筑紫の国から『花つくし日記』

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●『源氏物語』21帖 少女(おとめ) 夕霧が大学へ、そして六条院が完成

2024年09月01日 | xx源氏物語

『源氏物語』21帖 少女(おとめ)
夕霧が大学へ、そして六条院が完成
光源氏33歳-35歳 太政大臣時代
夕霧12~14歳/雲井雁14~16歳/冷泉帝15~17歳
秋好中宮(斎宮女御)24~26歳/紫上25~27歳

[夕霧の教育]
翌年、夕霧は12歳で元服した。
光源氏夕霧を六位にとどめ、大学寮に入れてきびしく教育することにした。そのころ、斎宮女御(源氏の養女)は中宮(秋好中宮)、光源氏太政大臣、右大将(もとの頭中将)は内大臣に昇進しました。


巻名は光源氏と夕霧の歌による。
をとめごも神さびぬらし天つ袖ふるき世の友よはひ経ぬれば」
「日かげにもしるかりけめやをとめごがあまの羽袖にかけし心は」

   
※上の写真は、「平安時代の衣装・女の子」/無料(フリー)写真素材を使用

少女は、「乙女」と表記されることもあります。
源氏物語では五節舞を舞う舞姫たちのことを指しています。


[夕霧と雲井雁の恋]
祖母大宮のもとで養育されていた夕霧雲井雁(内大臣の娘)は、いつしか相思の仲となっていた。
しかし内大臣は雲井雁を東宮妃へと望んでいたので、雲井雁を自邸へと引き取り、2人の仲を引き裂いた。一方、光源氏夕霧花散里にあずけた。

[夕霧、進士に及第]
翌春、夕霧は進士に及第し、秋には五位・侍従となった。
 進士(しんし)とは、律令制において式部省が行った秀才・明経に次ぐ第三の官吏登用試験。

[六条院の造営]
そのころ、光源氏は六条御息所の旧邸を修理して、六条院の造営にかかり、翌年8月落成した。
六条院には4つの町があり、光源氏紫の上は春、花散里は夏、秋好中宮は秋の景色を配した御殿に染み、少し遅れて明石の君が冬の景色の御殿に移り住んだ。

※六条院は、252m四方で総面積63,500㎡の巨大な邸宅
 東京ドーム は、広さ46,755㎡ですので、約1.35倍の広さ


【源氏物語21帖に出てくる主な登場人物】

光源氏(ひかるげんじ)
第一部、第二部の物語の主人公。亡き母にそっくりと言われている藤壺の中宮恋をしてしまう。
その後も亡き母・桐壺更衣の面影を求め、様々な恋愛遍歴をたどる。
紫の上も、女三の宮藤壺の姪である。光源氏は藤壺中宮の血縁者に強く心を惹かれる人生だった。

紫の上(むらさきのうえ)
幼い頃は、「若紫」と呼ばれる。
藤壺中宮の姪であり、顔がよく似ている。光源氏が生涯で最も愛した女性。光源氏は、紫の上が幼い頃に自宅にひきとり、育てて結婚した。
正妻ではないが、正妻格として周囲から扱われている。子はできないが、光源氏と明石の君の娘明石の姫君を養育する。

明石の姫君(あかしのひめぎみ)
光源氏と明石の君の娘。
紫の上に引き取られて養育される。東宮妃として入内し、四男一女を出産する。
夫の東宮が天皇として即位し、中宮となる。

女三の宮(おんなさんのみや)
21帖の時代では、六条院にいない。六条院の住人となるのは、光源氏と結婚してからである。

第二部の重要人物。朱雀院の内親王。藤壺の中宮の姪であり、紫の上のいとこ。
光源氏の正妻として降嫁するが、子どもっぽく頼りない性格で源氏をガッカリさせる。
柏木と不倫関係になり、息子・薫を出産。源氏の冷たい態度と罪の意識に耐えられず出家する。

花散里(はなちるさと)
桐壺帝の妃である麗景殿の女御の妹にあたる姫君。
容貌は美しくないが、慎ましく静かな人。長く訪れなくても恨みごとを言わない。
光源氏からは大切にされ、六条院の夏の御殿に住まわせてもらえる。
夕霧と玉鬘の母代わり

夕霧(ゆうぎり)
光源氏と葵の上の息子。
イケメンだが、真面目で恋愛下手である。雲居の雁と妾の藤典侍だけしか
妻がいなかったが、柏木の没後、未亡人の落葉の宮に惹かれ、妻とする。

玉鬘(たまかずら)
六条院の住人になるのは、22帖以降。
頭中将と夕霧の娘。光源氏の養女となる。
源氏が放った蛍の光により、蛍兵部卿宮が玉鬘の姿を見るシーンがある。
光源氏も玉鬘を恋慕するが、最終的には強引な形で髭黒大将の妻となる。

秋好中宮(あきこのむちゅうぐう)
前の東宮(桐壺帝の弟)と六条御息所の娘。冷泉帝のもとに入内し、中宮となる。
光源氏は秋好中宮に興味は持っていたが、かつての恋人の娘なので遠慮し、後見役に徹した。

明石の君(あかしのきみ)
光源氏が須磨・明石に退去していた際に出逢った明石入道の娘。
源氏が帰京してのち明石の姫君を出産する。真面目でプライドが高い。

内大臣(頭中将)
左大臣家の息子であり、光源氏のいとこ。葵の上の兄である。光源氏にとっては親友であり、恋のライバルでもある。
夕顔との間に娘(玉鬘)をもうける。

雲居の雁(くもいのかり)
21帖の時代では、両方の親から引き裂かれます。
頭中将の娘であり、夕霧の正室。
夕霧とは幼馴染で、二人とも大宮に育てられた。子だくさんであった。
夕霧が落葉の宮に心を寄せるようになった際には嫉妬するシーンが描かれている。


今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」(2024年)を解りやすく視聴見るために平安時代の勉強を兼ねて『源氏物語』のブログを書いています。『源氏物語』には、物語に欠かせない要素のひとつとして多くの「植物」が登場します。これなどを切り口に『源氏物語の花』『源氏物語の風景』をブログで表現できたらと思っています。

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