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TANAKAHAN日々思った事を綴ってみたりして

誰が言い出した

2024-04-13 23:47:23 | Weblog

日本の民法では、子のいる夫婦が離婚する際には必ず片方を親権者にする事が定められている。昨今の日本では、離婚率の上昇に伴う親権争いも多い。その背景には、子へのDVを避ける為だったり、養育費を確保できる親に親権を持たせるという子の権利を守る理由があった。そういった中、世界的にはスタンダードと言われる共同親権について、衆議院で法案化が進められた。自民・公明・立憲・維新の4党が12日の衆議院法務委員会に法案を提出、採決の結果、賛成多数で可決された。

実際は単独親権か共同親権かの選択制となるらしいが、この法案は賛否が分かれている。離婚は大体が夫婦関係に問題があったからで、子に原因があるという話は聞かない。親権は子の権利を守る為に存在し、片方の親からDVや虐待を受けていたような事情があれば、共同親権を持たせない方が子の為であり、子にとってどちらが良いか簡単には判断できない。

そして、共同親権は離婚の場合のみに適用されるわけではなく、結婚していない場合にも適用される余地がある。例えば未婚の男性が女性を妊娠させて勝手に認知して(認知に母親や未成年の子の同意は不要)、裁判所に共同親権を申し立てると女性は逃げる事ができなくなる。また、子を引き取った親が再婚する場合、共同親権だと再婚相手が親権を得るには本来の親の許可が必要になったりと、悪用される場合が出てくる。さらに最悪な話をすると、不法滞在中の外国人が何らかの形で日本人女性を妊娠させて子が生まれた場合、共同親権を主張して日本国籍を取得しようとする事もあり得るかもしれない。

今回の法案は、そういった事情が充分に議論されないまま爆速で可決された。要するに、本法案のように議論も充分でないまま、国民に知られない場所でどんどん与党のごり押しで様々な法案が勝手に可決される事が恐ろしい。共同親権そのものの是非ではなく、法案化の進め方がヤバいという事が問題だと言える。

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