潮路のとはずがたり雑記 **shioji's notes

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泣き童子

2016-06-08 19:14:00 | 本・小説
 宮部みゆき『泣き童子』(文藝春秋)を読みました。「三島屋変調百物語事三之続」というサブタイトルがあって、『あんじゅう 三島屋変調百物語事続』の続きのようです(そちらの感想はここ)。うむ、前の巻を読んでからもう五年ですか。

 以下、ネタバレもありますので未読の方はご注意。


 許婚者の不幸な死をきっかけに、叔父の営む三島屋に移り住むことになったおちか。その叔父の勧めで始めた百物語は今も続きます……というこのシリーズ。
 正直最近、宮部さんの本に昔のような勢いを感じなくなっていて、今回もどうかなと手を付けました。そして始めの二話ほどは『面白いけど普通だな』くらいの感想で読んでいたのですが、表題にもなっている三話目の『泣き童子』、これでがつんとやられました。時代物、妖しものでありつつ、読み終えてみればきちんとミステリ。いやいや、目が覚めたような心地でした。
 初出の掲載誌が違うためか『小雪舞う日の怪談語り』は、長くてちょっと毛色が違う感じで。ここだけ独立して読んでも楽しめる作りですね。
 なにより臨場感があったのが『まぐる笛』。ちょっと前にWikiを目にした百年ほど前のヒグマによる集団殺傷事件を思い出しました。最後の『節気顔』もいいお話で。

 ここまでヒロインの気持ちの整理は付きつつあるものの、まだまだ完全ではないので、四巻目もあると思っていいですかね? 楽しみです。

 話変わって。Amaの買い物がうまくいかない……と嘆いてましたが、なんとか欲しいものが揃いました。うむ、届くときはさくさくっと届くんですけどね。っていうか、日本の宅配システムって凄いわあ。
 でもまあ、その話はまた後日。

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