二刀流 (羽生結弦と大谷翔平)

大谷翔平のMLBの試合の感想

8月27日(火) BAL(H) 第1戦

2024-08-28 | 試合の感想
https://www.mlb.com/gameday/orioles-vs-dodgers/2024/08/27/746105/final/box
https://baseballsavant.mlb.com/gamefeed?gamePk=746105 数日前から試合のデータに打者のスイング速度が表示されるように。大谷は Fast Swing[75mph以上]となる確率が非常に高い。
https://sports.yahoo.com/mlb/baltimore-orioles-los-angeles-dodgers-440827119/

 ・「BAL*3、ARI*4、LAA*2」と続く9連戦の重要な初戦。
 ・大谷は一昨日、左手首に死球を受けてその影響が気になるところ。直近7G:.310/.375/.690./1.065と復調を果たす。40-40を達成し、43-43、45-45、50-50と積増していきたい。
 ・BAL先発投手は、元OAKで何度も対戦経験がある Cole Irvin (L)。過去大谷は .296[.951] 8H 2HR 4打点 /27AB と相性は良い。
  おまけに相手は、6月 6先発 成績悪化、7月 Bullpen 5G さらに悪化と序盤で打ち崩すチャンスだ。

 ・第二戦のマッチアップがBALエースのCorbin Burnes (R) と LADは不振のWalker Buehler (R) なので、絶対、初戦は勝っておかなければいけないところ。
 ・チーム状況:LADは西地区1位だが、わずか4G差、ARIとSDPが追っている、一つも試合を落とせない。(=主力を交代で休ませてコンディション調整できない)
 ・相手が左腕ということもあり、右中指にひびのFreemanは、これまで出場と続けていたが、久しぶりの休養。
 ・LAD打線は、相手左腕時にレギュラーメンバー(左打者[通常、LuxとMuncy])が抜け、控え主体の右打線になるため、対LHPが一つの課題だ。(右打者[T.Her、Smith]の奮起が求められる)

 ・相手捕手               2024年                         2023年                           2024年
'23 Rnk                  G Arm Exchange Avg Pop CS Above Avg Pop Time  G  回  DRS ART GFP/DME Bunts SB  SZ AdjER bWAR/fWAR OPS+ Def
26/102.Adley Rutschman 26歳 S/R 120 84.6   0.69   1.96    61→36    81→ 55 110 934.2  2  1    1     0  -2   5  -3   2.9/ 2.8  115  5.2 
29/102.James McCann   34歳 R/R 54 81.8   0.63   1.98    74→37    11→ 31  59 479.0  1  0   -2     -   2   0   1   0.3/-0.2   74 -0.8


 ※大谷翔平の好不調、その試合に期待できるかは、第一打席を見れば分かる。

大谷翔平  回  点差  状況  カウント[総投球数](初球S=☓、B=◯)      
第一打席 1回裏 0-0  0outなし 0-0[1] ①内角高SNK[90.1] B*3 右翼線H[85.9 23 283] 結果的にHになったが、このB球は打ちに行ってはいけない。この時点で今日の打撃の悪い予感がした。
Cole Irvin (L)              2番Bettsが 2-2[5]☓ B 二塁ゴロ[97.8 2]DP☓☓と最悪の結果に。43-43に向けて二盗しても良い場面だったが、5球あったものの、なぜか大谷は走らなかった。      

第二打席 3回裏 1-1  2outなし 0-0[1] ①内角低中SNK[92.2] 二遊間-CF前H[99.4 -12] この打席も初球打ち。ただし、角度が付かなかった。
Cole Irvin (L)              2out 一塁 で 盗塁しても良い場面だったが、なぜか試行せず。2.Betts 3-0[4]◯ ストレートの四球。3.T.Herのタイムリーで勝ち越し[1得点]【2-1】
                     

第三打席 5回裏 2-3 0out一二塁 1-0[2]◯ ②ど真ん中 CUV[78.7] 三塁フライ☓☓☓ 打者有利のカウントから、ど真ん中にCUV[78.7] HRボール! 我慢できずに打ち上げてしまう。進塁打すら打てず。
Cole Irvin (L) [大谷を討ち取って降板] 39/60[65.0%]

  この日の試合の命運を分けた場面だった。得点できる反撃ムードが大きくしぼんでしまった。非難に値する。
 0out一二塁ならSafety Buntを三塁側に転がしても良かった。初球にBuntの構えを見せ、Bunt出来る球ならそのままBunt。Ballならヒッティングに切り替える。(相手投手は動揺する)
 三塁側に転がせば、SSが三塁ベースカバーに入れないので、確実に1out三塁 打者:Bettsという状況が作れる。
 一塁送球out(送りBunt成功)なら、1out二三塁、Bettsの単打で逆転【4-3】、犠牲フライ/弱ゴロで同点【3-3】となる。
 二塁転送FOで1out一三塁になったとしても、大谷は二盗を試み、本塁と重盗で二盗の成功率が上がる。
 なぜ、Safety Buntしないのか? 相手の内野陣は意表を突かれ、オールセーフとなり、0out満塁 2.Bettsという可能性もあった。
 大谷のような強打者が、Safety気味の送りバントをすることで、『この試合に絶対勝つんだ!』という強いメッセージをチーム内外に送れる。
 結局、大谷がセットアップに失敗した上、後続の二人も倒れ、同点に出来ず。この試合の分岐点となってしまった。

第四打席 8回裏 2-3  0out なし 2-2[5]◯ ①外角低SL[81.4] B ②外角低SL[83.2] B ③真ん中高 SNK[95.3]見逃しS ☓☓☓ ④外角中SL[83.4] B*1.4 F ☓☓外角高(外)SNK[95.3] E 見逃し三振☓☓
Cionel Pérez (L) [大谷を討ち取って降板] 9/13[69.2%]

  この回、逆転できれば、9回表LADの抑えが登場し、試合に勝つ重要な場面。1-2-3と好打順で、先頭打者は出塁することが重要。
 初球、二球目とSLがBになり、2-0[3]◯ 大幅に打者有利のカウント。打者はカウントを取りにくる直球系(SNK)を待てばいいだけ。
 投手は3-0として、足の速い先頭打者の大谷を四球で出したくないので、高い確率でストライクが来る。
 ところが大谷は、3球目 HRに出来る 真ん中高SNK[95.3] を見逃してしまった。ど真ん中から真ん中高めの直球系をアンブッシュすれば、確実にHRに出来る球だった。
 大谷の意識の中で四球で出塁するために“球数を多く見る”というモードに入っていたと思う。絶好球を見逃してしまった。
 さらに4球目外角中のB球のSLに手を出し、逆に2-2に追い込まれてしまう。(自ら不利な状況に身を置く) それを見逃せていれば、まだ3-1で打者有利だった。
 運命の5球目、外角高SNK[95.3] E に手が出ず、「見逃し三振」を喫する最悪の結果に。絶対に「見逃し三振」よりも「空振り三振」の方が良い。
 自らの運命を、相手捕手のフレーミングや不確実な主審の判定に依存するべきではない。再びチームの反撃ムードを損ない、非難に値する。


  打撃が好調になると、打者が陥りやすい罠として、「何でもかんでも手を出してしまうこと」だ。(好調時こそ“忍耐力”が重要)
 好調時はB球でも強引にヒットに出来るが、そのままB球に手を出し続けると、好調が不調に転化してしてしまう。(B球をヒットし続けることは統計的にも不可能)
 いかに好調時に“我慢ができるか”が、その打者の偉大さの証明なのだ。(Mike Trout)
  相手打者が好調だと分かっている場合、相手バッテリーはボール球を投げて、球の見極め、および手を出すかで、相手打者を試す。
 B球に手を出さなければ、ますます打者有利になり、結局、敬遠気味の四球となる。つまり、これこそが1番打者:大谷翔平に期待されていることなのだ。
 四球で出塁すれば、常に盗塁のチャンスが生まれる。1番大谷、2番Bettsが機能するかは、大谷が出塁するかどうか、そして二盗を仕掛けられるかどうか。
 1.大谷(単打/四球 出塁)-二盗-0out二塁 2.Betts 進塁打 1out三塁 3.Freeman 犠牲フライ/弱ゴロで1打点。好投手相手にノーヒットで1得点も可能だ。

  50-50を達成できるかで、HRに関しては、1.相手投手がどれいくらい失投するか、2.その失投を打ちに行き、捉えること[HHとLA]が出来るか、に集約される。
 大谷とJudgeで現時点でHR数に差がついているのは、甘い球を打つ、この能力に尽きる。
 Judgeの打席を全て見ていないが、Game DayでチェックするとHRはど真ん中や甘い球が多い。(どうして相手投手はこんな甘い球を投げたのか?という失投が多い)

  我々日本人、大谷ファンは、大谷翔平がどれくらい出来るか、分かっている。大谷翔平は現在の成績よりも、遥かにもっと出来る。
 今まで不振時に、もどかしかったが、復調した今は、さらにもどかしい。

  MVPトリオの一角、左打者のFreemanが怪我を抱え万全でない以上、1.大谷、2.Bettsの打順にLADはこだわるのを止めるべきだ。(大谷の50-50のためのシフトになっている)
 相手先発が左腕の場合、1.Betts、2.大谷、3.T.Her/Smith (成績次第)、4.Freeman とした方がが良い。
 これなら相手先発左腕は1.Bettsに対し球数を要し(四球で出塁する可能性)、2.大谷は初球を痛打という得意な形になる。この方が現在よりもチームの攻撃のリズムが良くなるはずだ。
 大谷が先頭で出塁しても、盗塁するかどうかでBettsの打撃が影響を受ける、あるいはBettsの成績が下がるので大谷が二盗を自重するでは、チームとして効率が悪い。

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