2010.9.11 コットンクラブでの松浦亜弥コンサートライブ録音(その2)
前回アップの音源でのMCの後
2曲続けて歌が披露された(この流れはこのコンサートですべて同じ)
20100911 「dearest.」「ひとり」
その翌日のライブの歌唱はそれぞれ次の通り。
9/11の「ファンの録音」と9/12の「公式動画録音」とでは
録音状態が相当違うので単純な比較はできないが
自分の感覚としては
9/11の音源のほうが心地よく聴こえる。
ご存知のとおり
亜弥さんは、この時期
単純な発声だけで歌う段階を卒業していて
曲の流れ、曲想の高まりに応じて
強い声、弱い声、キツめの声、優しい声、
音符通りのリズムの声、音符を少しだけずらしたリズムでの声、
音程を正しく取った声、音程よりも少しだけ低く取った声、逆に少し高く取った声・・・等々
それこそ何十種類ものニュアンスに富んだ声を駆使して
歌っている。
ただし
美空ひばりのように(この方も無限のニュアンスに富んだ声を出せた)
そのニュアンスを強く押し出すタイプではないので
分からない人には分からない。
また、曲によって分かりやすい場合と(「部屋とYシャツと私」とか)
なかなか分かりにくい場合(「笑顔に涙」とか)があるので
それこそ、亜弥さんのファンであるかどうかで
そのあたりの聴き分けは違ってくる。
この9/11ライブの「dearest.」は
この音質で聴く限り
そういう声のニュアンスが実に鮮やかに聴き取れる。
声の伸びにしても
9/12ライブの出来を上回っているように思える。
9/12ライブの「dearest.」も
注意深く聴けば
いろいろな発声で歌いこなしているのが分かるが
今一つハッキリとは聴き取れない感じだ。
とはいえ
だから歌として9/11のほうがずっと素晴らしいか?となると
必ずしもそうでないのが
音楽という世界の不可思議なところだ。
9/12ライブでの歌唱は
9/11のそれよりもリラックスして歌えていて
それがこの「「dearest.」という曲想に
ふさわしいように思えるのである。
声質の聴き心地とは別に
歌唱そのものの聴き心地というものがあって
その点で
9/12の歌唱のほうが上回っているという印象だ。
(まあ、どちらも、他のアイドル系歌手では到底望めないレベルだけれど)
「ひとり」のほうも
ほぼ同じことが言える・・・のだが
こちらは
声質の美しさが際立っている9/11ライブのほうに
断然惹かれてしまう。
こんなに美しい伸びやかな声は
なかなか聴けるものではないだろう。
曲想から言っても
リラックスし切った9/12ライブの動画よりも
緊張のなかにも切ない感情が秘められた9/11ライブの声質のほうが
合っているように思う。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます