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繁浩太郎の自動車と世の中ブログ(新)

モータージャーナリストとブランドコンサルタントの両方の眼で、自動車と社会をしっかりと見ていきます。

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2015-08-26 18:54:38 | 日記
クルマが売れなくなる理由

昨日のResponseに、「アルファロメオ、「GTV」を2018年に復活!?」という記事がありました。
私は、勿論アルファロメオ好き、大好きです。特にデザイン、スタイリング。
アルファロメオのデザインは勿論最高ですが、総じてやはりイタ車は良いですね。人間の生きる情熱を感じます。


乗ってみたいとは思いますが、買うトコまではいかない。
何故か? 
品質が理由ではありませんよ、最近イタ車も良くなってきたと聞きます。
それは「新しく無い」のです。

そこには、「その時代を引っ張るデザイン・スタイリングがあるだけ。」
つまり、「うわべのファッション的なものがあるだけ。」と感じてしまいます。

ハードで特に走行系の技術での進化が少しずつはしているのでしょうが「クルマの楽しさという形」で、感じられません。
何が言いたいかというと、「クルマ本来の楽しさ、魅力の進化」が、もうここ何十年も無いということなんです。

実は、ハードの走行系技術・性能は進化していますが日本ではその性能は殆ど享受できません。
高速道路でも100km/hがMax、渋滞、信号だらけの一般道路、の日本では走行の価値観はハンドリングやブレーキ、アクセル等の操作系の「フィール」「感触、感覚」、さらに操作に対するクルマの反応の「フィール」「感触、感覚」、という本来のクルマのハード性能と異なる「オタクなトコ」しか魅力を感じられません。
後は、デザインというファッション的な魅力ですね。
その後は単に「このブランドに乗ってる俺」的な魅力。

だから、日本人の車選びは「デザイン・スタイリング」中心というクルマの魅力の一部分しかなくなり、「クルマの魅力全体」を感じ取れないので、「クルマは時代から置いて行かれ」「一部の魅力でしか訴求できない、欠けた魅力の商品」なのではないかと思うのです。

クルマの魅力はスピードです。「高速移動を快適で安全に」

ただ、そのスピードも、アウトバーンのあるドイツでも、もう一般のドライバーが出せる限界を超えています。
だから、クルマにリミッターを付け、アウトバーンにも速度制限があり、無制限の部分は少なくなってきています。
メルセデスAMG GTなんて、すごいハード進化と思いますが、300km/hなんて「誰が出すの?」的な、人は置いて行かれて「クルマだけの進化」になってしまっているのではないでしょうか?



このクルマの魅力は、「ポテンシャル」なんですね。そこに魅力を感じて買ってくれれば良いじゃないか、実際はユーザーが実感出来ない、楽しめない、性能でもそれは「ポテンシャル」で良いじゃないか、という考え方ですね。
(ゴルフは下手だけど、お金持ち・・という人が買う、高性能クラブと同じかな? 笑。)

私が言いたいのは、勿論それでも良いですが、その魅力はそのクルマの一部分で、全体の魅力を体感できない商品って? 又それを買うということって・・・なんだ?
と思うのです。

だから、クルマは時代についていけてない、遅れた、過去の商品になってきているのではないかと思うのです。
このように、クルマ商品は今や、それ自体が持っていたはずの魅力の一部で勝負しているだけなのです。

よって、クルマが「自動運転化」していくのは、自明の理と私は思っています。

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