山恋風来坊

生業は植木屋。趣味は山歩き、無農薬有機栽培。この頃は古道を探求し、その道、峠、山を古人に思いをはせながら歩いている。

登山届・・・

2019-02-26 21:30:58 | Weblog
     社会とのかかわり、山に入るには登山届けを・・・・

     まずは、登山者名、年齢、・・・70歳と記入していた時、

     何かいけない事をしているような感覚をおぼえた、

     隠居の今、70歳。初めての不思議な感覚・・・

     社会に助けを求める事など不要なのではないか。



     先日訪れた出雲崎で見つけた、良寛の詩。

     70年は長かったのう、人の心にあきあきよ、雪降る夜は訪ねて来る人もいない、

     線香立てて、思い出に浸ることにしよう。(勝手な私の解釈)

     70歳になり、世間とのかかわりを薄くしてゆく年になったのだろうか。

     是非もなしと言っていた良寛。

     70歳になり、出雲崎の海を眺めながら諦めでも、孤独でもなく



     ただそこに「在る」という存在だけに近づいていたのだろう。

     明日を生きるには金が要るなどという隠居は

     穴が有ったら入りたい。     

友ありて・・

2019-02-25 17:48:24 | Weblog
      春めいた陽気にあせりを感じて友に会いに出かけた。

      八ヶ岳の黒百合ヒュッテの岳ちゃん。

      リュウマチになる前は正月には必ず山に登りながら、

      親交を深めてきた。病には勝てずにここ3年程は御無沙汰で、
   
      メールの付き合いだけだった。

      山に入るなら雪がなくては楽しみ半分と出かけた。

      八ヶ岳ブルーの空、



      陽気はすでに春。雪は解けて凍り、道はテカテカ、ひー怖いと登山口から

      アイゼン使用、山もブルーに生えて展望は360度。




       3年間の話は尽きないが、年が違ってもやはり友はとも、しっかりと親交をふかめてきた。



        一緒に歩いた山友は、あんたの独壇場でしょうというが・・・・

       黒百合の皆さん御世話になりました。

鏝絵・・・みよや

2019-02-23 20:01:10 | Weblog
    出雲崎は古くからの街で、佐渡の金の輸送ルートにあたり、

    江戸時代は天領に指定されてにぎわった。

    時代が下り、明治24年に石油の機械掘りが日本で初めて行われ、

    鉄道もひかれ、繁栄したという。この頃から大正にかけて建物には

    鏝絵が描かれた。

    鏝絵とは、漆喰を塗り上げた絵、左官さんの腕の見せ所だったという。



    泊まった宿「みよや」ではその鏝絵が国の有形文化財に指定されていた。



    外観だけでなく、部屋も大正レトロ。



    会議室のような大きな部屋だったが、中に立つと

    大正の時代にタイムスリップ・・・・

    古いもの、古い時代って、なんなのでしょう。

    

    

    

狛犬・・・

2019-02-22 18:13:34 | Weblog
   女将の話では、近くの石井神社には大国主が祭られているという。

   さらにこのあたりは砂鉄がとれ子供の頃、たたらの跡地で遊ぶと、

   足の裏に色がついたという。鉄、大国主、とくれば、出雲だ。

   良寛の生家は、佐渡の金山の関係から天領になっていた出雲崎の名主であり、

   廻船問屋橘屋の山本家で、この石井神社は橘屋の屋敷神(氏神)だという。

   そうすれば、良寛の御先祖は出雲出身だったかも知れない?!



   翌朝、高台にある石井神社に行ってみると、お尻を高く持ち上げた狛犬。

   構え獅子と言うらしいが、この形が出雲系の狛犬。

   話には聞いていたが、初めての出会いだった。

   出雲人の末裔が・・・沿岸の道で人が移るのだ―海道。

   出雲崎。

   旅をした芭蕉。庵を結んで、示寂した良寛。

   朝の荒波、そして佐渡。

   朝の海はいにしえのように荒波だった。







良寛・・・

2019-02-21 17:40:53 | Weblog
    世俗を嫌い、隠遁の生活を続けた良寛。

    地元出雲崎の名主の家に生まれた地元で出家。

    諸国行脚の末に、晩年は出雲崎に戻り、国上山(くがみやま)の寺

    国上寺(こくじょうじ)の五合庵で暮らした。

    土佐の草庵を尋ねた僧が中を覗くと良寛の姿はなく、「荘子」の書だけが置かれていたという。

    無為自然を求めた聖人に良寛も自分をうつしていたのだろう。

    書ばかりではない、歌も、そして何よりも生き様に惹かれる。

    善悪もなし、優劣もなし、生死もなし、・・・・




    近くの出雲崎油絵館で良寛さんが遊んでいた頃の手まり

    の復元を見せてもらった。芯はゼンマイの芽、

    床に落としても今のボールのようには弾まない。



    この旅でもう一つ発見があった。

    出雲崎の名前、島根の出雲と関係がと、宿の女将に尋ねると

    楽しい話が戻って来た。

    

    

出雲崎にて

2019-02-20 20:29:00 | Weblog
   出雲崎は雨に霞み、すぐ先に見えるはずの佐渡は霧の中。

   新潟ではこの季節には普通だという。

   海風が強く荒波が立つことが多いという出雲崎、良寛を訪ねて歩いてきた。

   この場所は芭蕉も句を呼んだところだ。

 

   
   「荒海や佐渡によこたふ天の川」

   こどもと手まり遊びに興じる良寛さん、僧になりながら、寺に入ることを拒否し

   小さな草庵で暮らし一生をおえた稀有な坊さんとして知られるが、この方の書がすばらしい。



   天上大風・・・子供に頼まれて凧に書き付けたものだという。

   この書にあいたくて良寛記念館に入り、どきどきしながら眺めたが、

   この軸の横に「複製」の文字が・・??

   えー良寛記念館でも複製?  本物は?
  
   真筆は、ある質屋さんの所有で貸金庫の中だという。 ふーん。

   複製でも本物でも違いなどわからぬだろうが、なぜか真筆を見たかった。

    

つなぐ・・・

2019-02-17 17:59:18 | Weblog
    昨日のスノシュウ観察会、冬なのにすでに緑になっているスミレを

    教えてもらった。スミレは春になってから芽を出すものと思っていたのに

    すでに、春を待たずに雪が解け地肌のでた場所で活動していた。



    少しでも光エネルギーが得れるとなると光合成を始めるという。

    うーんスミレは生きるためには休眠ばかりではなくチャンスを常にうかがって

    子孫をつないでいたのだ。



    大きなヤチダモに寄生していたヤドリギの種は

    納豆のように糸を引く。鳥が別の場所で糞をすると、うまいこと木にまつわり付くというわけらしい。

    そして新しい木に寄り添っって命をつなぐ。

    林の中では植物の種が芽を出し成長するには、

    林冠ギャップと言って高木の樹冠の割れ目が必要で

    ギャップができ太陽の光が入ることがそのポイントと言う。

    ギャップが出来るとまた新しい命が生まれというわけだ。

    自然は本当にうまく出来ていて、次々と多様な命をつないできたのだ。

    それが人間の活動でその流れにゆらぎが出始めた。

    利便性という名のエネルギーの過消費と廃熱。永遠という名の未分解人工物。

    開発という名の多様性の分断。そして直接に命を断ち切る原子力という浅知恵

    もう少し自然に寄り添った生き方に回帰する必要があるのではないか。

    雪の中に屹立する橅を見ながら考えた。

 
   

定例山行

2019-02-16 19:46:08 | Weblog
   山の会の定例山行は、趣向を変えてスノーシュウ 観察会。

   菅平の筑波大学山岳科学センターの田中健太先生(植物生態学)にお願いして、

   大学内の滝、大洞のブナ林を案内してもらった。

   専門の植物の話はもちろん、動物のトラッキングから地質の話までの説明を聞きながら

   雪の上を歩いて来た。



   大明神の滝はきれいに凍っていたのに、水の音も・・・芯では水が落ちているようだ。

   この寒の時期なのに・・・・

   続いて歩いた大洞のブナ林。



   上田にもこんなブナ林があるなんて初めての出会いだった。



   樹齢は300年と聞いた。よくぞ生きていてくれたと思わず感謝。

   ブナの幹には熊のつめ跡も・・・



   頭のボケ防止には刺激になりました。

   参加のみなさんお疲れ様、田中先生ありがとうございました。

   

    

ひえー寒い

2019-02-14 19:39:02 | Weblog
     寒い日は温泉へ

     雪あり、山あり、温泉ありで

     高峰温泉ランプの宿へ




     外は小雪が舞い、お風呂にはこんこんと湯があふれる。



     雪の降る日は何か気持ちが落ち着く、

     貧乏性の自分には仕事をしなくても、とがめられない

     安息日が安心して取れるから、ゆったりと休める。

     先月隠居の身になったのだから自由なはずだが・・・

     なかなかトラウマからは脱出できない。



     雪が舞う寒い空から鳥たちは餌場に集まってくる。

     コガラ、シジュウカラ、ゴジュウカラ、ヤマガラ、ホオジロ、カケス、ホシガラス、カワラヒワ、

     その上、今日はカラスまでやって来た。

     温泉に浸かり、ボーと外を眺め、湯船に体を伸ばす、至福のひと時を過ごした。

     

野鳥

2019-02-10 20:56:19 | Weblog
     雪も舞う時々は日も射す、冬の典型的な一日

     庭の餌箱にやってくるシジュウカラ、撒いたアワにやってくるスズメ。



     


     そんな鳥たちを眺めながら、昼寝。

     のどかな時間が流れる。

     見ていると、鳥たちは一日中集まって来ているわけではなく

     いなくなったかと思うと、またどこからか集まって来くるの繰り返し。

     同じ鳥たちが集まってくるのか、別の群が来るのかはわからないが、

     鳥たちはキョロキョロと首を動かし周りを気にしながら、餌を食べる。

     周りには猫をはじめいろんな外敵が狙っているからか気ぜわしい。

     こんなに気ぜわしく食べなくてもいいのにと外敵がいない私は考える。

     でもこの緊張感が生き生きと暮らす秘訣なのかとも思う。