「生命力のない野菜」が、市場に出まわっている。
市場で売られている野菜には、少数の例外を除いて、そのほとんどに、「生命力がない」といってよいかもしれない。
「生命力のない野菜」とは、どのような野菜なのか。
その実例を挙げておこう。もうかれこれ、10年以上も前のことである。ある知人から、長ネギをもらったことがあった。
貰ったネギを、冷蔵庫に入れておいたまま、旅行にでかけ、およそ一月の長期旅行から戻ってきた。
調理しているうちに、ネギが必要になった。
「ああ、そうだ」と、冷蔵庫を探してみた。
あのネギが、見つからない。
おかしいなと思って、よく調べてみた。あのネギの置いてあったところに、かすかなシミみたいな跡だけが残っていた。あのネギは、トケテ無くなってしまったのである。
かって、有機栽培のネギを冷蔵庫に入れ忘れて、2ヶ月くらい海外旅行で留守をしたことがあった。
そのときのことを思い出した。あの有氣栽培のネギは、ヒカラビテはいたが、形は残っていた。
痕跡だけを残して、トケテなくなるネギ。
ヒカラビテてはいるが、姿かたちの残るネギ。
この違いは、いったい何んなのであろうか。
おそらく、トケテなくなったネギは、ネギとしての実質がない、いわゆる「水ぶくれ」であったに違いない。
冒頭で、「生命力のい野菜」の話しをした。まさに、このようなネギが、「水ぶくれの野菜」の例である。
「生命力のない」「水ぶくれの野菜」を食べていると、食べた人も、水ぶくれとなって生命力を弱めることになる。
(今回のブログは、佐々木健人先生の「有氣農法」と、前回に予告した。さきのネギの話は、次回に紹介する「有氣農法」への導入部をお考えいただきたい)