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学長記事 「私学経営 No.397」(平成20年3月号)
■私の私学考 271
私立大学の経営
原陽一郎
(長岡大学 学長)
大学改革と学長
少子化が進んで大学全入時代、大学間の競争は激しいものになった。私学の4割は定員割れという話を聞く。定員割れは財務的に赤字かそれに近いことを意味する。一般の営利企業と同じように赤字が続けばいずれ倒産する。だから大学淘汰の時代なのである。多くの大学は生き残りを賭けて大学改革に取り組みはじめている。大学改革はそれだけの理由だけではない。もっと大きな社会構造の変化が大学の社会的役割を大きく変えようとしている。新しい時代に相応しい大学に変わることが大学の生き残りの唯一の道だと認識されているのである。
大学改革の方向は「競争的環境の中で個性が輝く大学」とタイトルが付いた98年大学審議会答申に示されている。そして、その基本理念の一つに「責任ある意思決定と実行を目指した組織運営の整備」が挙げられている。大学はこれまで学者の共同体だったが、大学改革を推進するためにも「知の経営体」に変わる必要がある。そして、01年の遠山プランでは、国立大学に「民間的発想の経営手法の導入」を求めた。営利企業と同じセンスで組織化しマネジメントを行えと言ったのである。
改革を目指すためには、営利企業の社長経験者を学長にしようという発想が出てきておかしくない。理事長が民間企業経験者の例は多いが、学長では、まだ珍しいのではないか。実は私もその珍しい例の一人なのである。私は小さいながら会社の社長を経験してから、大学教員になり、学長にさせられた。理事会側から経営のプロと思われたらしい。経営の原理原則とその実務に精通しているハズの人間が学長になって、大学をどう変えていくのか、「個性が輝く」競争力のある大学を作ることができるのか。民間的発想の経営手法が大学改革に通用するのか、その実験をやらされているのだ。
大学経営の難しさ
大学は非営利法人、従って、利益を挙げて株主に配当するという責任はない。営利法人としての会社とは、この点では大いに違っている。
しかし、営利、非営利を問わず事業を行っている法人である以上、事業を通じて収支が償っていることは絶対的に必要である。大学は教育サービスを提供する事業法人であるが、赤字が続けば事業の継続は不可能。このことは営利法人も非営利法人も同じである。つまり、経営という観点では、本質は同じ、社長も学長もやるべきことの基本は同じなのである。実際にそう感じている。
ところが、経営の難しさということになると、大学の方がはるかに難しい。あい対するマーケットという外部要因と組織風土や費用構造という内部要因が、通常の会社とまったく異なっているのだ。内部要因は改善が可能で、大学改革の大きな課題になっているが、大学のマーケットの持つ特殊性は変えようがない。
マーケットが読み難い
私立大学の場合、大学の収入の7割以上を学生の納める学費に頼っている。大学の最大の顧客は学生である。定員割れは一般に経営に必要な売上げを確保できていないことを意味する。定員割れになっている大学(4割に達しているそうだ)やそれに近い大学にとっては、学生数の確保が死活問題になる。定員割れは学力レベルに関係なく志願者が定員に満たないから起こるのである。
そこで多くの大学は学生募集にあの手この手の作戦を展開する。これは企業が行うマーティング活動と同じである。
ところが、学生確保のためのマーケットは年に1回しか開かない。来年度の売上げを決めるのは現在の1~3年生と来年度の新入生の数であるが、年間の売上げの約1/4を占める新入生数は前年度末にかけて行われる入学選抜にどれだけの入学希望者が集まるかによって決まってしまう。
売上げの実績が毎日、積み上がっていくビジネスであれば、売上げの動向を見ながら、マーケティング活動の方針の修正ができるのだが、学生募集では、年度末までジーッと待つしかない。戦略方針の見直しは年に1回しかできない。PDCAのマネジメントサイクルは年に1回しか回らないのである。これはマーケティングの実験がやり難いことを意味する。だから、学生募集に有効な戦略も戦術も立て難いのである。
マーケティングの基本はターゲットとする顧客に何をどのようにアピールするか、魅力をどう創出するかである。受験生から見た大学の魅力は大学のカテゴリー(ターゲットとする受験生グループ)によって異なる可能性がある。受験サービス機関が行う一般的な調査結果は少なくても私の大学の感覚とは合っていない。自分の大学にとって、受験生から見た魅力は何か、それぞれの大学にとってはもっとも知りたいところだが、これも年に1回、入学した学生から聞く以外によい手はない。マーケットが読めないのが最大の悩みだ。
教員と教授会
大学の経営の難しさの第二の要因は内部にある。その一つは肝心の教育サービスを担う教員が大学においては組織化されていないという事実である。高校までの教育では、検定教科書や指導要綱によって教育内容が標準化され、教育成果も進学や就職で目標の設定がしやすいので、教員もその条件下で相互に連携をとりながら組織的に活動することに慣れている。とこれが大学の教員はまったく違う。教員それぞれは大学という場を借りて、勝手に自分の店を出して、お客つまり学生は自分の好みで立ち寄ってひやかしたり買ったりする・・・極端に言えばこれが古典的な大学の風景だ(理工系や医学系はもう少しシステマティックだが)。
さらに、教学に関する大学としての意思決定は教授会が握っているが、決定は全会一致が原則という例があるとのこと。GPの選定を繰り返し受けて教育改革に熱心な大学として知られているところも、申請書は事務職員が中心になって作っていると聞いた。そして、教授会は概ね教育の改善に対して抵抗勢力になる・・・これが普通なのだと言われて、本当にびっくりした。教員の中には自分の個人的利害を第一に考えて、学生のことは二の次、これを正当化する屁理屈だけは上手い輩が結構いるという。某学長は大学を“愚者の楽園”と言ったが、そんな大学が結構あるらしい。
このような状態では、学長がリーダーシップを発揮しようもないし、一つの理念の下に進めなければならない教育の改革などできるはずはない。一つの戦略方針の下に大学の個性化を図ろうとしたら、教授会を改革し、経営体として教員を組織化するところから始めなければならないのだ。
もう一つ問題がある。費用構造が極めて硬直的なのだ。ほとんど固定費で占められていて、学生数の増減に比例する部分はないに等しい。学生の増減数に年間授業料を乗じた金額だけ損益は増減するシンプルな構造。さらに大学の損益計算が実に分かり難くできている。学校法人の会計ルールには損益の概念がないのだ。これも民間的発想の経営手法の導入の足を引っ張る。
国公立と私立
日本の大学システム(国全体の大学のあり様)はグローバルに見れば、かなり異質である。日本の大学教育は私立大学に大いに依存している。ヨーロッパの国々では基本的は国公立で大学は運営されている、だから、授業料はタダかそれに近い。
公立と私立が並存しているのはアメリカだが、これでも大分様子が違う。アメリカでは大学の数では私立が7割を占めるが、大学生の7割は公立大学に在学している。さらに、奨学金制度が充実しているから、授業料で学生が公立か私立かの選択に悩むことはないと言われている。
日本はどうか。国公立と私立の間には厳然とした学費の格差が存在する。国立大学は運営経費に占める学費の割合が2割程度。国立大学にとっては、残りの8割弱を負担してくれる文部科学省の方が学生よりはるかに大事なお客さんということになる。研究費も潤沢に与えられるから、研究水準も高くなるし優秀な研究者も集まる。
進学希望者から見れば、学費が安いことは大きな魅力になる。国公立大学は学費が私学の半分くらい(医学系ではもっと格差が大きい)で、しかも研究水準が高く有名な教授がいるのだから、マーケティング活動をしなくても、受験生が殺到する現象が実際に起こった。それが受験地獄なのだ。国公立大学の競争優位性は国などが丸抱えしてきたからで、決して国公立大学の経営努力の結果ではない。
マイケル・ポーターは競争戦略に3つのタイプがあると言った。コストリーダー、差別化、ニッチである。コスト・リーダーとは、値段の安さで市場競争に勝つというスタイル、100円ショップの戦略だ。アメリカ型の大量生産・大量販売方式はコスト・リーダー戦略の典型的なやり方である。日本の国公立大学は初からコスト・リーダーの上に質の高さを加えて、市場の25%を先取りしているのである。私学は残りの市場を差別化かニッチ戦略で競い合っている。私学で国公立と対等に渡り合えるのは特徴のある教育理念の下に差別化かニッチを追及し、それが校風となって社会の認知を得たところである。
アメリカにも日本と同じように公立と私立の対立構造はあるが、州立大学の運営経費に占める税金の投入は50%程度だそうだから、日本の国公立よりははるかに市場原理が働いている。そのような競争環境の下で、歴史のある私立大学は学問水準の高さで、州立大学は総合性と地域貢献で、小規模な私学は地域密着による特徴のある教育で、というような棲み分けが進んだと言われる。
アメリカでも、80年代に大学陶汰の時代があった。その中で差別化、ニッチ化が進んだと言われる。日本における国公立と私立の対極構造はアメリカに比べるともっと激しく、私立には厳しい。差別化もニッチもできない大学が生き残る道はない・・・「個性の輝く大学」を訴えた大学審議会答申はそのような問題認識から生まれたものである。
戦略構想カと組織力で
私立大学の経営は会社の経営よりはるかに難しい。その上に歴史が浅く特徴のない、あるいはそれがあっても認知度の低い私学の生き残り条件は大変に厳しい。こうした大学の学長は本当に大変だ。だが、なった以上はやるッキャない。やるべきことは経営の原理原則を徹底的に追求するしかない。そう覚悟すべきだ。
生き残るためには競争力を付けなければならない。そのためには改革が不可欠だ。改革はステップを踏みながら進めるプロジェクトである。先ず、受験生マーケットや他の大学の先行例などの情報データをできるだけ集めて分析し、仮説を立てて、それを元に徹底した論理思考と創造的発想によって戦略構想を練り上げることが第一。その中で意思決定と行動の判断基準でもっとも重要なこと、つまり戦略的要因をコンパクトな言葉で明示する。これ戦略。戦略構想力がなければ作れない。経営は運・鈍・根+勘ではない。「経営は論理の積み重ねだ」と言ったのは宅急便を開発したヤマト運輸元社長の小倉昌男氏。戦略構想力を鍛えるのに、文部科学省のGPやCOEへの申請は良い訓練になる。数百億規模の投資案件の発案書を作っていた頃のことを思い出す。科研費の申請などは大学院レベルの練習問題だろう。
次いでその戦略構想を実行する組織力を作り上げることである。戦略構想がしっかりとできて、それが教職員に浸透すれば組織力は自ずと出来ていくものある。リーダーシップというが、高圧的なやり方は改革には適していない。教職員一人ひとりが自律的に行動し、そのベクトルが戦略の方向に合っている状態が理想的なのだ。学長が指示をしないと動かない「指示待ち組織」では改革は進まない。
国は公正な競争環境を
しかし、日本全体の大学システムの改革には私学の経営努力だけでは限界がある。多くの大学はまだ経営体には変わっていないし、輝く個性を作るにも時間がかかる。私学の多くが急激な変化に対応できずに経営破綻が急増する事態となれば、社会的混乱が起こる可能性もある。陶汰だけが進んで個性が輝く大学は一向に出来てこないということになりかねない。
私企業と公企業がまともに市場競争をしているのは正規の学校教育だけ。その中で片や税金で負担、片や私的な負担という競争構造はどう考えても公正な競争とは言えまい。独禁法違反ではないのか。私学に通う学生の親が国公立への税負担と私学への学費の両方を払っているのも不公平である。
この構造を放置しておいて私学の経営努力だけで21世紀の社会のニーズに応えられる大学システム、個性ある大学が多様に存在し、競い合い、補い合う大学システムは出来るのだろうか。私学事業団は学生に迷惑をかけないことに主眼をおいた大学の破綻処理プロセスを提言したが、会社の再生・更生に比べると厚みがない。その前に国として大学改革に時間を与える政策的配慮が必要ではないのか。文部科学省の「国公私を通じた大学教育改革の支援」は大学改革を促す効果的な制度だが、もっと大規模に国公私を通じた競争の公正性を図るべきではないのか。
方法は簡単である。国公立への税金による運営交付金を思い切って減額し、学費を上げさせれば良い。その一方で奨学金の多様化と増額を図って、経済的理由で進学できない若者には十分な支援を行うべきである。
人材を育てる上で、ほとんど意味を持っていない過度の受験競争も改善される。初等中等教育の過程で働く力を養ってこられなかった若者弱者、将来のニート、フリーターそしてワーキング・プア候補者に大学でキャリアに繋がる教育を受ける機会も与えられる。国の財政負担も軽減する。良いことばかりではないか。私学の関係者からこのような意見がもっと強く出てしかるべきだと私は思うのだが。
長岡大学 Nagaoka University
〒940-0828 新潟県長岡市御山町 80-8
Tel:0258-39-1600 / Fax:0258-33-8792
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学長記事 「私学経営 No.397」(平成20年3月号)
■私の私学考 271
私立大学の経営
原陽一郎
(長岡大学 学長)
大学改革と学長
少子化が進んで大学全入時代、大学間の競争は激しいものになった。私学の4割は定員割れという話を聞く。定員割れは財務的に赤字かそれに近いことを意味する。一般の営利企業と同じように赤字が続けばいずれ倒産する。だから大学淘汰の時代なのである。多くの大学は生き残りを賭けて大学改革に取り組みはじめている。大学改革はそれだけの理由だけではない。もっと大きな社会構造の変化が大学の社会的役割を大きく変えようとしている。新しい時代に相応しい大学に変わることが大学の生き残りの唯一の道だと認識されているのである。
大学改革の方向は「競争的環境の中で個性が輝く大学」とタイトルが付いた98年大学審議会答申に示されている。そして、その基本理念の一つに「責任ある意思決定と実行を目指した組織運営の整備」が挙げられている。大学はこれまで学者の共同体だったが、大学改革を推進するためにも「知の経営体」に変わる必要がある。そして、01年の遠山プランでは、国立大学に「民間的発想の経営手法の導入」を求めた。営利企業と同じセンスで組織化しマネジメントを行えと言ったのである。
改革を目指すためには、営利企業の社長経験者を学長にしようという発想が出てきておかしくない。理事長が民間企業経験者の例は多いが、学長では、まだ珍しいのではないか。実は私もその珍しい例の一人なのである。私は小さいながら会社の社長を経験してから、大学教員になり、学長にさせられた。理事会側から経営のプロと思われたらしい。経営の原理原則とその実務に精通しているハズの人間が学長になって、大学をどう変えていくのか、「個性が輝く」競争力のある大学を作ることができるのか。民間的発想の経営手法が大学改革に通用するのか、その実験をやらされているのだ。
大学経営の難しさ
大学は非営利法人、従って、利益を挙げて株主に配当するという責任はない。営利法人としての会社とは、この点では大いに違っている。
しかし、営利、非営利を問わず事業を行っている法人である以上、事業を通じて収支が償っていることは絶対的に必要である。大学は教育サービスを提供する事業法人であるが、赤字が続けば事業の継続は不可能。このことは営利法人も非営利法人も同じである。つまり、経営という観点では、本質は同じ、社長も学長もやるべきことの基本は同じなのである。実際にそう感じている。
ところが、経営の難しさということになると、大学の方がはるかに難しい。あい対するマーケットという外部要因と組織風土や費用構造という内部要因が、通常の会社とまったく異なっているのだ。内部要因は改善が可能で、大学改革の大きな課題になっているが、大学のマーケットの持つ特殊性は変えようがない。
マーケットが読み難い
私立大学の場合、大学の収入の7割以上を学生の納める学費に頼っている。大学の最大の顧客は学生である。定員割れは一般に経営に必要な売上げを確保できていないことを意味する。定員割れになっている大学(4割に達しているそうだ)やそれに近い大学にとっては、学生数の確保が死活問題になる。定員割れは学力レベルに関係なく志願者が定員に満たないから起こるのである。
そこで多くの大学は学生募集にあの手この手の作戦を展開する。これは企業が行うマーティング活動と同じである。
ところが、学生確保のためのマーケットは年に1回しか開かない。来年度の売上げを決めるのは現在の1~3年生と来年度の新入生の数であるが、年間の売上げの約1/4を占める新入生数は前年度末にかけて行われる入学選抜にどれだけの入学希望者が集まるかによって決まってしまう。
売上げの実績が毎日、積み上がっていくビジネスであれば、売上げの動向を見ながら、マーケティング活動の方針の修正ができるのだが、学生募集では、年度末までジーッと待つしかない。戦略方針の見直しは年に1回しかできない。PDCAのマネジメントサイクルは年に1回しか回らないのである。これはマーケティングの実験がやり難いことを意味する。だから、学生募集に有効な戦略も戦術も立て難いのである。
マーケティングの基本はターゲットとする顧客に何をどのようにアピールするか、魅力をどう創出するかである。受験生から見た大学の魅力は大学のカテゴリー(ターゲットとする受験生グループ)によって異なる可能性がある。受験サービス機関が行う一般的な調査結果は少なくても私の大学の感覚とは合っていない。自分の大学にとって、受験生から見た魅力は何か、それぞれの大学にとってはもっとも知りたいところだが、これも年に1回、入学した学生から聞く以外によい手はない。マーケットが読めないのが最大の悩みだ。
教員と教授会
大学の経営の難しさの第二の要因は内部にある。その一つは肝心の教育サービスを担う教員が大学においては組織化されていないという事実である。高校までの教育では、検定教科書や指導要綱によって教育内容が標準化され、教育成果も進学や就職で目標の設定がしやすいので、教員もその条件下で相互に連携をとりながら組織的に活動することに慣れている。とこれが大学の教員はまったく違う。教員それぞれは大学という場を借りて、勝手に自分の店を出して、お客つまり学生は自分の好みで立ち寄ってひやかしたり買ったりする・・・極端に言えばこれが古典的な大学の風景だ(理工系や医学系はもう少しシステマティックだが)。
さらに、教学に関する大学としての意思決定は教授会が握っているが、決定は全会一致が原則という例があるとのこと。GPの選定を繰り返し受けて教育改革に熱心な大学として知られているところも、申請書は事務職員が中心になって作っていると聞いた。そして、教授会は概ね教育の改善に対して抵抗勢力になる・・・これが普通なのだと言われて、本当にびっくりした。教員の中には自分の個人的利害を第一に考えて、学生のことは二の次、これを正当化する屁理屈だけは上手い輩が結構いるという。某学長は大学を“愚者の楽園”と言ったが、そんな大学が結構あるらしい。
このような状態では、学長がリーダーシップを発揮しようもないし、一つの理念の下に進めなければならない教育の改革などできるはずはない。一つの戦略方針の下に大学の個性化を図ろうとしたら、教授会を改革し、経営体として教員を組織化するところから始めなければならないのだ。
もう一つ問題がある。費用構造が極めて硬直的なのだ。ほとんど固定費で占められていて、学生数の増減に比例する部分はないに等しい。学生の増減数に年間授業料を乗じた金額だけ損益は増減するシンプルな構造。さらに大学の損益計算が実に分かり難くできている。学校法人の会計ルールには損益の概念がないのだ。これも民間的発想の経営手法の導入の足を引っ張る。
国公立と私立
日本の大学システム(国全体の大学のあり様)はグローバルに見れば、かなり異質である。日本の大学教育は私立大学に大いに依存している。ヨーロッパの国々では基本的は国公立で大学は運営されている、だから、授業料はタダかそれに近い。
公立と私立が並存しているのはアメリカだが、これでも大分様子が違う。アメリカでは大学の数では私立が7割を占めるが、大学生の7割は公立大学に在学している。さらに、奨学金制度が充実しているから、授業料で学生が公立か私立かの選択に悩むことはないと言われている。
日本はどうか。国公立と私立の間には厳然とした学費の格差が存在する。国立大学は運営経費に占める学費の割合が2割程度。国立大学にとっては、残りの8割弱を負担してくれる文部科学省の方が学生よりはるかに大事なお客さんということになる。研究費も潤沢に与えられるから、研究水準も高くなるし優秀な研究者も集まる。
進学希望者から見れば、学費が安いことは大きな魅力になる。国公立大学は学費が私学の半分くらい(医学系ではもっと格差が大きい)で、しかも研究水準が高く有名な教授がいるのだから、マーケティング活動をしなくても、受験生が殺到する現象が実際に起こった。それが受験地獄なのだ。国公立大学の競争優位性は国などが丸抱えしてきたからで、決して国公立大学の経営努力の結果ではない。
マイケル・ポーターは競争戦略に3つのタイプがあると言った。コストリーダー、差別化、ニッチである。コスト・リーダーとは、値段の安さで市場競争に勝つというスタイル、100円ショップの戦略だ。アメリカ型の大量生産・大量販売方式はコスト・リーダー戦略の典型的なやり方である。日本の国公立大学は初からコスト・リーダーの上に質の高さを加えて、市場の25%を先取りしているのである。私学は残りの市場を差別化かニッチ戦略で競い合っている。私学で国公立と対等に渡り合えるのは特徴のある教育理念の下に差別化かニッチを追及し、それが校風となって社会の認知を得たところである。
アメリカにも日本と同じように公立と私立の対立構造はあるが、州立大学の運営経費に占める税金の投入は50%程度だそうだから、日本の国公立よりははるかに市場原理が働いている。そのような競争環境の下で、歴史のある私立大学は学問水準の高さで、州立大学は総合性と地域貢献で、小規模な私学は地域密着による特徴のある教育で、というような棲み分けが進んだと言われる。
アメリカでも、80年代に大学陶汰の時代があった。その中で差別化、ニッチ化が進んだと言われる。日本における国公立と私立の対極構造はアメリカに比べるともっと激しく、私立には厳しい。差別化もニッチもできない大学が生き残る道はない・・・「個性の輝く大学」を訴えた大学審議会答申はそのような問題認識から生まれたものである。
戦略構想カと組織力で
私立大学の経営は会社の経営よりはるかに難しい。その上に歴史が浅く特徴のない、あるいはそれがあっても認知度の低い私学の生き残り条件は大変に厳しい。こうした大学の学長は本当に大変だ。だが、なった以上はやるッキャない。やるべきことは経営の原理原則を徹底的に追求するしかない。そう覚悟すべきだ。
生き残るためには競争力を付けなければならない。そのためには改革が不可欠だ。改革はステップを踏みながら進めるプロジェクトである。先ず、受験生マーケットや他の大学の先行例などの情報データをできるだけ集めて分析し、仮説を立てて、それを元に徹底した論理思考と創造的発想によって戦略構想を練り上げることが第一。その中で意思決定と行動の判断基準でもっとも重要なこと、つまり戦略的要因をコンパクトな言葉で明示する。これ戦略。戦略構想力がなければ作れない。経営は運・鈍・根+勘ではない。「経営は論理の積み重ねだ」と言ったのは宅急便を開発したヤマト運輸元社長の小倉昌男氏。戦略構想力を鍛えるのに、文部科学省のGPやCOEへの申請は良い訓練になる。数百億規模の投資案件の発案書を作っていた頃のことを思い出す。科研費の申請などは大学院レベルの練習問題だろう。
次いでその戦略構想を実行する組織力を作り上げることである。戦略構想がしっかりとできて、それが教職員に浸透すれば組織力は自ずと出来ていくものある。リーダーシップというが、高圧的なやり方は改革には適していない。教職員一人ひとりが自律的に行動し、そのベクトルが戦略の方向に合っている状態が理想的なのだ。学長が指示をしないと動かない「指示待ち組織」では改革は進まない。
国は公正な競争環境を
しかし、日本全体の大学システムの改革には私学の経営努力だけでは限界がある。多くの大学はまだ経営体には変わっていないし、輝く個性を作るにも時間がかかる。私学の多くが急激な変化に対応できずに経営破綻が急増する事態となれば、社会的混乱が起こる可能性もある。陶汰だけが進んで個性が輝く大学は一向に出来てこないということになりかねない。
私企業と公企業がまともに市場競争をしているのは正規の学校教育だけ。その中で片や税金で負担、片や私的な負担という競争構造はどう考えても公正な競争とは言えまい。独禁法違反ではないのか。私学に通う学生の親が国公立への税負担と私学への学費の両方を払っているのも不公平である。
この構造を放置しておいて私学の経営努力だけで21世紀の社会のニーズに応えられる大学システム、個性ある大学が多様に存在し、競い合い、補い合う大学システムは出来るのだろうか。私学事業団は学生に迷惑をかけないことに主眼をおいた大学の破綻処理プロセスを提言したが、会社の再生・更生に比べると厚みがない。その前に国として大学改革に時間を与える政策的配慮が必要ではないのか。文部科学省の「国公私を通じた大学教育改革の支援」は大学改革を促す効果的な制度だが、もっと大規模に国公私を通じた競争の公正性を図るべきではないのか。
方法は簡単である。国公立への税金による運営交付金を思い切って減額し、学費を上げさせれば良い。その一方で奨学金の多様化と増額を図って、経済的理由で進学できない若者には十分な支援を行うべきである。
人材を育てる上で、ほとんど意味を持っていない過度の受験競争も改善される。初等中等教育の過程で働く力を養ってこられなかった若者弱者、将来のニート、フリーターそしてワーキング・プア候補者に大学でキャリアに繋がる教育を受ける機会も与えられる。国の財政負担も軽減する。良いことばかりではないか。私学の関係者からこのような意見がもっと強く出てしかるべきだと私は思うのだが。
長岡大学 Nagaoka University
〒940-0828 新潟県長岡市御山町 80-8
Tel:0258-39-1600 / Fax:0258-33-8792
info@nagaokauniv.ac.jp
【出典】 Nagaoka Univ.
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