ケロの与太

「全力で与太話」
読んだら忘れてください(” ̄▽ ̄)ゞ  

お盆の怪談

2019年08月12日 | ヨタ話



れは去年のお盆の話なんですが・・
当時、三週間後迫った登録販売者試験を前に、
パートから帰ってきたら毎日過去問に追われる日々を送っていました
この年は梅雨明けが早く夏が長かった
八月半ばは、夏の終わりがもう確実に始まっているのを感じられました
日の短くなる実感と季節の移りを感じるのは夏の夕暮れ
闇が床の四方からひたひたと満ちて来て
夕闇で人の顔がよく見えなくなる
それをいいことに、魔が入り込む
午後七時前誰そ彼、白夜のような逢魔が時
時々、丑三つ時より怖いです

家族の帰宅にはまだ時間があり、家にいるのは私だけ
ふと気が付いて振り返ると、灯りは私の手元を照らす読書灯
家の中真っ暗!言う日が続くようになりました

怖い・・でもここで怖気づくと負けです
「怖気」と言うのは取り付いてくるから、怖気づくのであって
怖くない!と思って振り払う事が出来れば怖くない

物心ついたころからとにかく怖いモノが多かった私
大人になったら怖くなくなるはず・・と思っていたのに、
いつまでたっても怖くならない事には、がっかりしました
夜中のお風呂もトイレも怖い
人生最初に怖かったのは母の箪笥でした。あの箪笥には目が付いてた

大人になった私は、
世界は何枚ものレイヤーで出来ているんだ・・と思うようになりました
ずいぶん前の深夜
お風呂に入っていて、それまで何ともなかったのに
さあっと、急に怖くなった
その時、なんとなく空気が切り変わったような、一枚何かが剥がれたような
そういう実感があったのです
日本語で言うと階層って言うんでしょうか
違う階層に入ったような感じ

たぶんこの世に怖いモノはいるんだと私は思います
世界中に伝説や怪談が存在するのに、それらを全くの故無きことと処理してしまうのは逆に無理がある
だからきっと、この世は階層で出来ていて、怖いと思うものが存在する層もあるんでしょう
でも、私の存在する層には基本は存在しない、介入を許さない方法はある

層を超えて覗いてくる怖いモノに対して強いのは
「柏手」だという個人的な結論に至りました
生きている者のエネルギーの象徴である「呼吸」で吹き飛ばすというのは、やってるうちに過呼吸になりそうになって失敗
拝み屋さんのように気合を入れて声を上げればいいのでしょうけれども、
見様見真似では中途半端で恥ずかしく
そんな戸惑いはすかさず付け込まれてしまう
「柏手」は誰でも打てるし、手ごたえもあるのです
あと有効だと思うのは
トトロに出てくる「サツキとメイのお父さんが」お風呂でやった「わーはっはっは!」
エネルギー溢れる二人の子供の「まっくろくろすけ」シャウト
あれはかなり有効なんだろうなあ
・・と思ってます

あの日も振り返れば真っ暗で。
蛍光灯にうっすら照らし出されるモノってなんであんなに怖いんでしょう
私が勉強に集中しすぎ、周囲に生気を配れていない間に
部屋中が乗取られてしまったような、ものすごく良くない気配がする
照明スイッチまでは部屋を横切らなければなりません
早く立ち上がって光で満たすんだ!
そう思った時
階下の玄関からどしんどしんと重い何かが動く気配がする・・

最初は気のせいかと思いました
でも、気のせいには出来ないくらいに繰り返されるのです
息をのんで耳をそばだてているうちに
これは、もはや「怖いモノ」的な、独りよがりでロマンチックなものではなく
生きてる怖い人
入って来ちゃってる?!
わが家に宝石や美術品は皆無ですが、一階には息子のパソコンがある
それを運び出そうとしてる?

しかし、息をひそめ手汗を握って立ち尽くすうちにも
その振動は断続的に繰り返され、誰かが作業をしているというよりは
なにか大きな物体が転げまわっているような
散歩を待つ犬が早く来いと呼んでいるような
そんな気配に近い気がしてきた

(行くしかあるまい・・)

今思えば携帯も二階のリビングに有りますし
助けを呼ぶなら二階のベランダから叫んだ方が早い
実害がないなら、家族が帰るまで震えていればよかった
あの時階下に行く理由は全く無かったのに
それでも私はドアに手をかけ、階段を下りるために階段の灯りを点けました
あの無駄な勇気
何だったんだろう( ̄ー ̄)


(照明の電球、明るいのに変えたっけ・・?)

最初に
階段の照明の異様な明るさに違和感を覚えました
突然天界に入ったような、
耳元で天使がラッパをもって飛んでるような
それが大袈裟だとしたら
クイズ番組の最終問題で正答し、祝福の光を浴びているような
↑これすごく近い
とにかく大歓迎されているかのような
とても清浄な空気がクリアに光っているような
そんな不思議に清らがな空間を一段一段降りて行ったあの感覚は
今でも忘れられません

(何か、違う)

透明でキラキラした空気に囲まれて
泥棒の可能性も
「怖いモノ」の可能性もすっかり忘れたワタシが
玄関までやってきて見つけたものは


パート終わりの買い物から帰って来て、
上がり框に置いたきりすっかり忘れてた「買い物袋」
水滴で濡れそぼった豚の特大パックが、内側からレジ袋に張り付いて透けて見えていました
わあ大変!
早く冷蔵庫にいれないと!

そう思ったはずなのに


「ああ、お義父さん
ありがとうございます」


咄嗟に呟いた自分の言葉に
ギョッとして


そうだ、お盆だ・・
と思ったのです




今日はそんな話





冒頭にはその時の写真を載せましたが、硝子の向こう、なんでしょう?普段は何にもなくて、壁紙しか見えないはずなのに、何か見える気がするんです



でもとりあえず
怖くないから
大丈夫







~( ̄▽ ̄)ノシ








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6 コメント

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Unknown (hayane-hayaoki)
2019-08-12 17:13:41
語り口が上手て引き込まれてしまいました。ふーっ、また明るくて命拾い。
髪を洗ってるときや一人で居る部屋で、そういうものを感じるときありますね。
レイヤー、そうか。柏手、なるほど。と納得。笑う門には…も同じかもですね。
とりあえず一人でわっはっはっは!
コレも傍からみれば怖い?
返信する
Unknown (ちるる)
2019-08-12 17:24:20
本当に文章書くの上手い‼️
あやかしの者は居ると思う。
普段は忘れてるけど、ふと気配を感じることあるもんね。
返信する
hayane-hayaokiさま ()
2019-08-13 10:54:40

ありますよね!
ワタシ子供が出来るまで、シャンプーは目を開けてやってました
( ̄▽ ̄)
ただ、子育て中はお風呂怖くなかったですねえ
子供が沈む方が怖かったから
「他の階層」☜あるの?
の事なんて気にも留められなかったです

「ヒマ」が一番よくないような気がします
わっはっは・・は
怖かったと言ってました
幼い娘が・・( ̄▽ ̄)☜やったらしい
返信する
ちるる ()
2019-08-13 10:58:37
そう?ありがとう!
かなりあら削りだけど
3時間以上かけられなかったよ・・☜かけたのか・・

うん、あやかし、絶対いるよね( ̄▽ ̄)

それか、「脳が作ってる」の二択かなあ
脳科学と幽霊を書いた本は探せばあるような気がするなあ
返信する
Unknown (レビ)
2019-08-16 19:59:02
読まないでおこうと思ったのに…
やっぱり読みたくなり…
怪談、超苦手。(笑)

怖いよ。(T_T)
うますぎる。。

そうそう、脳のせい!
脳のせいにしておいて~。
返信する
レビちゃん ()
2019-08-17 02:27:13
わはは、そんなに怖くも上手くもないよ
( ̄▽ ̄)ゞ

そう、
実は脳のせいかなと思ってたりするところが大きいので
いい本予約してみたよ
「脳のなかの幽霊」って本
予約したらすぐに順番来たので、楽しみ
( ̄▽ ̄)
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