいがいにしなければと思ったので、やっと「ぼちぼち大切な夜」について書こうと思います(笑)。
ニューシングル「友よ」3形態リリースの告知が出た翌日に、セブンイレブン限定盤という謎の4形態めが発表されました。
仮タイトルは「そこそこ大切な話」だったんですね(笑)。←当時のニュースリリース見直した
DVDには、5人きり泊まり込みでBBQしながら「そこそこ大切な話」(※収録時間未定)が収録となります。
とさらっと書かれていて、「なんじゃそりゃー!」「そこそこ違う!めっさ大切なやつ!!」「必見やん!!!」と色めきたって速攻セブンネットをポチりにいったものです。たった2ヶ月と一週間ほど前のことですが。
Twitterでも、「関ジャニ∞、大事な節目に肉焼きがち」と沸き立っていました。
そこからまたしばらくしてInfinity Records公式にトレーラーが公開されました。
冒頭に「2019.9.4-5」という字幕。
これを見ただけで、すべてを理解しました。
9月5日は錦戸亮脱退の発表があった日です。
そう、確かあの富士山をバックに撮った5人最初のアーティスト写真は、あの発表の日の早朝に撮りに行ったと聞いていました。
その日のことですか。その夜のことですか。
こんなことをやってたんですか。
トレーラーだけで泣きそうになって、
その後公開されたダイジェストでもまた泣きそうになって。
「肉焼きがち」とか笑ってられるものなのか。
だってこれ、シングルの特典ですよ。
シングルリード曲1曲とこのDVDってもうこれはDVDがメインということですよね。
そんな手軽な感じで見せてもらっていいものなんですか。
楽しみと怖さがないまぜになったざわざわした気持ちでそれがやってくる日を、待っていました。
で。セブンイレブン受け取りにしたので、出勤前に引き取って。
昼休みに会社のデスクトップで途中まで見て。続きはお弁当食べながらアプリで見て。なんだかんだでその日のうちに全部見られました。

ここからはどんな場面だったかはうっすら説明するに留めて感想。
ただし、ネタバレを嫌う人はそもそも読もうとしないと思うので、部分的に遠慮なしにがっつり書くと思います。お覚悟を。
今から書くんだけど多分長くなります。自分の気持ちの整理と記録のために書くので、耐えられる人だけ読んで下さい。あと、これ3回か4回見た時点で書きながら実際の映像をチェックしたりもせず、言葉などもあえて正確な聞き取りはせずに書きます。
見逃しているとことか聞き違い、思い違いしてること、順序間違ってるとこ多々あると思うけどスルーしてくださいね。
友よ/セブンイレブン盤(特典DVD:ぼちぼち大切な話)
※4次お届け受付中
こちらまだ入手できます。興味出てきた方はぜひ実際の彼らの言葉を見て聴いて下さい。1500円でこれが見れるなら安いもんですよ!(ダイレクト)
ニューシングル「友よ」3形態リリースの告知が出た翌日に、セブンイレブン限定盤という謎の4形態めが発表されました。
仮タイトルは「そこそこ大切な話」だったんですね(笑)。←当時のニュースリリース見直した
DVDには、5人きり泊まり込みでBBQしながら「そこそこ大切な話」(※収録時間未定)が収録となります。
とさらっと書かれていて、「なんじゃそりゃー!」「そこそこ違う!めっさ大切なやつ!!」「必見やん!!!」と色めきたって速攻セブンネットをポチりにいったものです。たった2ヶ月と一週間ほど前のことですが。
Twitterでも、「関ジャニ∞、大事な節目に肉焼きがち」と沸き立っていました。
そこからまたしばらくしてInfinity Records公式にトレーラーが公開されました。
冒頭に「2019.9.4-5」という字幕。
これを見ただけで、すべてを理解しました。
9月5日は錦戸亮脱退の発表があった日です。
そう、確かあの富士山をバックに撮った5人最初のアーティスト写真は、あの発表の日の早朝に撮りに行ったと聞いていました。
その日のことですか。その夜のことですか。
こんなことをやってたんですか。
トレーラーだけで泣きそうになって、
その後公開されたダイジェストでもまた泣きそうになって。
「肉焼きがち」とか笑ってられるものなのか。
だってこれ、シングルの特典ですよ。
シングルリード曲1曲とこのDVDってもうこれはDVDがメインということですよね。
そんな手軽な感じで見せてもらっていいものなんですか。
楽しみと怖さがないまぜになったざわざわした気持ちでそれがやってくる日を、待っていました。
で。セブンイレブン受け取りにしたので、出勤前に引き取って。
昼休みに会社のデスクトップで途中まで見て。続きはお弁当食べながらアプリで見て。なんだかんだでその日のうちに全部見られました。

ここからはどんな場面だったかはうっすら説明するに留めて感想。
ただし、ネタバレを嫌う人はそもそも読もうとしないと思うので、部分的に遠慮なしにがっつり書くと思います。お覚悟を。
今から書くんだけど多分長くなります。自分の気持ちの整理と記録のために書くので、耐えられる人だけ読んで下さい。あと、これ3回か4回見た時点で書きながら実際の映像をチェックしたりもせず、言葉などもあえて正確な聞き取りはせずに書きます。
見逃しているとことか聞き違い、思い違いしてること、順序間違ってるとこ多々あると思うけどスルーしてくださいね。
友よ/セブンイレブン盤(特典DVD:ぼちぼち大切な話)
※4次お届け受付中
こちらまだ入手できます。興味出てきた方はぜひ実際の彼らの言葉を見て聴いて下さい。1500円でこれが見れるなら安いもんですよ!(ダイレクト)
序幕 9月4日
9月3日にドームツアー十五祭オーラスを──錦戸亮(の関ジャニ∞として)の、6人としての最後のステージを終えた関ジャニ∞。4日はジャニーさんのお別れの会。
ナレーションは、ここからの映像は台本演出一切なし、綺麗に切り貼りした編集もなしの完全ドキュメントであることを説明する。
カメラはテラス外からとロッジ内数か所の定点、及びテラスでのメンバーの動きを追うカメラの数台。
完全ドキュメントとはいえ、テラスでは周囲にカメラや音声など多くのスタッフに見守られているのである程度はカメラを意識した言動はしていたかもしれない。
でもまぁメイキングなどで密着され慣れすぎててカメラのあるなしあんまり意識しなくなったみたいに以前誰か言ってたなあ。アイドルとはげに大変な商売だ。
第一幕 火つけのヨコ
富士山麓のめっちゃいい(笑)ロッジに買い物を済ませた横山・大倉コンビが到着。
買い物ではBBQ奉行の横山がワガママ全開で大倉の「これいる?あれ買う?」に聞く耳持たず爆買いする。
とりあえず多めに買っちゃうタイプなのねw
最年長の視野の狭い買い物に、正面から意見しても退けられることを知った大倉はこっそりいろんなものを買い足していたもよう。こんな親子いそう…子供の方がしっかりしてるやつ…。
野菜売り場で「(オクラを取り上げ)買う?」という(横山いわく)使われ率100%のくだり。
ロッジについたらテンション上がる横山が面白すぎる。BBQ序盤は独壇場。
一方、映像作品になることも意識して買い込んだ飲料などからラベルを剥がす大倉。スポンサーへの気遣い大事。そういうのが自然に出るとこ、テレビの仕事って大変なのねぇ。
でも普通に「いいちこ」とか言ってるとこ収録されてたでw
炭に火をつける段になるとテンションMAXになる横山をいじる大倉。
いるいる、BBQの時に「俺が(火を)起こさんかったら誰が起こすねん!」みたいなこと言い出して異様に張り切るお父ちゃん。まんまそんな感じ。スーパーの買い物といい。
なんか、この時の横の異様なテンションって、
ジャニーさんにお別れ会で何かを誓ったのか。
明日から正式に5人になるということに対して無理にでもテンションを上げているのか。
それとも本当に「素」で単に火おこしにテンションが上がってるのかはまだeighter歴がたいしたことない私には判断つきかねる。
仕事で入りが遅れていた3人も合流。
自画自賛しながら火を起こし、塩タンを焼き始める横山。
飲みながら手際よく酒の肴を作り始める大倉と安田。
テーブルのホットプレートに張り付いてプチトマトとソーセージを焼きながらMCの仕事について話す丸山と村上。「まじめな話まだ早いんちゃう?」とつっこむ大倉。
突然丸がいにしえのギャグをやり始め、ツボに入って涙も長さんばかりに爆笑する村上。
流しの定点カメラと会話するのを外からこそこそいじっているメンバーに、今俺の話してたやろ?となぜか嬉しそうな村上。
ソーセージを椎茸と言い間違える安田。
みんながずっと「ちょっと笑ってる」。
誰がどう打合せしなくても自然と役割分担してて、「お前もうちょっとこっち手伝えや」とか不平を言う人もない。焼けた塩タンをトングで食べさせてもらったり。スタッフさんにもわけてあげたり。
血の繋がった家族ではないけど、家族より一緒にいる時間が長い人たちの熟成された間合いなんだな。
大倉がくらすますの感想で「村上くんがしっかり者のママ、その息子丸、台所に立つ嫁たち、やたら火の番にはりきるお父ちゃん」みたいに言ってたんだけどほんと家族というか拡げても親戚の集まりみたい。独り言のつっこみで夫婦だの親子だのきょうだいだの言って萌えることはもちろんよくあるんだけど、中の人が外から見てもやっぱりそう見えるんだねw嫁たちって丸ちゃん一夫多妻制かよww
トレーラーを見て「これ絶対泣くやつやん!!」と思った映像は、開始30分くらいまではひたすら笑いまくる映像だった。下手なバラエティよりこの人らメンバーだけでフリーで喋らせとく方が絶対面白いで…ホンマ…。
第二幕 そこそこ大切な話
「いっぱい話したいことはあるんやけど、もうちょっと酔ってからにする?」
という大倉の言葉をきっかけに、一旦調理は区切って一度全員着席で飲もうということになり乾杯。
大倉曰く「酔う前に話しておいた方がいい」議題は、47都道府県ツアーのタイトル。
そこから、そもそも47をやる意義とは…以前の曲をどう扱うか…などの深めの話が交わされる。
未来が感じられるものを見せたい。
同窓会って、同じ窓から同じ景色を見てたってことならeigterもそう?
新しいバラエティコーナー(の企画)を横山くんやってくれへん?
お客さんと双方向で楽しめるような。
以前の曲で、タブーっぽくなってしまうような思い出になってしまいそうな曲とかを
いなくなった人のところをお客さんに歌ってもらうとかそういう再構築をすべきかな?
All is wellみたいな曲とか。
All is well2は?「未来予想図Ⅱ」みたいな感じ?
ドームでの「勝手に仕上がれ」のお客さんの盛り上がりがすごかったからあんな感じで一体になれる曲をヤスとかが作ってくれたらええんちゃう?
今、ヤスと(大倉で)作ってる曲があるよ。
再び、とかそういう意味合いで「Re」と付けたりするけどどうかな?
俺、英語語る村上めっちゃ嫌い(横山)
「生まれ変わり」ならRebornとかやけど。
「生まれ変わり」たくはないんよな。
アップデートするわけやからな。
アップデート──
(いつもより)アップでエイトにもなるし
(おててつないで)デートにもなるし!
ええやんそれ!
めっちゃ好き!
47ツアーのタイトルが生まれた瞬間だった。
こんな風に飲みながら色んなキーワードを出し合って全員で練りこんで、たった一つの答えを見つけ出す。
先に答え(UPDATE)を知っている者からしたら鳥肌もの。
また、この時点で5人それぞれの47ツアーをなんのためにどんな方向でやるのかをこうして擦り合わせるのが大事だったんだなと思う。
このことについて大倉はくらすますでも「こういう話し合いは実は地味に大事で」と言ってるし、後輩の永瀬くん(キンプリ)にも、忙しくてもメンバーで集まって話し合いグループとしての考え方をまとめる機会をできるだけ作った方がいいとアドバイスしていたそう。
すばるや亮ちゃんと方向がずれていったことの原因のひとつは忙しさとか仲の良さにかまけてちゃんと「会話」をしてこなかったことだと彼は考えているのかも。
あとこのくだりを見ていて思ったのは、最初のスーパーでの買い物で自分のこだわりをぐいぐい押し付けて大倉の意見には耳を貸さず頭ごなしに否定しまくっていた横山裕がこの話し合いの間は各人が出すそれぞれの意見をちゃんと一度は肯定して、決して否定することなく、等しくテーブルに乗せる係を務めていたこと。
ここにも自然と役割分担が出来ているのかな。
外(テレビなどの仕事)ではMCとして場を回す役回りの村上信五が、ここでは議事進行には口を出さずアイディアを出したり練ったりする方に集中していることも。
「ぼち夜鑑賞会」の感想で大倉は「俺はなんでヤスの意見を否定するようなことを言ってしまったのか。あれじゃヤスの立場がない」と反省していた。
そんな強く否定している印象はなかったけど、真っ向から反対の意見をすぐに述べたこと。
それに気づけて反省できる大倉もすごいと思う。
そこでも横山が、「ヤスの言ってるのもわかるし、それをさらっとやってまう俺らってカッコイイと思う」って。ちゃんと拾ってくれてたから大丈夫よ。
ちなみにこの時横はすばると連絡を取り合っていることを何気なく口にしてた。この話をし始めると話題が逸れていってしまうのでまた別の機会に。気が向いたら。
とりあえず、6月ごろに1年ぶりくらいに一緒に飲みに行ったと言ってたけどそれ以降は連絡はちゃんと取り合えてるってことだと思うので、安心しました。
第三幕 焼きそば対決
「アップデイト」が出たことで一旦議題は終了したのか、BBQ後半戦に突入。
横山裕がなんと15人前も買い込んだ焼きそばが登場。
お兄、実弟に好評の自慢の焼きそばに上機嫌で着手。ここで『バラエティっぽいことしなくてもいいですよ』って言われてるのに…なぜか大倉焼きそばと対決することに…!
上機嫌だったのにグリルの火力が足りなくてぷんすこ怒り始める横山、
ホットプレートでちゃっちゃといかにもおいしそうな焼きそばを作り始める大倉。
大倉と前に座った村上と丸山でなんの合図もなく焼きそば屋のコントが始まる。
君らは中川家か。
いけず炸裂で最年長をいじりまくる最年少だけど、罪悪感はあったらしい(笑)。
さっきまでツアーについて真剣に語り合ってたのにパチンとスイッチが切り替わるみたいに面白くなる万華鏡みたいな関ジャニ∞。ほんと見てて飽きない。
それにしても大倉焼きそばは本当においしそうだった。
豚肉をあらかじめにんにくと鷹の爪で揉み混んで下味をつけていたみたいなんだけどレシピ公開が待たれる。
あとグリルのせいで麺がゆるくなってしまった(笑)横山変わり焼きそばもきっとおいしいぞ。トマト缶とタバスコね。ちょっとナポリタン風なのね。
あとあと前段で安田がちょちょいと作っていたオクラ(オクラと大倉のくだりやりたそうだったのに…)の和え物もおいしそうだった…。
47の会場外とかグッズ売り場脇とかで屋台出しませんかね?!
第四幕 さらに夜も酒も深く
開始が遅かったとはいえすでに深夜1時も回り、ロッジの中で話すことになって。
やっぱり手際よく後片付けする大倉と、食べ物をスタッフにふるまう横山(負けたの相当悔しかったらしい)
5人が揃ったらスタッフは姿を消して、定点カメラからのみの映像に。まだまだ飲み足りないし語り足りない5人。
本当にしんどかった、辛かったんだろうな。
私はGR8ESTが終わった後、先のことが語れない彼らを燃え尽き症候群なのかな、くらいに思っていた。
あの頃安田はまだまだ治っていなかったし、とにかくツアーを完遂したもののじゃあ次はどうすれば?と途方にくれる時期くらいあってもおかしくないとか思っていた。
でもその頃にはもう、亮ちゃんの脱退もだけどそれぞれが本当に途方に暮れていたんだろうな。
すばるの背中を押したことすら「それで良かったのか」と疑問に思った日もあったかもしれない。
あの時期に比べて、今の彼らは憑き物が落ちたみたいに明るいし、未来を語ってくれる。
悲しいけど「すばるがいなくなってしまった。亮ちゃんまでいなくなってしまうかもしれない」そんなグラグラの足元でどうにか立ってるような『つらいこと』が全部無くなったんだろうなと思う。
「全部曝け出していこう、俺らはそういうグループなんだ」
と言えるのは、もう曝け出していいものしか残ってないってことだよ。
●
飲みながらの話で、この2年ほんっとにつらかった~!と述懐する5人。
夏のクロニクルのSPの時に、安田がかつて共演した泉ピン子のことばを語ったこと。
横山が「あれ錦戸さんどんな気持ちで聞いてたんやろな」とぽつりと言った。
それに対して大倉が「そんなん、響いてないよ」と答えた。
それが少し物議をかもしたというか。
大倉は錦戸に対していまだ蟠りを持っているのではないかとか。言い方が冷たいんじゃないかとか。
ひっかかる人は少なくなかったかもしれない。
でも大倉が言いたかったのは、(亮ちゃんは)自分がこうと決めたことがあるなら『どんな人の』『どんないい言葉であったとしても』ぶれない、揺らがない人だと知っているということじゃないかと思う。
自分たち5人が止められなかった彼を、外にいる誰かに止められるわけない。
くらい思っててもおかしくないなって思うんだよな。
彼がそのくらいの覚悟を持っていることも、もうみんなわかってしまっている。
「でももう『脱退』はやめよな?」
疲れたみたいな、でも笑い顔で大倉が言った。
あの発表の後すぐのラジオ「大倉くんと高橋くん」で大倉が読んだ手紙にも、あくまで自分ひとりの考えであることを強調して「次こういうことがあったらもう終わりにしていいと思う」とあった。
その数日前のこの場でもそういうやりとりがあったんだな。
こんどはもう閉じていいと思う
もうこんど誰かがやめるって言ったら俺もやめるよ
もうええやろ
その時はちゃんと早くから言って準備しような
そんな話になった時に村上が
でも閉じることは考えんといこな?
と言ってくれたことが。
それに対してみんながもちろんそやで?そういう覚悟でやらなって話やで?
と口々に同意してくれたことが。
救いになる。
みんなで手ぇ繋いで一斉にコケてもええやん。
みんなでコケるんならええよ!
でもコケる時はビビって後ろ向けにやなくて
前にコケよな!
ああ、と思った。
吉川晃司を30年追っている私はよく、吉川のバカさに最上級の賛辞をこめて
走る時は全速力でぶっ倒れる時は前のめり──と表現する。
前へ前へ走っていく、前とはどこか。自分の体が向いている方だ。
そこに荒れた海があろうと深い谷底があろうと高い崖があろうと。
そして倒れる時には、前のめりに倒れるだろう──
それと同じ、ドンピシャの表現で村上信五は倒れる時は前向きにコケよ、と言った。
ああ。やっぱり。
私は彼らのこういうところを嗅ぎ取って好きになったんだ。きっとそうだ。
●
錦戸亮の脱退が週刊誌で取り沙汰され始めた頃、以前ストーカー並みのおっかけ(ファンと呼びたくはない)に悩まされて弱音を吐いていた大倉もまた『脱退』疑惑を流されていた。
滝沢秀明が裏方に回るために引退したのを雛形にして、関西Jrのプロデュースに力を入れていた大倉もまた引退して裏方に回ることを希望していると安易な記事も出ていた。
なまじ亮ちゃんの件を「そんなの嘘ですよ」と言えない事情があって大倉だけが「嘘ですよやめませんよ」と言うわけにはいかなくて、あの時は安心させてあげられなくてごめん、って謝ってた大倉。
「お前の逃亡疑惑出てたやん」
「俺、こいつ(本人から)教えてもろたもん。『俺逃亡することになってるらしい』って」
「逃亡せえへんの?」
「せえへんわ!なんで俺だけ逃げなあかんねん!」
しんどかった筈のそれを笑う彼ら。
心の内側に固くこびり付いたがんこな水垢みたいなものがするすると落ちていく感覚がした。
この収録の翌日には5人になることを発表して。
47都道府県ツアーをやることも発表して。
それを聞いて私は
大丈夫なの?自棄になってない?47やり切ったら今度こそ燃え尽きて倒れてしまうんじゃないか?
という不安にも襲われたりもした。
でもそれから彼らはいろんな手段で様々な不安をひとつひとつ拭っていってくれた。
その仕上げにこの日の彼らを見せてくれることが、結果的にせよ計算だったにせよ順序として一番良かったんだろうなと思う。
●
BBQの時に話題に出た、大倉と安田で作っているという歌のデモを聴かせてもらうことになり。ギターを抱える安田。
──また会えたね
先日リリースされたシングル「友よ」のカップリングに収録されている「My Story」だ。
実際にリリースされたものとはメロディも歌詞も少しずつ違ったりする。
メンバーも初めて聴かされたその場面を見せてもらっている。
みんなで意見を出し合いながらメロディを直していく。
思い描いた未来とは少し違っても
今まで過ごしてきた時間に嘘はない──
8人の時の歌も。7人で完成されてた歌も。6人で歌った歌も。
形は変わってしまったけどその月日に嘘はない。
内博貴も
渋谷すばるも
錦戸亮も
その時間があったから今があって、そのことをちゃんと心に刻んで生きててくれる。
音作り、音楽づくりに感性もこだわりも技術も長けていた錦戸亮が去った関ジャニ∞は、これからこうやって本当の意味で5人で一緒に音楽を作っていくんだろうな。
●
酒のせいか歌のせいか、村上信五が赤い目をしていた。
「もうちょっと酔ってたら泣くで」と誰かがからかった。
横山が「こいつこの前飲んだ時泣きよったからな」と笑う。
村上はちょっと照れ臭そうに「泣かへんよ。今日は泣かへん」と強がってみせた。
ちょっと前の「村マヨ」を見た時に、ヒナが誰かの前で泣けていたらいいなと思ったんだけど。
メンバーの前で泣けていたんだな。
良かった。安心した。
●
あれだけ踊れるようになった十五祭のメイキングでも、やっぱり合間合間に横になって休んでいた安田。
体の芯の要のあたりが折れたのだからそう簡単に元通りに回復するわけない。
脳の病気の後遺症もある。
あれだけ大好きだったダイビングも出来なくなった。 。
調子のいい時はああして外に向けては以前と一見変わらないようなパフォーマンスを見せることはできても、本人にとっては全然なんだろうしきっと体調悪い時も少なくないんだと思う。
ヤスの体調のこともあるし、しんどかったらちゃんと正直に言うてなって回りが言う。
そのへん理解してくれる人が残ってるから大丈夫やで、と安田が言う。
ここに引っかかった人も少なくなかったようだ。
安田にしては少しトゲのある言い方に確かに聞こえる。
「じゃあ、すばるや亮ちゃんは理解してくれていなかったということ?」と思う人がいても仕方ない言い方ではあるよなあ。
すばるはまあ、心を決めてしまっている時に安田が怪我をしたので、あとライブはすばる抜きでやることになったので、彼の怪我について言及したことはないけど、どう思っていたかなんてわからない。病気についてもしかり。
亮ちゃんはすばるが抜けたことですばる抜きのツアーを、章ちゃんが自分からやめよう?と言ったツアーを強行するよう強く推したとは言うけど、バックアップは出来る限り労りながらやっていたようには見えた。さりげない部分で気遣っている様子も見られた。
いずれも、安田からどう見えていたかはわからないしいつか語ってくれるかもわからない。
ただ、
ただなぁ。
章ちゃんって、言葉のアウトプットがちょっと上手くない人じゃないですか。
「(すばるも亮ちゃんも含め)みんな理解してくれてるよ」と言いたいのに、これから共に過ごしていく4人をメインにして「残った」と言ってしまったのかもしれないし。これ、章ちゃんにいっぱい説明してもらったうえで真意を探るか大倉に通訳してもらわないとあれこれ言えない気がするんだよな…。
つまりこの真意を知ることはきっと無い。
もし反響が大きくて意見がたくさん届いて章ちゃんが「えっ?えっ??」ってなったらボク。なり雑誌インタビューなりでぽろっと言ってくれることがあるかもしれないけどね。
終幕 そして翌朝
早朝に富士山バックにアーティスト写真を撮るためにここに集まったわけで、起床時間は5時半。さすがにそろそろお開き。
安田は本当に酒が強いみたいで、ずうっと飲み続けているのに全く酔って見えない。
大倉もまともだったのであれはきっと「大事な話がしたいから」あんまり飲んでない。
この二人、多分結局一睡もせずに起床時間までの1時間半くらい、ずっと喋ってたんだろう。
あとの3人は短時間だが寝たみたい。
だからバラエティっぽいことしなくていいって言われてるのに、起床時間に寝起きドッキリを仕掛けにいく二人。そういうの染みついてるというか、そういうこれまでも企画楽しんでやってたんだろうなぁ。嫌々やってたんならここでそれをやろうとは思わないよね。
5人はつい数時間前あんなに大事で深い話をしていたのに、もういつも通りのわちゃわちゃの精神年齢小5で永遠の中学生・関ジャニ∞の顔に戻っていた。
●
最後に、このDVDにするにあたって編集作業の最後に、5人を代表して──
大倉忠義のコメントが入っていた。
デビュー前から彼らを見守っていた人たち。
デビューから見ていた人たち。
7人時代をつぶさに見てきた人たち。
私のように7人時代の後期からの人たち。
6人になってからはまった人たち。
それぞれがどんな人生を生きてきたか、どうエイトと関わってきたかによってきっと感じ方は千差万別なんだろうと思う。
「関ジャニ∞"5人のストーリー"は『ここから』、はじまります」
エンディングにはトラックダウンした「My Story」をバックに、惜しくもカットされた場面が流れる。みんな、くったくなく笑っている。
出会い別れ繰り返して
願い語り叶わなくて
でも 朝がおとずれる
うん。やっぱり、関ジャニ∞には、笑い顔が一番似合う。
一緒に笑って泣いて歩いていこう──
●
お疲れさまでした。ここまで読んで下さった方、ありがとうございます。
あえて触れてない場面もあるんですがまた気が向いたら書くことがあるかもしれません。
友よ/セブンイレブン盤(特典DVD:ぼちぼち大切な話)
※4次お届け受付中
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます