シア式ドロップス

方向性の無い超マイペースブログ。 缶ドロップみたいに色々なフレーバーをお楽しみくださいませ。

モジャ公

2008-12-28 19:52:13 | 漫画閲覧室
藤子・F・不二雄・著/モジャ公 (小学館コロコロ文庫 全2巻)

勝手に!大人にオススメ作品、第1位作品~~~!!!!! (適当になりすぎ…)

【あらすじ】
住んでいた星を飛び出した宇宙人モジャラとロボットのドンモ。家出仲間を見つけるために文化レベル0.3(低っ!)の地球に進入。そして悩みあり気な顔の空夫の調査を始める…。

先に紹介した2作品は主人公が中学生だったので、子供向けであっても、児童向けのジャンルではなかった。
しかしこの『モジャ公』は、一見は児童向けではある。
子供(?)だけで宇宙へ冒険…。チビッコの夢だねぇ~
だが、よくと読むと「映画だったら、PG-12指定」な作品じゃなかろうか?!

旅費が尽きてきて、旅の途中であったオットーというペテン師にのせられて、
生き甲斐のない不死の星・フェニックス星で「*****をやろう!(ネタバレにつき、伏せ字)」なんて話がある。
そのことによって、その星の人々は興奮の坩堝となるわけだが、
『T.Pぼん』の時に記した、“人間の本質”部分がチラと見える話。
チビッコ向けとしては、シュールすぎる感じが…。

この作品は昭和44年に描かれたものですが、
平成である、今の世の中を描いてるかのように思えます。

マインド・コントロールなのがあったり、新興宗教もどきがあったり…。
最初にたどりついた星は、生活の殆どがコンピューターに頼っていて、単純な計算が出来ない星…。
…ちょっとドキッとしますね~
そういった部分は、主人公の空夫にも…。
母親に怒られてる時に、「いやになっちゃうな 消えちまいたいな」ってつぶやく表情は妙に生々しい。
何か刺激を求めるために、弱いクセに乱暴者に突っかかってみたりして、
(F先生作品にありがちな)劣等生タイプなのですが、『ドラえもん』ののび太と違ったタイプで、リアリティのあるキャラクターです。

F先生は『21エモン』の続きを描きたいと思って、「楽しんで描いた」ようです。
でも、連載当時の評価はそれほどでも…だったようですが、
今読んでみると、本当にすごい作品。
この作品は子供向けじゃない。完全に大人向けだ!!
コロコロ文庫じゃなくって、小学館(漫画)文庫で出してほしかった…。

ギャグも他の作品にはみられない部分があります。
「作者はおかしいんだ!」「少しでも 人気を取ろうと思って」とクレームをつける台詞があったりして。(笑っちゃうんだよな~。この部分)
本当にF先生は楽しんで描いていたんだな~って思いますね

1995年より、テレビ東京系でアニメ化。
福島じゃ放映されてなかったので、未見なのですが、
モジャラの仲間がいたりして…どうやら原作とは別物のようです。