日本肝臓病患者団体協議会(試行版)

 日本肝臓病患者団体協議会(日肝協・JHC)の活動などを紹介するブログ(試行版)です。sinが情報提供を担当します。

長野県では入院患者に加えて通院患者にも 肝炎患者に医療費助成 

2007-07-17 16:46:38 | 肝炎対策
 長野県肝臓病患者団体協議会のTさんから、長野県の肝炎対策について資料が届けられました。
 昨年10月に、それまで行われていたウイルス肝炎患者の医療費助成が縮小され、入院患者のみになりました。
 患者会は、その後も粘り強く県に働きかけ、この秋から追加の支援策を県議会の同意の上で行うこときめました。

 追加の支援策は、入院患者への支援策に加え、B・C型肝炎患者の抗ウイルス療法の通院治療費に助成を行うというものです。
 事業の詳細は下記の通りです。

 長野県 ウイルス肝炎医療給付事業

 担当: 衛生部健康づくり支援課

1.目的
 現行の医療費給付事業に追加し、ウイルス肝炎治療に有効だが高額な費用負担となる、インターフェロンなど抗ウイルス療法に係る通院医療費の一部を給付し、患者の経済的負担の軽減を図るとともに、この治療によって慢性肝炎から肝硬変、肝がんへの進行を抑制することを目指す。

2.事業内容
 B型・C型肝炎ウイルスに起因する慢性肝炎等の効果的な治療法である、インターフェロンなど抗ウイルス療法に対する通院医療費の一部を給付する。

3.患者の負担等
 患者世帯の所得に応じて患者負担を定める。
 ・低所得者(市町村民税非課税世帯)
         ・・・月額10,000円
 ・一般(一般的な所得の世帯)
         ・・・月額35,400円
 ・上位所得者(市町村民税<所得割>年額23万6千円以上)
         ・・・医療費給付を行わない

4.施工日
 平成19年10月1日

5.予算額
 60,452千円(一般財源)

以上です。



肝炎連絡会の国会請願 不採択に

2007-07-07 09:06:37 | 活動報告

※追加更新 森上悦子さんは、薬害肝炎訴訟原告団から脱会されています。
※追加更新 衆議院 富岡勉議員紹介議員となった請願を追加

 7月5日閉会した第166回通常国会で、「肝炎連絡会」のウイルス肝炎患者に対する医療費助成を求めた「ウイルス肝炎総合対策の推進を求めることに関する請願」は、「審議未了」(不採択)となりました。
 議会関係者によると、採択されなかった理由は、「公費負担」の項が、厚生労働委員会の一部理事の合意が得られなかったそうです。
 野党はもちろん、与党PTでも、新聞報道によれば「インターフェロン治療費助成など」患者支援が検討され始めていたのに、どうしたことなのでしょう。参議院選挙対策だけのアドバルーンだったのでしょうか。
 ○ 衆議院 請願の結果
 ○ 参議院 請願の結果
 ○ 請願の内容「ウイルス肝炎総合対策の推進を求めることに関する請願」


■日肝協・肝炎連絡会以外の団体個人提出した肝炎に関する請願

1.総合的な肝疾患対策の拡充に関する請願

 
この請願項目は、昨年日肝協が提出した請願項目とほぼ同じです。

○ 衆議院の請願の結果 

  【請願の趣旨・請願項目】
<font color="#006600"> わが国の肝炎ウイルス持続感染者(B型、C型)は、350万人以上と推定され、「第二の国民病」としてその克服は大きな課題となっている。感染経路は、過去の針・筒連続使用の集団予防接種、輸血や血液製剤、不適切な医療行為など、患者は自ら防ぎようのない原因で感染した『医原病』である。
 一方、肝硬変・肝がんの死亡数は年間4万5千人を超え、その95%はB型、C型肝炎ウイルスが原因だといわれ、予防対策は急務となっている。とくに肝がんの80%以上を占めるC型肝炎は、自覚症状がないため感染に気づかず、発見された時は手遅れであることもある。
 ついては、次記事項をそちされたい。
1.ウイルス性肝炎に対する新しい治療薬、治療法の研究・開発を促進し、早期に健康保険の適用とすること。
2.肝炎患者が全国どこでも、適切な専門医療が受けられる体制を整備すること。
3.ウイルス性肝炎の正しい知識の普及・啓発により、肝炎患者・感染者に対する偏見と差別、とりわけ就学、就労差別をなくすよう具体的施策を実施すること。
4.ウイルス性肝疾患に対する医療費の負担軽減を検討すること。
5.肝疾患患者の社会的支援のために、重い肝機能障害を「身体障害者福祉法」の対象にするよう検討すること。</font><font color="#003300">文字色</font>

2.ウイルス性肝炎対策の抜本的な充実を求めることに関する請願
 大阪大学で生体肝移植を受けられた森上悦子さん(肝炎家族の会)らが衆議院に提出した「ウイルス性肝炎対策の抜本的な充実を求めることに関する請願」は、4人の署名筆数で河野太郎議員ら4人が紹介議員となって採択されています。

 なお、森上悦子さんは、薬害肝炎訴訟原告団からは脱退されております。今回採択された請願は、『肝炎家族の会』が請求されたもので、『薬害肝炎訴訟原告団・弁護団』及び『肝炎連絡会』は一切関与いたしておりません。

 ○ 衆議院の情報(請願採択結果)
 ○ 請願の内容 【請願の要旨】
 我が国において、B型肝炎及びC型肝炎ウイルスによる持続感染者は、三百万人を越えると推定されている。肝炎患者の多くは医療行為による感染が原因であり、これは国の肝炎対策の立ちおくれと、血液製剤に対する適切な規制がおくれたことによるという事実が、札幌B型肝炎訴訟(平成十八年六月十六日)を初め、各地の裁判所で明らかになってきている。
 国民病とまで言われるようになった肝炎患者に対する支援や救済制度は、いまだに十分なものではない。患者本人または家族にとって現在の治療方法はさまざまに改善されたものの、その長期にわたる負担は大変大きなものがある。
 また、肝炎から肝臓がんへの発生の可能性に不安を抱き続ける生活を余儀なくされている。 ついては、次記事項を措置されたい。
  【請願項目】
一、肝臓がん患者への生体肝移植の保険適用の拡大を図ること。
二、保険適用となる肝炎治療の拡大を図ること。特に、肝臓がんの予防に資するとされるインターフェロンの長期投与の保険適用について、積極的に検討を進めるこ  と。
三、ウイルス性肝炎の治療体制の整備・充実を図ること。
四、ウイルス性肝炎の早期発見・早期治療のための検診の充実・普及を図ること。五、ウイルス性肝炎患者に対する差別偏見がなくなるように、肝炎の知識の普及・啓発を図ること。
六、長期にわたって治療を余儀なくされる肝炎患者の経済的負担を軽減するための方策について、積極的に検討を進めること。