筑紫の国から『花つくし日記』

福岡から情報発信の山野草・庭の花などをテーマにしたブログです。
お花紹介は九州に咲く季節の花がメインですよ。

万葉集/巻4-0725 生き物を詠んだ歌   カイツブリ(鳰) 2024年8月

2024年08月21日 | 20.万葉の花鳥風月

万葉集には、自然、草花、四季、生き物などがたくさん登場します。
今日、紹介するは、生き物を詠んだ  カイツブリ(鳰) の歌です。

万葉の時代は、鳰鳥(にほとり)と呼ばれています。
鳰鳥(にほとり)は、カイツブリ科のカイツブリのこととされています。水辺の鳥で、よく水に潜って水中の小魚を食べるそうです。関東地方では一年中みることができる留鳥です。 潜水が得意で、体のかなり後ろの部分に水かきのついた大きな脚が目立ちます。


万葉集/巻4-0725  作者/坂上郎女(さかのうえのいらつめ)

にほ鳥の  潜(かず)く池水(いけみず)  心あらば
                君に我(あ)が恋ふる    心示さね 

【意味】カイツブリ潜る池の水よ おまえに心があるならば
  君を慕う私の心が どんなに深いか見せてくれ

 ※「にほ鳥」カイツブリの古名
 ※「示さね」示してほしい。〈ね〉願望の終助詞。

万葉人が豊かな自然の中に暮らした時代を歌で楽しみましょう。

※写真は、「カイツブリの親子」/無料(フリー)写真素材を使用

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