ザッピング受験生の日記~権藤権藤雨権藤~

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気になった都市伝説 その7

2006年04月12日 20時48分38秒 | 都市伝説
「忠実な猟犬 」





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ミシガンに住む男が、クリスマスに3万ドルする新型チェロキー・ジープを買った。見せびらかそうと行きつけのバーに出かけ、仲間5人と何杯かビールを引っかけているうちに、試乗を兼ねてカモ撃ちに出かけようと言うことになった。男達は犬と銃、おとりのデコイ、それに勿論ビールをチェロキーに積み込み、近くの湖に出かけた。
冬の真っ最中、湖は当然凍っている。ミシガンでは当たり前のやり方として凍った湖面に車を進め、そこで男達はデコイを浮かべてカモを呼ぶための水面を作ることになった。ダイナマイトで氷を割るというのは、多少合法性の問題はありつつも、ミシガンでは当たり前のやり方だ。仲間の一人が持ってきていたダイナマイトと20秒の導火線でそれをやる事となったが、安全に事を進めるにはどうするか、と言う点で少し問題が残った。
自分たちのいる湖面が割れないように、爆発地点は遠くである必要がある。導火線に火をつけてから走って逃げるには、氷の上は滑りやすくて危ない。導火線に火をつけて思いっきり遠くまで投げる、というのがビール浸りの男達が出した結論だった。ジープの持ち主がその栄誉ある役を果たすこととなり、男はちょっと離れた位置で導火線に火をつけ、素晴らしい投擲を披露した。
その時、一行の中の別種生物がこの男の動きに目を留め、本能的決断をするに至った。そう、彼らはビールと銃と、そして犬をジープに乗せてきていた。よく訓練されたラブラドール・レトリバーが男達と一緒にいたのだ。短い棒のようなものが主人の手から投げられたのをみて、犬は必死にそれを追い始めた。
男達はあわててやめろと叫んだが、犬には判るはずもない。レトリバー犬は誇らしげに、導火線がくすぶるダイナマイトをくわえ、声を限りに叫んでいる男達の所へ早足で帰り始めた。ジープの持ち主はやむなく、銃を掴み犬にむけて撃った。犬は撃たれながらも、なお主人の所に帰ろうとしたので、男はさらに撃った。犬は主人が気が狂ったと思い、身を守る物の下にとにかく隠れようとし、近くにあった唯一の身を守る物、チェロキー・ジープの下に這い込んだ。ドカン!ジープと犬はバラバラになり、氷が割れて現れた湖面に沈んでいった。
ジープの持ち主は、保険会社に保険金を請求したが、車を凍った湖面に止め爆発物によって沈めた、という二重の違法行為に対して支給はできない、という当然の決定がなされた。持ち主は未だに月400ドルのローンを湖の中のジープに支払っているという。
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動物好きの人には我慢ならない内容だが、例のダーウイン大賞が選ぶような話なので、致し方ないとお許しあれ。この話は、第二次大戦中、ソ連軍が押し寄せるドイツ機甲部隊に対抗するため、「犬爆弾」というのを考えた、という実話とはとても思えない話を思い起こさせる。ソ連軍は爆弾をくくりつけた犬を戦車の下に潜り込ませるように訓練したのだが、自軍の戦車を訓練台にしたため、戦場では犬たちが全部ソ連軍戦車を道連れに自爆してしまうのだ。なぜ実話ではないと思うかと言えば、猟の獲物を取ってこさせるような仕事ならいざ知らず、あまりにも不確定要素の多い犬の気まぐれにまかせることに、兵器としての有効性があるとは思えないからだ。長期の訓練、マンパワーの必要性、その上敵味方の識別も怪しい兵器ではちょっと困る。(まあ核兵器なんか敵も味方もなく破壊するのだから、兵器に「合理性」求めるのはナシかも)
似たような話ではアメリカ軍(旧日本軍だったかな?)が空襲で効率的に人家を破壊するために「コウモリ爆弾」と言うのを考えた、と言うのがある。爆弾をくくりつけたコウモリを敵都市の上空で放し、人家の軒先で爆発させる、と言うものだ。しかし、人家の軒先にコウモリがぶら下がってる所など見た人はいますかね?みんな森の奥にでもいってしまうんではなかろうか。これにも何かオチがあったような気がするが記憶がはっきりしない。
また男達がアリゾナの砂漠で酒を飲み、ウサギにダイナマイトをくくりつけて遊んでいたら、そのうちの一匹のウサギが自分たちの車の下に潜り込んで復讐されると言う小話もある。たしか"KAMIKAZE Rabbit"という題が付いていた。これをかなりソフトにしたヴァージョンと考えられるもので、やはり砂漠で酒を飲んでいた男が、周りの大きなサボテンにダイナマイトを投げつけて遊んでいて、特大のサボテンの下敷きになる、と言うのもある。
基本的にこれらはすべて、人間の気の利いた(と勝手に考えている)思いつきが、人間が完全にコントロールしていると信じている自然の論理によってしっぺ返しをくらう、と言うパターンの内容だ。これらは皆、初めから「愚行」の代表といえる酔っぱらいやまぬけな軍隊を主人公にしている。また聞き手が当然そこに落ち着いていくと予想される所に話を進める、口述を前提にした展開を持っている。初めの話も原文では話を進める上でのタメとか、語呂とかを意識しているのだが、それを充分表現する翻訳力がないのが残念
口述、と言うのは論理的展開の不十分なところを、語り口のおもしろさだけで引っ張って代償できる側面があって、都市伝説が成立する過程で必要不可欠な条件になっている。すでにお馴染みの話でも、生きた言葉で語られる限り、何度でも楽しめるものとなる。あ、それ聞いたぞ、と思いながらも、語る者と聞く者とがそれぞれに期待している聞かせどころと聞きどころをなれ合いながら楽しむこと、言葉を換えれば共通感覚の確認(ひいては集団意識の強化)が、オリジナリティがないがゆえの展開で可能となるのだろう。(2000/01/14)
このネタに関しては、多くの人から類縁の話があることを教えていただいた。また、軍事作戦で「犬爆弾」が使われたのは事実である、という指摘もいただいた。私が独自に集めた話としては、晋仏戦争のころ、フランス軍が犬をソーセージ好きに訓練して、爆弾をつけてドイツ陣地に放つ、というものがあった。もちろん、オチは全くおなじである。また、上の「ジープと犬」の小話が載せてあるDarwin Awardのサイトでは、この話が19世紀末から今世紀初頭にかけて活動したオーストラリアの小説家、ヘンリー・ローソンの短編" The Loaded Dog"にも原型があることが明記されている。なお、この短編は筒井康隆の「短編小説講義」(岩波新書)で、筒井自身の訳を読むことが出来る。





海軍だとイルカバクダンとかありますからねぇ

犬といったら



こいつに勝てるものはいませんね。

パトラッシュにだって負けません(○´ω`○)b

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