スカパー漂流記

CS放送「スカパー」で放送されている番組について語れればいいなぁと思う次第でございまして・・・

File-063 天上天下/~#18 (for AT-X)

2005年07月24日 | Weblog
 あざとい(笑)。
 しかし本作の「あざとさ」は、前回ご紹介した「奥さまは魔法少女」のそれとは少しばかり趣が違います。
 物語的には「無意味」ながら、マーケティング的(笑)には「意味」のある「露出過多」路線をとる両作。
 戦略思想では根幹を同じくするこの二つの作品の決定的な違いは、一体どこにあるのか?(あ、そこの方、「ンなコトどーでもいいじゃん!」とか言わないように。それを言われると、プチヲタは一言も返せませんから・・・。^_^;)

 結論からズバリ言ってしまうと、これらの作品は「見せ方」、すなわち視聴者に対する「露出過多」演出のスタンスが異なります。
 具体的に言うなら、「奥さまは魔法少女」が「おら、テメーらはコレが見たいんだろ!見せてやっから好きなだけ見ろよ!」的な、ある種「投げやり」気味なお色気演出であるのに対し、「天上天下」のそれは「ほら、見て見て!好きなだけ見てね!」的主体性(笑)というか、ぶっちゃけ作者自身が「(命令されたからではなく)自分が好きだから描いてる」といった意志が垣間見えるように感じるワケです。

 何故そのように思うのかと言うと、これはもう単純に「天上天下」の(原作漫画の)作者の作品が、ほとんど例外なく「露出過多」な作風だからです。
 もっとも、PTAの偏屈オバハンよろしく、そのテの「読者サービス」を「悪い」などという気はプチヲタには毛頭ありません(てか、「悪い」はずがありません。笑)。
 漫画家の中でもトップクラスであろう作者の画力で「読者サービス」をされたら、そりゃ読者は嬉しくてタマらんでしょうし、ね(笑)。

 ただ反面、プチヲタは本作の作者が、「読者サービス」としてお色気シーンを描いているのか、お色気シーンが描きたくて「物語」を創っているのかが分からなかったりもします。
 今回取り上げた「天上天下」は、表面的には「格闘・武術モノ」と「伝奇モノ」をツッパリ・テイストで混ぜ合わせた体裁をとっていますが、正直なところ「月並みなストーリー」「薄っぺらい人物描写」「寒すぎるギャグ」の三重苦に嫌気し、もはや「観賞打ち切り」目前モードです。

 中でも一番問題だと思えるのが「薄っぺらい人物描写」で、登場人物は誰も彼も含みありげに登場するワリにはその実「バカ」か「キチガイ」のどちらかで、(プチヲタ的には)マトモと思えるキャラが一人もいません。
 端的な例を挙げれば、自分の両親を殺した「兄」と普通に生活しているヒロインの一人などがその象徴で、作者としては「親殺し」という事例で「兄」の狂気を描写したつもりなのでしょうが、プチヲタからすると、そのような「兄」と何事もなかったかのように同居しているヒロインも、やはりどこか「壊れている」人間にしか見えないわけです。

 こういうズサンとも思えるほど適当な「キャラ作り」や、「練られている」様子の全くない「月並み」な物語を眺めていると、先に述べた「ひょっとしたら作者はサービスシーンが描きたいがためにマンガを描いているのでは?」という疑念が頭を過ぎる、と・・・。
 「アダルト」作品ならともかく、本作のような少年(青年?)マンガにおいて「サービスシーン」はあくまで「サービス」であって、物語の本質とは基本的に「別枠」と目されて然るべきものだとプチヲタなどは思うのですが・・・。

 もっとも、プチヲタのこの「見解」を、そのテの「サービスシーン」満載のアホ作品を見倒して「食傷気味」になっている「腐れアニヲタ」の、我が身を省みない恥知らずな戯れ言だと言われてしまえば、それはそれで反論のしようも無かったりするのですけど・・・(苦笑)。

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