繁浩太郎の自動車と世の中ブログ(新)

モータージャーナリストとブランドコンサルタントの両方の眼で、自動車と社会をしっかりと見ていきます。

自動運転時代に向けて

2016-08-25 16:12:04 | 日記

自動運転で大切なこと・・・。

今年5月、米フロリダ州の高速道路で、自動運転モードで走っていたテスラのモデルSに事故が起きた。運転者は亡くなった。

勿論、テスラは「運転の責任は運転手に」と強調している。

ただ、現地で「自動運転(Autopilot)」といってクルマを売っている事実もある。チョット厄介な話かもしれない。

 

日本でも、「自動ブレーキ」というものが売られている。

ただ、メーカーによってその名前から機能まで様々だ。

 

「アクア」の自動ブレーキの名称は「プリクラッシュセーフティシステム」。

時速約10~80kmで、自動でブレーキが作動する。

「ノート」の自動ブレーキの名称は「エマージェンシーブレーキ」。

時速約10~80kmで、自動でブレーキが作動する。トヨタと一緒。

また、歩行者とぶつかりそうになったとき、時速60km未満ならブレーキが作動するらしい。

「フィット」の自動ブレーキの名称は「シティブレーキアクティブシステム」。

時速5~30kmで、自動でブレーキが作動する。

「インプレッサ」の自動ブレーキの名称は「プリクラッシュブレーキ」。

「前方車両との速度差が50km以下のときに作動する」。

歩行者とぶつかりそうになったとき、速度差が35km以下なら作動するらしい。

 

まだまだあるが、伝えたい事はその名前も機能も各社マチマチだということだ。

クルマを買い換えたり、一家で複数台保有していてお互い乗り換えたりする時は要注意なのだ。

 

多分、ユーザーはどの車のブレーキ機能も「自動ブレーキ」という一つの言葉で認識していると思う。

大切な機能のブレーキに関して、これだけの認識では、事故が起きるのではないかと不安になる。

また、話が変わるがHEVの場合も「燃費の良い、流行りのクルマ」位の認識かもしれない。「今買うならHEVでしょ」みたいな。

「ユーザーは素人だから仕方ない」という人もおられると思う。事実ユーザーは素人が多いと思う。

しかし、日本人は意外と機能的なモノを買う時でも、深く考えず、追求せず、ノリで買ってしまうことが多いのではないだろうか?

日本では、品質の良いのが当たり前になっていて、クルマを買ってタイヤが取れることもなく、その構造まで確認する必要は確かになくなった。

高価なダイヤの指輪もよく見ると小さい爪で引っかかっているだけだが、そこまで確認して指輪を買う人も殆ど居ないと思う。中国製なら確認するかもしれない。 

確かに各車の「自動ブレーキ」の名前や機能は、ブレーキという安全の要であるにも関わらず分かりにくい。

セールスマンはキチンと説明しているのだろうか? 説明していても、ユーザーが受け流してしまう場合もあるかと思う。

 

何故こんなに、各車の「自動ブレーキ」の名前や機能はバラバラなのか。

それは、ブレーキに対する各カーメーカーの安全思想が異なり、使うハードが異なり、さらに訴訟に対する考え方も異なり、結果性能や名前が異なるのである。

全てのカーメーカーは真摯にユーザーのためを思い「自動ブレーキ」をつくつているのは間違いないのだが。

 

私は、ユーザーが理解、注意するしかないと思う。

ユーザーにわかりにくいから、製造者責任とするのは、おかしい。

ユーザーは自動車運転免許証を持って運転する。運転するなら、法規の改正やクルマのハード、ソフトの変更も勉強して理解する責任がある。

自動車教習所でも公の運転免許証の試験でも、法規と構造は実技と同様に行われる。

「自動ブレーキ」のことは、今なら、ネットでいくらでも調べられる。ネットが使えない人は、本やクルマのセールスマンに聞けば良いのだ。

当然、セールスマンは売ることだけでなく、キチンと自分の売るクルマをユーザーに使ってもらうために、説明すべきだ。

 

これは、電子レンジをドライヤー代わりにと猫を入れて、亡くならせてしまい、メーカーを訴えた逸話に近い。(本当の話ではないと思うが、訴訟の逸話として聞いたことがある)

住宅の場合は、購入者に免許証はなく、販売側が持っていて重要事項として、売買時に説明する。

 

HEVやP-HEV,FCV・・なども含めて、クルマの機能をユーザーはもっと勉強すべきと思う。

これから、ITやAIの進化で益々クルマの機能は進む。

自動運転にしても一気に自動運転まで行けば良いがそれまでに段階がある。

クルマの機能が大きく変わる時期を迎えた。

ユーザーは自分の為にも、また日本の自動車産業の足を引っ張らないためにも、勉強したいものだ。

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スポーツカーは「狭いが深い商品」がいい

2016-08-19 11:17:15 | 日記

以下のURLは「オートプルーブ」という、クルマ好きのサイトですが、そこにスポーツカーの事を書かせていただきました。

http://car.autoprove.net/2016/08/30249/

 

まずは、これを読んで欲しいですが・・・、これからの時代は、「狭いが深い商品」が良い。

と言いたくて書きました。

 

特に、スポーツカーは、若者狙いや企業ブランドの象徴など、カーメーカーの都合から造られているのが現状と思うのです。

本当に、スポーツカーは楽しい乗り物で、顧客にこの楽しさを味わって欲しいという想いで造られないと、ジリ貧になると思うのです。

今でも、スポーツカーは殆ど売れていませんが。

つまり、スポーツカーなのに、少しでも投資を少なくとか数の売れるように等、事業性自体を考えるのは悪いことではありませんが、それが商品に出てしまうことがダメだと思うのです。

 

スポーツカー顧客の本質価値観を捉まえることが大切です。

 

「スポーツカー顧客の本質価値観」を捉まえるには、キチンとしたマーケティングが必要です。想像や主観では間違います。

(「キチンとしたマーケティング」のやり方は私に任せて下さい。・・・営業です。笑)

特に、カーメーカーは過去に作れば売れる時代を長く、印象強く経験しています。

 

そんな中で、一つ言えるのはクルマ以外の商品をみると、万人向けは価格競争になっており、いわゆるシロモノ化、コモディティ化しており、逆にその商品領域に詳しい一部の顧客に向けての商品にヒットが結構見られます。

 

喫茶店の中では「スタバ」。

音楽界では「AKB」。

家電業界では「炊飯器」。

 

しかし、メーカーには、その産業構造上の「投資コスト」という呪縛があります。

ファブレス・メーカーもありますが、だいたいは自前の工場を持って、その敷地から生産設備、操業コスト、人件費等など、商品を作り、販売して代金回収までの時間差分のコストは、メーカーのリスクです。

どうしても「必ず売れる」というのが大切になります。

 

だから、「必ず売れる」から出られないメーカーは、シロモノ化、コモディティ化した商品になっていき価格競争になります。

 

そんな中で、顧客や世の中の変化を良く見て将来こうなっていくだろうという確信を持つ事ができるメーカーは、それにそって比較的リスク少なく、商品開発出来ます。

 

簡単に言うと、シロモノ・コモディティ化した商品で、コスト競争で勝ち抜く企業としてやっていくのか、世の中に提案する商品で、勝ち抜く企業としてやっていくのか、これは社長が決めればいいことです。

 

ココで言いたいのは、スポーツカー商品は後者だと言うことです。

だから、顧客価値観や世の中トレンドを捉えて提案できるコンセプト商品にすることが必要なのです。

 

形は違ってもコンセプトがどれかと似たような商品、前にあったような商品では、ダメなんです。

顧客がこういうのが欲しかったと言うような、新しいコンセプトでないと。

ロードスターは、86は、S660は・・・新しいコンセプトでしょうか?

 

その為には、今一番カーメーカーがわかっていても、気づいていないと思われるのが、SNSを中心とした顧客とのコミュニケーションの変化です。

テレビコマーシャルなんて、費用対効果はどうなのでしょうか?

また、DMやチラシなど。

 

SNSを中心とした顧客とのコミュニケーションのやり方をうまく創造し使えば、「数の出る万人向け」でなく「狭いが深い商品」でも、イヤその方が、結果数が出ることが期待できるのではと思います。

 

 

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ソニーに見る「普遍的価値」と「万物流転価値」。

2016-08-18 12:36:05 | 日記

今回は、クルマから少し離れて、今思うところを書いてみたいと思います。

ソニーの事をソニーOBにインタビューし「オレの愛したソニー」として日経ビジネスON LINEで記事になっている。興味深く読ませてもらいました。

 その時々のソニーの中心になったOB達は、口をそろえて、当時は、近くに存在した創業者やその愛弟子と彼らの想いにも近く、ソニーと一体感をもって、様々な商品を「寝食を忘れて」みんなで産み出し、お客さんに喜んでもらい、それは成功となり、結果会社を大きくしたという。

ソニーOBの方々のやったことは、結果会社を発展させ、大きくすることにつながり、素晴らしい事だったと思う。

一方で、ソニーのOBの方々の話は、媒体の編集方針(世の中に発信したいこと)にそって、質問され発言させられ、さらにその方向でまとめられているのかもしれないとも想像してしまった。

 

世の中には「普遍的価値」と「万物流転価値」と相反する価値が存在する。

「普遍的価値」=時代が変わっても、変わらない価値観。

その企業の存在価値、コンセプトみたいなものから、何でその企業があるのか?世の中に何でお役にたてるのか?まで。

「万物流転価値」=何事も時代とともに変わっていくという価値観。

どちらも、人の生き方、姿勢など「人」に根ざしている。

(詳しくは、また今度・・・)

 

しかし、ソニーのOBの方々は、自分達の「良かった時代」に「普遍的価値」と「万物流転価値」などという、企業活動は勿論、人の生きて行く本質的な事を議論したり考えたりしたのだろうか?

単に、時代をリードする商品だけを創造していたのだろうか?

もっと言うと、「次はこれだ。この時代だ」と「万物流転価値」は追い求めたが、「普遍的価値」をソニーの体質に織り込まなかったのではないかと、考えてしまう。

 

こじつけっぽいが、世の中で「ソニータイマー」と言われるということは「品質が良くなかった」事を意味しており、

(事実、私はウォークマンの故障で泣かされ、三機種も次々と購入したが、とうとう最後は娘の言うことを聞いて、パナソニックにした。)

これはソニー製品を使う顧客の事を本気で考えていなかったのではないかと考えてしまう。

メーカーの普遍的価値の中で「品質」は基本的で大きな価値の一つだ。

これを企業内で、従業員の間で共有できていれば、商品は様々に変化しても「ソニーの本質」は守られ、お金だけで事業を切り分けたりでなく、それにそって事業推進できたように思う。

例えば、アイボなどは切られなかったと思う。

 

つまり、ソニーにおいては「普遍的価値」と「万物流転価値」という相反する両輪がうまく回っていなかったことが、ソニーを語る上で大切なことではないかと思ったのです。

 

また、ソニーを語る上で「万物流転価値」からみて、それは取り組む事業領域の変化も現象としては出てくるが、本質的には顧客の価値観がめぐるということです。

 

私は、今は「大量生産大量販売」の時代が終わり、同時に「大衆」の時代も終わり、「個」中心の「狭いが深い価値観」の時代に入ったと思っています。

 

今回の、小池都知事誕生の選挙運動を見てもそれがわかると思います。

増田さんは、旧態依然の「大量生産大量販売」の時代の選挙活動だった。つまり、都議会を牛耳っているドンを含め、自民党の推薦を受ける大きな支持基盤、つまり誰が見ても「大きな船」に乗った。

しかし、「大きな船」と思っていたそれは「泥舟」だった。

(昔話のカチカチ山の泥舟の話は怖かった記憶がある。笑)

 

顧客、つまり都民(国民)「個」の気持ちは、政治不信。

政治は所詮私達のわからない世界。

最低線の「法律を守っているから私は悪いことはしていない」と堂々と言う大きな船にのった政治家はズレている。

 

小池都知事が、こういう顧客ニーズを掴んでいたかどうかはわからないが・・・、

都民(国民)それぞれの既存政治に対する深い不信が背景にある中で、自民党にいじわるされたり、厚化粧と言われたり、都民(国民)にとってはそういう政治と政治家が嫌と感じていた中なので、「小池指示」派でなくとも「政治不信」派として、自然と小池都知事側についた。

さらに小池都知事は「ミドリ」で都民・顧客との一体感を増した。

少しでも、マーケティングに関わっている方々は、選挙結果を待つまでもなく、小池都知事の勝利を疑ってなかったと思う。

 

今の顧客は、大量生産大量販売の価値観に飽き飽きしている。

政治も、モノも、サービスも・・・「わかる、あなただけに・・これを・・」狭いが深い価値観がキー。

 

このように見てくると、世の中の「普遍的価値」と「万物流転価値」という相反する価値を、どう捉えて企業経営や様々なことに反映していくかは、非常に大切なことと思うのです。

 

 

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「私の愛車遍歴」第12回  インテグラ

2016-08-12 17:54:04 | 日記

実は、なぜインテグラを買ったのか? 実は思い出せなくて・・。書いている間に思い出すかもしれないので、とりあえず書き始めます。

 

インテグラは、クイント・インテグラと言っていた世代があったと思いますが(リトラヘッドライト)、その後の「カッコインテグラ」VTECのついたやつ、それから私の乗ったウーパールーパー・インテグラ(自分てそう呼んでた)になり、その後も続きましたが、ディスコンされています。

買ったのはこの色でしたが、写真は一枚も残っていないので、サイトから拝借しました。

 

仕事の話になりますが「カッコインテグラ」の外装PL(プロジェクトリーダー)を担当しました。

「カッコインテグラ」はとにかくスマートにカッよく作りたいとなり、3D,4D共に「サッシュレス・ドア」としました。

外装にはドアも入ってましたので担当になりました。また、大きくてしかも深曲げのテールゲート・ガラスにつくモールをガラスと一体成型する(MAW(Module Assy Window))という、中々チャレンジングなこともしました。

この、サッシュレス・ドアと+ MAWには苦労しました。いや、正確に言うと、実際に苦労したのは、サッシュレス担当設計者とガラスやドアシールなどのメーカーさんでした。今ではサッシュレスドアは、パワーウインドでドア開閉時にはガラスがチョット下がるようになっていて、閉じるとガラスが上にあがり、きっちりとロックされるような形でシールされるようになっています。

しかし、当時はこの技術がなく(マニアルウインドもあった)、ドアガラスの剛性だけでシールする構造だったのです。剛性あげるったって、元々サッシュレスでガラスを支えるサッシュがないわけですら、グラグラしますよこれは・・・。笑。


先に書いたようにこのクルマはVTECを最初に積んだクルマでもあり、開発チームとして相当気合の入ったモデルでした。

 結果、私が言うのもですが、みんなで頑張って開発した結果、デザインも性能も非常に良い車が出来て、販売も好調でした。


このインテグラはメディア向け試乗会を箱根でやりました。

私も当然駆けつけます。そのころ、私は以前に紹介したビートルにのっていまして、開発拠点が宇都宮郊外でしたので、私も宇都宮に住んでいて、宇都宮から高速を走って行きました。

夏ではなく、確か4月か5月でしたが足柄サービスエリア手前から渋滞し「オーバーヒート」。まぁキャブレターで吹く前にガソリンが気化してしまう形でエンスト。

なんとか、路肩に停めて10〜15分くらい待つと、またエンジンはかかり、それでなんとか遅刻せずに試乗会場に入ることができました。

先輩の多い中で、決して遅刻は出来ないので、助かりました。

また会場では、真っ赤なローダウンなど改造しまくりのビートルでしたから、試乗会にこられるお客さんに見られるとマズイかな?と気をきかせて、目立たないとこに置いたのを覚えています。

 

買った、ウーパールーパー・インテグラは、社員の知り合いの息子さんが乗っておられたものを、譲っていただきました。

ウーパールーパー・インテグラが発売されたのは93年で、生存したのは95年までの二年間のみでした。つまり、評判が良くなかったのかな?

私は、変わっていて好きでしたが・・・。

私が買ったのは2001年くらいで、確か94年のモデルですから、7年オチという事になりますね。

MT車でしたので、よく走りました。

又何より、MGからの乗り換えでしたから、その乗り心地の良さや、エアコン、パワーウインドなど、改めて車の進化を感心したのを思い出します。

 

そうそう、買い換えた理由は、MGのデフがガツンガツン言い出したからだったかもしれません。走りに支障はなかったのですが。ホンネはMGに疲れていたのかもしれませんね。

 

このウーパールーパー・インテグラを買って、オーディオで当時流行りの「サブウーハー」のデカイのをつけたのを思い出しました。ドカンドカンというヤツです。

大学時代に、ロックバンドのベースを弾いていたので、大きい音には慣れていましたが、テールゲートのロックが壊れるのでは?というくらいの音圧でした。

・・・私も若かった。

若いころのロックのCDをガンガン聞いて通勤していました。

 

それで、一年位経った頃、つまり2002年くらいに、デルソルを買いませんか?

という話を唐突に言われ、しかも「ある理由があって」デルソルに買い換えたのです。

ここは、よく覚えています。

 

次回の13回は、いよいよ、CRX-デル・ソルになります。

 

 

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FCVは末端、本質議論が大切。

2016-08-09 11:48:14 | 日記

今回は、チト長くなりますが、私なりのFCV論を書きたいと思いました。

 

■FCVに飛びついた政府

FCVは水素を燃料に走行し、二酸化炭素(CO2)などを排出しないことから「究極のエコカ ー」と呼ばれ、地球温暖化防止やエネルギー対策として期待されている。

自動車大手は、CAFÉやZEV法など70年代のエミッション規制を思い出すような厳しい規制を目の当たりにして、FCVの研究開発を加速している。

アベノミクスの三本の矢は「大胆な金融緩和」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」だが、この成長戦略の中では、クリーンで経済的なエネルギー需給の実現が大きな柱となっており、FCVに目をつけた。FCVの市場投入を本格化することを踏まえ、補助金や税制優遇など後押しを実施している。

FCVの技術者から見れば、まだまだ研究段階のものが、「将来の矢」を探していた政府から目をつけられ、また社内でも先進技術イメージで他社を引き離して良いブランドイメージが作れて量産車の販売につながる、また補助金も出るので販売台数が期待できFCV研究の投資の回収も早く出来るかもしれない、等など、いわゆる「FCV一人歩き」的な状況になっていると思う。

現実的に政府の後押しのもと、2014年末にトヨタが世界初の一般向け燃料電池車「MIRAI(ミライ)」を発売。 

基本的に世の中にためになるモノで、お客さんが欲しいと思うモノだが時期尚早で価格が高くて買えないモノは、当初税金面などの後押しをして、お客さんもこれなら買おうと数が出て、メーカーは量産体制に入り安くなる。インフラもそんなに数が出るなら投資効率OKとなり充実する。

つまり、的確に将来のあるべき姿を見据え上で、税金投入して後押しするのは正しいことだ。

残念ながら、FCVは「的確に将来のあるべき姿」かもしれないが、問題は技術進化とのリンクだ。

例えば「宇宙旅行」なども「的確に将来のあるべき姿」だが技術がおいついていない。そういうものに、税金投入して後押しするのか? やはり、ある程度見えないとね。

 

■FCVは何がダメか

FCV最大の商品課題は、クルマのパッケージ効率が大幅に落ちることだ。

HEVでもパッケージ効率は落ちたが、元々あまり使わないのに無用に大きかったリヤトランク部分をいじめて成立させているために、ユーザーの被害レベルは小さかった。

しかし、FCVはあまりにもユーザー被害が大きい。

ホンダのFCXクラリティはユーザーがそう感じないように5人乗りとしているが、トヨタのFCXミライは気にせず4人乗りだ。

 

最も基本的なことは、ユーザーがFCVを「欲しい」と思ってないことにある。鶏卵の関係の水素スタンドの事もあるが、基本的に今のガソリン車、HEVで不満はない。

FCVに乗ると何が良いの、何が楽しいの?

「その走りはFCVそのもの」なんてことはなく、EVそのものだ。その上で水素発電システムのお陰で、スペースはとられ、重量も重く・・FCVという新しいクルマがユーザーに提供できる新しい魅力は何だ?

それがない。

 

HEVは、自動車の新技術でエンジンでなくモーターで音もなく走る感じが新しく、そこに未来感を感じて、日本のユーザーは追加費用を払っている。

ホンダのIMAはユーザー実利のことを良く考えた良いシステムだと思うが、走りに新しさがなかった。

 

燃費良いと言う事は勿論あるが、つまり実質的なメリットもだが、それ以上に未来的なクルマを買って乗ることにユーザーが喜びを見出せるということは大切だ。

 

FCVに未来を感じない?

 

地球環境に良いかも知れないが、それをユーザーが実感できない。つまり、造り供給側は良いが、使い手がつまらない。これでは、FCVは絶対にひろがらない。今のままじゃ、富裕層に「地球環境の為にお金持ちなんだから買ってよ」しかない。

 

■FCVへの税金投入は無駄?

何れにしても、FCVに税金投入は無駄遣いと考える。(EVも同様?)。

また、FCVに税金入れるのは、FCVを持っていないメーカーとの差別になっているのではないか?それでも、FCVを持っていないメーカーがそんなに騒がないのは、地球環境に対する正義なので言えないのかもしれない?あるいは、どうせFCVは売れないと読んでいるのか?

 

じゃ、永遠にガソリン、ディーゼル、HEVのままで良いのか? そんな事はいっていない。時期の問題なのだ。

普及を目指す前に、技術と商品でやることがまだある。ユーザーに欲しいと思ってもらえるまでには、あまりにも多くの技術課題があり過ぎる。

 

そこで、私の提案は、

勿論、環境車は必要なのだが、末端の話題性のあるFCVやEVで騒ぐのでなく、(いくら騒いでも、騒ぎでしかない)思考の範囲をひろげ、深めて、今の自動車の代替えでEVやFCVと騒ぐのでなく、つまり、クルマや電車飛行機というような、移動体端末の議論でなく、

これからの未来の、生活・街づくり、つまりエネルギーを基本とした人の社会のあるべき姿コンセプトを構築して、その後に順にクルマのような移動体端末に行くのが本来ではないか?

この順番が間違っていると思う。

 

民間主導だと、つまり民間への丸投げでは、解決しない課題だという事です。自分で考えないで、民間に丸投げするから、末端議論になってしまう。

 

■どうすれば良いか?

また、民間もスマートシティがうまくいかないことでわかるように、本来のあるべき協業が中々できません。

つまり、電気・建物・通信・IT・モビリティなど専門化した民間企業で、まあ言えば縦組織の集合体みたいなもので、それぞれの既得権益やメリットは追いかけられるが、全体最適の話がうまくいかない。

一時期、IBMのようなインテグレーターと呼ばれるようなヨコ刺し、企画本部、みたいな立場の民間企業もありましたが、結局うまくいかない。

 

民間はどうしても、世の為人の為とは言え、それぞれ株式会社なので自分達の利益を追求せざるを得ない。それぞれに都合の良いように考えるものです。

 

「地球環境」ですから、地球レベルなので国単位でもダメですが、なかなか国という縦組織の集合体をまとめるのにも難しさがあります。

野球の何とかジャパンじゃないけど、各カーメーカーから優秀な人材を提供してもらって、国の予算で、国家レベルの視野で、ヨコ刺しして研究開発していくしかないのではと思います。

 

その為には、トップになる政府というか役所も縦割りを超えたところが必要で、そこに超優秀な人材を投入して、その人に「地球環境」「エネルギー」「街やモビリティ」など、縦組織部分を勉強していただいた上で、采配をふるってもらえれば最高です。

超小型モビリティだって、政府はこういうふうに進めず丸投げ状態でしたから、トンズラしてしまいます。

日産自動車はすでにあるルノーのトゥイジーを持ってきただけですからリスクは少ないですが、真剣に取り組んだトヨタやホンダはつらいですよね。

 

やはり、FCVを推し進めようと思うと本質的、本来的に考えないとダメだと思います。

しかし、大変ですが、この取り組み方の方が、税金(補助金)バラマキより、ずっと良い話ではないでしょうか?

成果が読みきれないので、今の政府では無理でしょうが、こういうお金、税金の使い方の方が、将来に繋がると思います。

 

ただひとつの大きな課題は、「超優秀な人材」が役所にいないことでしょうね。

 

これは、教育システムから変えないといけません。

今は、クリエーティブな事より、つまりクリエーターより、オペレーター作りの教育がはびこっていますからね。

なんだか芋づる式になっていきますね。

 

 最後にミライの場合の補助金額 ⇒ 約225万/台

 

車両価格は723.6万円ながら、エコカー減税、自動車グリーン税制に政府補助金202万円を加えると優遇額は225万円を超える状況。

これ、我々の税金ですよ。

ホントにFCVに税金投入していることは、いいことなのでしょうか?

 

 

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