筑紫の国から『花つくし日記』

福岡から情報発信の山野草・庭の花などをテーマにしたブログです。
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●『源氏物語』19帖 薄雲(うすぐも) 藤壺の逝去と冷泉帝の苦悩

2024年08月18日 | xx源氏物語

『源氏物語』19帖 薄雲(うすぐも)
藤壺の逝去と冷泉帝の苦悩
光源氏31歳冬-32歳秋 内大臣時代
藤壺36~37歳(死去)/紫上23~24歳/冷泉帝13~14歳
明石君22~23歳/明石姫君3~4歳

[紫の上、明石姫君を養育]
明石の君は悩みぬいた末に娘の将来を考え、光源氏に娘をゆだねる決心をしました。冬の寒い日、明石の姫君は二条院に引きとられます。紫の上はこの娘を託されると、かわいくてならず、明石の君へのやきもちを忘れるほどです。明石の君は、明石の姫君が紫上にかわいがられていると聞いて、安心します。

[藤壺の死]
翌春、光源氏が頼りにしてきた、太政大臣(葵上の父)が亡くなり、まもなく光源氏の最愛の人、藤壺の宮もこの世を去ります。光源氏は泣き暮らします。

※上の写真は、「藤」/無料(フリー)写真素材を使用


巻名は光源氏が藤壺の死を悼んで詠んだ和歌にちなむ。
「入り日さす峰にたなびく薄雲
       もの思ふ袖に色やまがへる」

※上の写真は、「晴れわたる空と薄雲」/無料(フリー)写真素材を使用


[帝、実父が光源氏だということを知る]
ある夜、冷泉帝僧都から、実父が桐壺院ではなく光源氏であるという出生の秘密を聞き、非常に驚いて光源氏に譲位しようとした。光源氏はそれを固辞します。
※上の写真は、「京都御所紫宸殿」/無料(フリー)写真素材を使用


 

【源氏物語19帖に出てくる主な登場人物】

光源氏(ひかるげんじ)
第一部、第二部の物語の主人公。亡き母にそっくりと言われている藤壺の中宮恋をしてしまう。
その後も亡き母・桐壺更衣の面影を求め、様々な恋愛遍歴をたどる。
紫の上も、女三の宮藤壺の姪である。光源氏は藤壺中宮の血縁者に強く心を惹かれる人生だった。

藤壺の中宮(ふじつぼのちゅうぐう)
先帝の内親王。「藤壺の宮」とも呼ばれる。桐壺の更衣亡き後、桐壺帝は顔がそっくりな藤壺を入内させる。光源氏の初恋の相手であり、光源氏と藤壺の間には不義の子(冷泉帝)が誕生
桐壺帝が亡くなった後は、出家する。

冷泉帝(れいぜいてい)
表面的には、桐壺帝と藤壺中宮の子であるが、実は光源氏と藤壺中宮の子。
藤壺中宮の没後に、出生の秘密を知り、帝位を源氏に譲ろうとするが断られる。

紫の上(むらさきのうえ)
幼い頃は、「若紫」と呼ばれる。
藤壺中宮の姪であり、顔がよく似ている。光源氏が生涯で最も愛した女性。光源氏は、紫の上が幼い頃に自宅にひきとり、育てて結婚した。
正妻ではないが、正妻格として周囲から扱われている。子はできないが、光源氏と明石の君の娘明石の姫君を養育する。

明石の君(あかしのきみ)
光源氏が須磨・明石に退去していた際に出逢った明石入道の娘。
源氏が帰京してのち明石の姫君を出産する。真面目でプライドが高い。

明石の姫君(あかしのひめぎみ)
光源氏と明石の君の娘。
紫の上に引き取られて養育される。東宮妃として入内し、四男一女を出産する。
夫の東宮が天皇として即位し、中宮となる。


今年のNHK大河ドラマ「光る君へ」(2024年)を解りやすく視聴見るために平安時代の勉強を兼ねて『源氏物語』のブログを書いています。『源氏物語』には、物語に欠かせない要素のひとつとして多くの「植物」が登場します。これなどを切り口に『源氏物語の花』『源氏物語の風景』をブログで表現できたらと思っています。

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