あれは、わたしが小学校低学年の頃だった。
(当時住んでいた)家からほど近い狭山湖へ家族で出かけた。満開の桜を見るために。
休日の狭山湖は花見をする人々で賑わっていた。両親の後ろを歩いていたわたしの注意を惹いたのは、広場にいる見慣れない服を着た女性の集団だった。
わたしの母親くらいの年齢の女性たちが、みな似たような服を着ている。くるぶしまでくるふっくらした長いスカート。その人達が輪になって歌い、踊りだす。何と言う歌だろう。
そして気づいた。そこにはおとなに混じって2人の子どもがいることに。
1人はわたしと同じくらいの年齢の女の子。もう1人はその子より少し年下に見える男の子。
わたしは、その女の子から目が離せなくなった。おとなの女性たちはほとんどが短い髪なのに、その子は腰までくるほどの長い髪を三つ編みにしている。こんなに髪の長い女の子は初めて見た。
すると、その子はわたしの視線を感じたのか、こちらを振り向いた。
今でも忘れられない、彼女の顔。驚くほど白い肌に、切れ長の目が強烈な印象を残した。神秘的、とでもいったらいいのか。同時に、射るような視線にどきっとする。見てはいけないものを見てしまったような。
桜の花と印象的な目をした三つ編みの女の子。
あれがわたしの桜の原風景。
高校生のとき、初めてチマチョゴリという韓服のことを知り、「ああ、あの人達は在日韓国人(朝鮮人)だったのか」と腑に落ちた。子ども心に、女性たちも女の子も近所のおばさんや友達と雰囲気が違う、と感じたけれど、やっぱりそうだったのか。
その時から、わたしは韓国とその文化を深く知りたくなり、様々なイベントや講演会に出向くようになった。もう一度、あのおさげ髪の女の子に出会いたい、という気持ちを抱きながら。
4月2日、熊谷桜堤のソメイヨシノは開花したばかり。満開はいつになるだろう。
近くても遠い祖国。帰りたくても帰れない。
そんな切ない思いがあふれ出ていたような
気がします。
って、今だからそう想像しているのかも。
でも、あの女の子は本当に神秘的な雰囲気のある子でした。
チマチョゴリは鮮やかな原色が多いですよね。浅草にあるんですね。
わたしはむかし韓国を旅したとき、
土産物の安いチマチョゴリを買って帰りましたが、
いかにもちゃちなお土産でした。
仲見世で外国人向けお土産として売っているインチキ着物のような感じ 笑。
正式なものは値段も高いだろうな。
こんにちは♪
幼少期に見た不思議な光景
しかも輪になって歌い踊る!
チマチョゴリを着て故郷を懐かしんでいたのでしょうか?桜の季節に🌸
チマチョゴリの布地屋さん?昔、浅草にあって、綺麗な色合いだなあ〜なんて思って横目で見ていました!たしか浅草寺の近くでした
着て見たいです〜
ひいこ💓