korou's Column

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松浦亜弥 最高のライブの1つ(その2)

2018-09-08 | 松浦亜弥

2010.9.11 コットンクラブでの松浦亜弥コンサートライブ録音(その2)

 

前回アップの音源でのMCの後

2曲続けて歌が披露された(この流れはこのコンサートですべて同じ)

 

20100911 「dearest.」「ひとり」

 

その翌日のライブの歌唱はそれぞれ次の通り。

「dearset.」(2010.9.12)

「ひとり」(2010.9.12)

 

9/11の「ファンの録音」と9/12の「公式動画録音」とでは

録音状態が相当違うので単純な比較はできないが

自分の感覚としては

9/11の音源のほうが心地よく聴こえる。

 

ご存知のとおり

亜弥さんは、この時期

単純な発声だけで歌う段階を卒業していて

曲の流れ、曲想の高まりに応じて

強い声、弱い声、キツめの声、優しい声、

音符通りのリズムの声、音符を少しだけずらしたリズムでの声、

音程を正しく取った声、音程よりも少しだけ低く取った声、逆に少し高く取った声・・・等々

それこそ何十種類ものニュアンスに富んだ声を駆使して

歌っている。

ただし

美空ひばりのように(この方も無限のニュアンスに富んだ声を出せた)

そのニュアンスを強く押し出すタイプではないので

分からない人には分からない。

また、曲によって分かりやすい場合と(「部屋とYシャツと私」とか)

なかなか分かりにくい場合(「笑顔に涙」とか)があるので

それこそ、亜弥さんのファンであるかどうかで

そのあたりの聴き分けは違ってくる。

 

この9/11ライブの「dearest.」は

この音質で聴く限り

そういう声のニュアンスが実に鮮やかに聴き取れる。

声の伸びにしても

9/12ライブの出来を上回っているように思える。

9/12ライブの「dearest.」も

注意深く聴けば

いろいろな発声で歌いこなしているのが分かるが

今一つハッキリとは聴き取れない感じだ。

 

とはいえ

だから歌として9/11のほうがずっと素晴らしいか?となると

必ずしもそうでないのが

音楽という世界の不可思議なところだ。

9/12ライブでの歌唱は

9/11のそれよりもリラックスして歌えていて

それがこの「「dearest.」という曲想に

ふさわしいように思えるのである。

声質の聴き心地とは別に

歌唱そのものの聴き心地というものがあって

その点で

9/12の歌唱のほうが上回っているという印象だ。

(まあ、どちらも、他のアイドル系歌手では到底望めないレベルだけれど)

 

「ひとり」のほうも

ほぼ同じことが言える・・・のだが

こちらは

声質の美しさが際立っている9/11ライブのほうに

断然惹かれてしまう。

こんなに美しい伸びやかな声は

なかなか聴けるものではないだろう。

曲想から言っても

リラックスし切った9/12ライブの動画よりも

緊張のなかにも切ない感情が秘められた9/11ライブの声質のほうが

合っているように思う。

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