goo blog サービス終了のお知らせ 

障害者スポーツ振興センターだより

愛知県社会福祉協議会内に設置され、障害のある方の自立と社会参加が促進されるよう、各種スポーツ大会等を実施しています。

障害者スポーツを紹介します~サウンドテーブルテニス~

2013年02月15日 | 障害者スポーツ紹介

今回は、視覚障害の方が出場する「サウンドテーブルテニス」という卓球競技を紹介します。
この競技は、一般の卓球とともに、全国障害者スポーツ大会競技規則と日本卓球協会制定の「日本卓球ルール」を基準として行われるもので、ここでは一部の主な内容について触れるものとします。

130214stt05

まず、用具から紹介します。テーブルの寸法は一般の卓球と同じですが、打球が直接床の上に落ちるのを防ぐために、コートの外側のエンドとサイド(60㎝)に高さ1.5㎝、厚さ1㎝のフレームが取りつけてあります。
また、ボールを転がす競技をする性質上、コートにつなぎ目のない一枚板と決められています。

130214stt03

130214stt09

次に、ネットアセンブリ(ネットとサポート)ですが、転がるボールの進行を妨げないよう、テーブルの上面およびその上の空間にサポートの足がかからないようにするとともに、ネットの最下部がテーブル上面より4.2㎝になるように設置します。

130214stt02

そして、ボールは、中に金属球4個が入った直径4.0㎝の球体で、総重量が3.6~3.8gという決まりがあり、検定を受けたものを使用します。
ラケットは、木製で硬く、ラバーの張っていないもので、打球面にコルク等が張られているものは使用できません。

130214stt01_2

用具の準備ができたところで、実際のゲームの進め方と主なルールを説明します。
試合は、1マッチ5ゲームで行われ、1ゲームは11点を先取した方が勝ちです。

130214stt08

サービスは、主審の「プレー」のコールから10秒以内にボールを静止させてから、「いきますよ」と相手に声をかけ、(5秒以内に)相手が「はい」と返事があってから、(返事から5秒以内に)打たなくてはなりません。
サービスを打つ場所は、サービスエリア(センターラインを含む右手前側のエリア)で、レシーブエリア(相手の右手前側のエリア)へ打たなければなりません。
また、サービスは2本ずつ交互に行い、正しく行えない場合、相手の得点となります。

130214stt06

リターンされたボールは、相手の守備コート(左右のサイドフレームの先端を結ぶラインとエンドフレームの間)に達するように打たなければなりません。

ポイントは、サービスやリターンが正しく行えなかったり、ホールディング(打球時に明確な音がしなかったときや打つときにテーブルとラケットの角度が60度みまんであったときなど)やダブルヒット(2回打つこと)などの反則があった時、ボールが相手のエンドフレームに触れてはねた後、テーブルやフレームの上面に触れた時(コート内に落ちた時)などに与えられます。

130214stt07

センターラインの位置を示すために、エンドフレームの外側に突起物を付けるなどの工夫がされおり、選手は位置確認を行いながらゲームを進めます。
また、試合の進行は、プレー中でなくなるごとに、ゲームを中断する理由やポイントをあげた競技者名、ポイントスコアなどをプレーの内容に応じて主審が宣告して進められます。

ここで紹介したルール等は一部の主なものですので、詳細なルールがお知りになりたい場合は、最初に紹介した規則をご覧になるか専門家の方にお尋ねください。
愛知県内でも各地で行われている競技ですので、観戦する機会もあるかもしれませんが、その際には静かにお願いいたします。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

障害者スポーツを紹介します~ビーンバッグ投~

2012年08月10日 | 障害者スポーツ紹介

今回は、電動車椅子常用など比較的重度の車椅子使用者の方が出場する「ビーンバッグ投」という投てき競技を紹介します。

まず最初に用具を紹介しますが、競技に使用する「ビーンバッグ」は、12㎝×12㎝の布または適当なものの袋に、よく乾燥した大豆等をいれたもので、重量は150gと定められています。

120519bean03

次に競技の場所ですが、ビーンバッグ投は、原則として円盤投げのサークルを使用し、有効試技は90度の角度をなすラインの内側に落下したものと定められています。

120519bean08

次に競技の行い方ですが、ビーンバッグ投は、ビーンバッグを足に乗せて蹴りだすことなども含めて投げ方は自由です。また、計測は最初に落下した地点までを1㎝単位で計測します。なお、投てき競技は、3回までの試技が許されています。

120519bean01

選手の入場です。

120519bean02

係員の方から説明を聞きます。

120519bean04

120519bean07

上から投げても、下から投げてもOK、投げ方は自由です。

120519bean05

記録の計測は、落下地点からサークルの中心までメジャーを引いたうえで、落下地点からサークルまでの距離を計測します。

なお、平成24年度愛知県障害者スポーツ大会での最高記録は次のとおりでした。

 身体1部(39才以下)女子 肢体4(電動車椅子)[23]  3m62

 身体1部(39才以下)男子 肢体4(電動車椅子)[23]  2m20

 身体2部(40才以上)女子 肢体3(脳原性麻痺)[17]  2m88

 身体2部(40才以上)女子 肢体4(電動車椅子)[23]  5m68 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

障害者スポーツを紹介します~視覚障害者の競走競技~

2012年08月03日 | 障害者スポーツ紹介

今回は、視覚障害者のうち、視力0から0.03および視野5度以内の障害区分の方が出場できる競走競技を紹介します。

距離は50m、100m、200m、800m、1,500mの5種類です。

これらのうち50mは、音競走と呼ばれるもので、トラックの直線コース8レーン分の幅を使用して、1人ずつタイムを計測し順位を競います。

120520o5001_3   

フィニッシュライン後方から競技役員が鳴らす音源と走路内の競技役員の声によって競技者を誘導します。

120520o5004_2

コースの両側に役員が配置され、レーンをそれそうになった時には、声をかけます。

120520o5002

旗を揚げて準備完了を伝えます。

120520o5005

50m以外の100m、200m、800m、1,500mは、伴走者と一緒に走ることが認められています。

120520_150001

競技者と伴走者は、紐を介して意思を伝達します。

伴走者は、競技者を引っ張ったり、押して前進させるといった推進を助けるようなことや、手をつないだり、50cm以内の紐を持つなどによって走路の指示をすること、声をかけて走路の指示をすることは禁止されているほか、フィニッシュの際に競技者の斜め後ろに位置しなかった場合は、写真判定により失格となります。

セパレート・レーンを使用する場合には、1人の競技者に1つ外のレーンを含む2レーン分が割り当てられます。

なお、平成24年度愛知県障害者スポーツ大会での最高記録は次のとおりでした。

 音競走50m 身体2部女子 視覚障害[24]  13秒77

                   視覚障害[25]  11秒24

          身体2部男子 視覚障害[25]  9秒54  

 1500m 身体1部男子 視覚障害[24]  8分27秒9


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

障害者スポーツを紹介します~スラローム~

2012年07月09日 | 障害者スポーツ紹介

愛知県障害者スポーツ大会などで、障害者スポーツとして行われている競技はたくさんありますが、ここでは、障害者のために特別に考案されたスポーツを紹介します。

今回は、主に電動車椅子の選手が出場する「スラローム」という競技を紹介します。

120520sla02

スラロームは、写真のように赤白2色で高さ40㎝の円筒形の旗門が設置された距離30mのコースで行われ、そのタイムを争う競技です。

120520sla01_3

旗門は、2m間隔でコースに設置され、白の旗門は前進で通過する前進旗門、赤は後進で通過する後進旗門です。また、スタートから6mと8m、18mと20m地点には、コース中央に縦に配置された周回旗門と呼ばれるそれぞれ1本ずつ逆方向で周回して通過する旗門が設置されています。

120520sla06

前進旗門(白)は、前進で通過します。

120520sla05   

後進旗門(赤)はバックで通過します。

120520sla07

後進の周回旗門に入りました。

120520sla08

後進の周回旗門を周回しています。

周回旗門は、左右どちらから進入してもよいですが、2本目と1本目は逆回りをしなければなりません。また、定められた通過方法により旗門間を3回通過することになります。

そのほか、旗門を倒した場合は、1本につき所要時間に5秒が加算されます。

また、通過の方法を間違えたままフィニッシュした場合は失格となります。ただし、フィニッシュラインに到達するまでであれば、やり直すことができますが、その場合の反則や所要時間はすべての所要時間に含まれることになっています。

平成24年度愛知県障害者スポーツ大会での最高記録は、次のとおりでした。

1部(39才以下)男子 1分17秒2

2部(40才以上)女子 1分46秒5

2部(40才以上)男子 1分33秒3

ちなみに全国障害者スポーツ大会の大会記録は41秒8(1部女子)です。

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする