木曜は、ライトノベル愛を語ってます。今回は、令和5年の12月20日に発売されたばかりの『やり直し悪徳領主は反省しない!』です。
この作品、簡単に言ってしまうと悪徳領主のループ転生物です。このジャンルでは『ティアムーン帝国物語』が有名で、それに似た展開となってます。
主人公フラッド・ユーノ・フォーカスは悪徳領主として処刑されますが、その2年前にループ転生します。ここで『ティアムーン帝国物語』ですと、主人公は反省して、処刑されないよう色々と努力するのですが、本作の主人公フラッドは反省しません。「あれは冤罪だ。俺は悪くない」と言って、行動を改めようとはしないのです。
しかし、実のところフラッドは気のいいヤツで、相手の境遇が可哀想だともらい泣きしたり、人が死ぬのは見たくないと援助したり…行動を改めなくても、そんなに悪事を働いてはいません。「え、こいつ、全然『悪徳領主』じゃなくね?」と感じる事も多々あります。まぁ、これなら普通に生活していても断罪はされない感じです。
そして、悪役令嬢物や悪徳領主物では定番の「勘違い」により、フラッドは断罪からどんどん遠のいていきます。この辺りの展開は、『ティアムーン帝国物語』を彷彿とさせます。この手の勘違い展開が好きな方は、きっと本作も面白く読めると思います。
因みに、この作品は一応の大団円を迎えていますが、フラッドを巡る恋のさや当てやら、暗躍する謎の存在やらが残っており、続刊が出そうな雰囲気です。私個人としては、続刊の発行が楽しみです。
…と言う事で、この最終段落まで読んでくださった皆様、本当にありがとうございます。今日または明日、皆様が良い一日を過ごせるよう願ってます。